ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

MARIA CREUSA

2008年01月29日 | 女性ボーカルC
(BRAZIL)RCA-VICTOR/103.0077/MARIA CREUSA/EU DISSE ADEUS/1973/stereo

マリア・クレウザの紹介は本アルバムで2枚目です。僕は彼女のアルバムは2枚しか持っていないんですが、これはとっておきの1枚です。以前に彼女のLESSAO NOSTALGIA/1974を記事にした時に、ken-kさんが彼女の中では本アルバムが一番のお気に入りとのコメントをいただきましたが、実は僕もこのアルバムがすこぶるお気に入りです。邦題は“リオの黒バラ”らしいのですが、EU DISSE ADEUSはI SAID GOODBYEという事らしいです。彼女は1944年生れですから本アルバムを収録した時は29歳という年齢でした。脂じゃなく歌に油が乗ってきた頃でしょうか。残念ながらポルトガル語が判らない為にバックのメンバーがよく判りません、ジャケット裏にはアレンジャーの名前はあるのですがその他の伴奏者名は無いようです。ギターやドラムを擁したオーケストラ伴奏とご理解ください(間違いかも?)
本アルバムを総括的に表現するならば何と言うしっとり感と儚さが表現されているんだろうという印象です。本アルバムはジャズアルバムではなくボサノヴァそれもサンバカンソンだと思いますが、そういう範疇を越えて女性ボーカル好きの方なら本アルバムの彼女のボーカルに心奪われるはずです。A-1のFEIJAOZINHO COM TORRESMOのメロディーは楽しげながらどこか物悲しさを感じた時から本アルバムの虜になると思います。ギター伴奏で歌うA-2のAPELOはあの情熱的な南米気質の心の奥底に秘めた熱情を感じます。メロディーと時々入るギターの音色がきれいなA-5のNOSSOS MOMENTOS。アントニオ・カルロス作のA-6のDESESPERO(絶望?)は切なく可愛い歌い口で僕のお気に入りです。ポツポツと歌うB-1のBOBO FELIZですが曲間に入るギターもいいですよ。B-3のCHAO DE ESTRELASこういうバラード調の曲をサンバカンソンというのでしょうか。ここまで聴きながら書いていたのですがB-6のEU DISSE ADEUSを聴いているとサンバカンソンはボサノヴァの演歌だと思いました。メロディーこそ違いますが演歌そのものと言えるのではないでしょうか(?)
ジャケットは例によってペラジャケですが彼女の横顔と黒いドレスが物悲しさを表現しているようで、出来の良いジャケットと思います。

収録曲
A面
1, FEIJAOZINHO COM TORRESMO
2, APELO
3, CANCAO DA VOLTA
4, JANELAS AZUIS
5, NOSSOS MOMENTOS
6, DESESPERO
B面
1, BOBO FELIZ
2, A NOITE DO MEU BEM
3, CHAO DE ESTRELAS
4, OBSESSAO - NAO ME DIGA ADEUS - POIS E - A FLOR E O ESPINHO
5, SIMPLESMENTE
6, EU DISSE ADEUS


最新の画像もっと見る