ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

Ella Fitzgerald

2007年01月03日 | 女性ボーカルF
VERVE盤でELLA FITZGERALDの“ELLA in ROME”1958年録音・レコード重量100g

このアルバムは、副題がThe Birthday Conertとなっていて1958年エラの40歳の誕生日にローマで行われたライブ録音です。彼女の40歳といえば一番乗りに乗っていた時期の彼女でしょう。ライナーノートを読むと本録音がアルバム化されたのはそれから30年後の彼女の70歳を祝う意味で発売されたとあります。A面B面共に冒頭はノーマングランツのイタリア語による紹介があって演奏が始まる形になっています。このアルバムは輸入再発盤ではないかと思うのですが確かな事は確認できていません。エラというシンガーはどんな歌でも硬軟強弱を使い分けて歌いこなす力量があるシンガーで、いつ聴いても上手いと思うのですが、本アルバムではA-4のJUST SQUEEZE MEは色んなシンガーが唄っていますがエラのソフトで芯のあるボーカルが他にはないように思えるし、A-6のTHAT OLD BLACK MAGICのノリノリのスイング感も楽しいし、B-5の I Can't Give You Anything But Loveの三人の声色を使ったボーカルで芸達者振りを披露しています。この三人の声色は一人はルイアームストロングとすぐ分かるのですが、もう一人の可愛い甘えた声色で歌ったものは女性シンガーのRose Murphyらしいです、そしてもう一人はエルビスプレスリを模して歌っています。どれぐらい似ているかは本アルバムを聴いてご判断ください。B-7のSTOMPIN' AT THE SAVOYのみがオスカーピータソントリオのバックですが、このアルバム内では一番の長時間となっていて、ライブならではのエラのスキャットの魅力が堪能できます。

NORMAN GRANZのプロデュース
パーソナルは, ELLA FITZGERALD(vo), LOU LEVY(p), MAX BENNETT(b), GUS JOHNSON(ds), OSCAR PETERSON(p), HERB ELLIS(g),RAY BROWN(b),


収録曲
A面
1, INTRODUCTION by NOMAN GRANZ
2, ST. BLUES
3, THESE FOOLISH THINGS
4, JUST SQUEEZE ME
5, ANGEL EYES
6, THAT OLD BLACK MAGIC
7, JUST ONE OF THOSE THINGS
B面
1, INTRODUCTION by NORMAN GRAZ
2, CARAVAN
3, I LOVE YOU PORGY
4, IT'S ALL RIGHT WITH ME
5, I CAN'T GIVE YOU ANYTHINGS BUT LOVE
6, MIDNIGHT SUN
7, STOMPIN' AT THE SAVOY

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4 コメント

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グランツ(エラ)の誤算 (67camper)
2007-01-04 06:51:00
kuirenさん,ローマのエラですね。ちょっと情けないカバーなんですが,例の物マネバージョン収録のアルバムですよね。たまたま、これを同じように収録したアルバムを今朝アップしたところですのでTBさせてください。ローマのエラを聴きながら書いてますが全くローズ・マーフィのところでは観客が無反応なのがローマですよね。TBしたNEWPORTのライブでは,さすが本国と言う感じで"ChiChi"にオーディエンスがパッと反応する様子が捉えられています。それから曲はB-4の"It's All Right With Me"ではなくて次の"I Can't Give You Anything But Love"だと思います。グランツのMCが1曲にカウントされていてずれてしまったのだと思います。手持ちであればNEWPORTも聴いてみてくださいね。ビリーとのカプリングなんで、なじみ薄かも知れませんが・・・。録音的にはNEWPORTがちょっと前で,”これで良かったのでローマでもやっちゃえ!”みたいな乗りだったのでしょうが,サッチモには反応できてもローズ・マーフィには反応できなかったのでしょう!グランツ(エラ)の誤算ですね(笑)。
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>67camperさん (kuiren)
2007-01-04 21:47:14
こんばんは
コメント&トラックバックありがとうございます。
それと曲と内容がずれていましたのに気づかずにおりました。
ご指摘いただいてありがとうございました。
記事の方は修正します。

67campersさんが記事にされていたNEWPORTは持ってないような気もします、持っていたかもしれません。恥ずかしい話ですがはっきりしません。
この日曜日にでも確認してみます。
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Verveの戦略 (ebi)
2007-01-05 19:56:03
お知り合いのブログが一気にElla化したような感じですね(笑)。
このアルバムは未聴ですが80年代に発売されていたのですね。
58年録音と言うと名盤「At The Opera House」の翌年ですね。
その57年には67Camperさん一押しの「At NewPort」ともありますし、「Ellinton Song Book」や「Like Someone in Love」等の秀作が目白押し。このアルバムが録音された58年と言うと「Irving Berlin Song Book」や「Swings Lightly」なども出ている絶好調期ですね。この後60年にはいよいよあの過大評価されている「In Berlin」が出ますし、更に数年後には「at Juan-Les-Pins」が出るわけでVerveとしては「Rome」をお蔵にするしかなかったのでしょうね。
「Berlin」のデカ顔のジャケットよりこの「Rome」のはつらつとしたジャケットのほうが好きです。
お二人の書き込みを読んでいたら聴きたくなってしまいました。
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>ebiさん (kuiren)
2007-01-05 21:25:07
ebiさん、コメントありがとうございます。
なるほどですね、ebiさんの解釈を読ませていただくとお蔵入りした理由が正当なように思えます。

先に67camperさんがおっしゃっているように“IN ROMA”は聴衆の反応がいま一つ盛り上がらず、そこへ行くと“IN BERLIN”は反応がいいですね。
そういう点もお蔵入りした理由の一つにあったのでしょうか。
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