まろの公園ライフ

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花紀京は天才だった

2015年08月07日 | 日記

吉本新喜劇の花紀京さんが亡くなりました。
アクの強い芸人さんが多い中、飄々としてトボけた芸風が持ち味で
吉本の中では一番好きだったかも知れません。



関西大学の仏文の出身でしたが
インテリ臭さはなくて人懐こい笑顔が誰からも愛されました。
大学中退後は脚本家の花登筺さんが率いる劇団「笑いの王国」の旗揚げにに参加。
お笑い芸人の王道を歩んで来ました。

父親は「しゃべくり漫才」を確立した浪速の喜劇王
エンタツアチャコの横山エンタツ。
さあ、皆さん、どちらがエンタツかアチャコかわかりますでしょうか。
ハイ、正解!左が花菱アチャコ、右が横山エンタツですね。
エンタツさんはわが子の芸能界入りには猛反対で
普段から「人を笑わせても人に笑われる芸人にはなるな」と厳しかったとか。
花紀さん自身も・・・
「親の七光りが通用するほど笑いの世界は甘くはなかった」と述懐しています。

吉本新喜劇では早くから座長に抜擢され
岡八郎、原哲夫といったクセのある芸人とのからみで一時代を築きました。
ご自身は派手なギャグなどは一切使わず
その抜群の間の取り方とボケのセンスはほとんど天才的でした。
せっかくですから新喜劇の短いシーンを・・・

吉本新喜劇 花紀京 岡八郎

なんとも飄々とした芸でした。
次は何を言うのだろう、次は何をするのだろうと
見る者がワクワクするような芸風でした。



トレードマークはニット帽に腹巻、お馴染みのニッカーポッカー姿で
泥棒や土木作業員がピッタリの役でした。
ああ、もう一度あの舞台を見てみたかったなあと、しみじみと思います。
私も若い頃、吉本に足繁く出入りしていた時期があり
新喜劇の台本も何本か書いたことがあるのですが
残念ながら花紀さんとの接点は最後までないままでした。

エンタツさんが言ったように
本当に人を笑わせられる芸人が少なくなって
最近は「人に笑われる」情けない芸人ばかりのような気がしますね。

天才・花紀京を悼んで、心からご冥福をお祈りします。

 


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