「鶏丸」を出て、次のお店に。気を取り直して我々は歩いた。新宿東口に出て、「桂花ラーメン」を超え、気がつくと歌舞伎町に足を踏み入れていた。またボラれにいくかという流れ。
いくつかの店舗を冷やかし、辿り着いたのが、西武新宿ペペ通りの「一軒め酒場」だった。これはN屋さんが選んだ店である。既に2軒目だが、実質1軒目に近い。
「ここなら大丈夫だ」という言葉には実感がこもっていた。確かに、ボラれる心配はないけど、あまりにも普通じゃないか。
そうは言っても、「酎ハイ」にはありつけた。一杯190円。店内は清潔だし、ひとまず我々に平和が訪れた。
「一軒め酒場」は3度目の訪問。御徒町の店に2回入ったことがある。値段の安さは驚異的だが、それだけ。好んでリピートしようとは思わない店である。ただ、今回、一軒目に行った店があまりにも強烈だったから、その劇薬を中和するには適任ともいえるお店だった。この店に入って、またリスタートを切れたといってもいい。
しかし、何故「一軒め酒場」というのか、一軒目に来てほしいという思いを「養老乃瀧」グループは考えたのだろうか。
N屋さんは「川海老」を頼んだ。彼は旨そうに食べている。自分はあまり「川海老」を好んで食べない。へぇ、と思って見ていた。
お客さんはひっきりなしに入ってくる。結構立地がいいし。
この界隈に来るのは久しぶりだった。20年ぶりかもしれない。かみさんとヴェトナム料理を食べにきて以来かしら(「エスニックさすらい」未収録)。あまり、変わってないなと思った。
「酎ハイ」を2杯おかわりし、飲み干すとN屋さんはまた立ち上がり、「次行くぞ」と言った。まだ、料理が残っているのに。
N屋さんとは居酒屋の嗜好とかも違うし、飲み方も違うことを、この時初めて認識した。
ここはN屋さんが支払ったが、もちろん明朗会計だったようだ。
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