昔、アメリカ映画でよく見るシーンがあった。クルマでドライブインに乗り付けた男が、ハンバーガーをオーダーするのだが、やれオニオンは多めにしろとかピクルスは入れるなとか、カスタマイズに余念がない。「アメリカはこんなことが出来るんだ」と思ったものである。 . . . 本文を読む
カフェは空間であり、アートである。それが居酒屋との大きな違いだ。したがって、物理的な空間よりも、奥行きは広い。それがカフェの魅力といえる。あらゆるオブジェクトがアートであり、意味がある。だから、カフェはそこにいるだけで、客もアートと一体になる。それはアートを巡る、ひとつの旅でもある。 . . . 本文を読む
これは後で分かったのだが、同市とオーストリアのクニッテルフェルト市が姉妹都市となっており、同市にはクニッテルフェルト通りという道があるという。そのロードサイドにあるのが、喫茶店の「クニッテル」だった。ということは、「クニッテル」というのは、オーストリアドイツ語なのだ。 . . . 本文を読む
ゆっくりとした時間の中で頂く、豪華絢爛のモーニング。これは、「イノダコーヒ」ならでは。多分、一流ホテルでも、このクオリティを出すのは難しいかも。「喫茶さすらい」史上、燦然と輝くモーニングだった。 . . . 本文を読む
10卓はあるだろうというテーブルとカウンターはほぼ満席。それをたったひとりの女性が切り盛りしている。この女性、凛とした佇まいが美しく、一つひとつの動作が、機敏だ。その動きに無駄はなく、一見してただ者ではないことがうかがえる。間違いなく、どこかの有名店で修行してきたことが分かる。 . . . 本文を読む
緑色のテントに壁面には「喫茶 ミミ」という小さな看板が掲げられている。かなり、雰囲気のある喫茶店である。いや、外観よりも「ミミ」という語感に、郷愁を感じた。「ミミ萩原」に象徴されるように、「ミミ」は、可愛さの古くさい語感の代表格である。 . . . 本文を読む
思っていたとおり、清潔なお店だった。お店は古い造りながら、むしろ全てが新鮮だった。小さな出窓には、工夫をして、様々な置物があった。恐らく、定期的に変えているのだろう。そんな小さな営みがとにかくいとおしく感じる。 . . . 本文を読む
ピンク色が白茶けたようなテントが、いかにもと思わせる。恐らく、もともと美しい、ピンクだったはずだが、経年と風雨ですっかり色褪せ、微妙な色になった。その微妙な色の方が味があり、人口的に作れない風合いの方が、断然魅力的である。 . . . 本文を読む