まろの公園ライフ

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ゴッホとゴーギャン

2016年08月30日 | 日記

駅で見かけたポスター。
ゴッホとゴーギャンがやって来るそうだ。
10月の東京都美術館、こりゃあ、大いに楽しみである。

ゴッホとゴーギャンのカップリング。
単独の美術展としてはおそらく初めての試みではなかろうか。
両者の因縁からすると今までなかったのが不思議で
東京都美術館もなかなか粋なことをするなあとチト感心した。
おそらくこの秋の目玉になるのだろうが
若冲展のように異様な混みようだと困ってしまうなあ・・・

今回は二枚の《収穫》がやって来る。
これはファン・ゴッホがアルルの小麦畑を描いた「収穫」だ。
お得意のモチーフで力強い筆致と
あざやかな色彩がいかにもゴッホを思わせる。
自身「他のすべての作品を完全に圧倒する」と
弟テオへの手紙に書いたようにかなりの自信作と思われる。
まあ、作者の自画自賛は往々にしてアテならないが
ファンとしてはやはり期待してしまう。



一方、ゴーギャンの収描く《収穫》は
日本初公開となる「ブドウの収穫、人間の悲惨」だ。
この絵のどこが悲惨なのかよくわからないが
ワイン用のブドウの収穫を描いた絵はアルルで見かけた光景で
そこにブルターニュの女性を配した、実際にはない言わば創作である。
ゴーギャンもこれは自信作だったようで
パリの友人に「今年描いた最高の絵画だ」と書き送っている。



オランダの牧師の家に育ったファン・ゴッホ。
南米ペルーで幼年期をすごしたゴーギャン。
生い立ちや性格だけでなく
画風もまったく違った二人の画家が
南仏アルルで二ヵ月の共同生活を送ったことはよく知られている。
ゴッホの有名な「耳切り事件」は
ゴーギャンとの確執が原因とも言われているが
互いの熱情をぶつけ合い刺激を与え合う友人だったらしい。
そんなスキャンダラスな興味も含めて
この秋、楽しみな展覧会である。


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