現代今昔物語―自分流儀。伝承。贈ることば、子供たちへ。不変のストーリー

我が息子と娘へ伝承したいメッセージをというのがきっかけで、時代が違っても考えかたは不滅といった内容を新世代達へ残したい。

当期利益至上主義

2015-07-25 | Weblog

東芝の問題体質を、このように表現する向きもある。東芝に限らず、日系の企業は、おしなべて同じようなものだ。実用的な権限を与えず、常に上層部との相談と承認が必要な環境では、現場の判断でできることは限られており、それに加えて、目標に対する達成、未達など、上からパワハラ状況で圧力的に押し付ける。日本の企業、さらにはワンマンなオーナー企業はは今でも、専制君主時代と同じと考えたほうがよい。

小生の経験で外資系は比較的、この点がまだ冷静な環境との認識を長年の間、思っていたが、ある日本での創業が100年を越える、ニッチな輸入商社は、事情が変わることに驚かされたものだ。ここは、当期利益至上主義どころか、押し付け予算当期利益至上主義といったほうが正しいくらいで、前年の予算策定の段階でも、現場の声は聞かず、最終的には、なんの根拠もない数字で確定されてしまい、翌年の事業が開始されると、毎月の利益が予想した金額から下回ると、顔を真っ赤にした、何もビジネスをしない雇われ外人社長が怒り出す。毎年、不思議なのが、年度末に帳尻を合わすように、日本人社員の涙ぐましい努力が繰り返される。ここのケースは、外資系としては珍しいと思われるが、現在も社長職にいる者が、売上アップ、利益アップにかかわる実際のビジネスをせず、そもそもビジネスマンとは言えぬから、できないのだが、ヨット遊びや、セカンドハウス、健康づくり、表敬訪問ばかりの海外出張、2か月近くのバケーションと、雇われの身でありながら、好き勝手放題。まあ、いずれ報いは受けようが。

スイスが本社のL社や、スイス・スウェーデンが本社のT社などは、各々の権限も非常に明確で、さらにその権限移譲も、それなりの相当な金額が、それぞれに与えられており、会社のダイナースクレジットカードも、原則として、全社員へ配布される。口座も会社口座だから、あらためて個人口座など設定しない。日当や宿泊なども十分な環境が整えられ、市場の情勢の中で、売上がダウンする場合など、大声で文句を言う人間など一人もおらず、現実は現実で受けとめ、翌年以降、どういう対策をしていこうかと話しあっていき、それをクールに努力するだけである。トップは、顧客訪問を積極的に行うし、昼食補助など、社員に本当に良かれと思うものはどんどん取り入れ、時代錯誤もはなはだしい社員旅行などは、どうの昔に止めてしまている。

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