どこもかしこもコンプライアンスと叫びまくっている。ほとんど実体に即した権限委譲のない企業、ほとんどがそうだと思うが、たとえば、部長、工場長でも5万円、10万円ぐらいしかなく、10万円もあればましなほうか? 現実には、課長、部長でも何も権限がない組織では、平社員が何も権限ないわけだから、すべての事柄、前へ進めるのに、コンプライアンスを守ろうとすれば、すべての事柄の判断を職長、主任、課長代理、課長、部長などへ次から次に決定してもらわないと、何も物事は進まない。日本の会社や、ワンマンな外資系などは、こんな感じだ。
上から、毎回、コンプライアンスとうるさいのであれば、下からあげる稟議書の理由をすべて、コンプライアンスのためと記載したほうがいい。
三菱の事例で言うと、もうひとつ、目に見えないコンプライアンスというものがある。
それは、この数字以下の燃費では、販売できない。という暗黙の取り決めというか、希望的forecast.
これが目に見えないコンプライアンスで、これを順守しようとみんな必死になった結果だ。みんなバカなコンプライアンスになんと忠実なことか。
この数字がだめなら、それ以外の室内の広さや装備の充実度をアピールして販売していこう、といったゆとりのある、真の目に見えないコンプライアンス的目標を持てるような企業であれば、すべてを正直にフランクに出して、別の対策で販売方針を立てて、気軽にいける。
たてまえと本音。建前は見せかけ、希望なのだから、上の連中こそ、建前にしがみつかず、本音を常に表にだす必要があるのに、格好つけたがり、形式主義者のなんと多いことか。
社内では、みんなわかっていたことに決まり切っているはず。