輸送包装研究室

輸送包装関連情報の発信

実験室内にセミナースペースを確保しました

2016-03-28 15:17:24 | 日記
輸送包装研究室には、各種の輸送包装試験装置を設置している実験室があります。

その中で、大型の船舶動揺シミュレーターと2軸振動試験機は、経年劣化(特に制御装置)により
動作が不安定であったことに加えて、最近の集中豪雨による部分的な装置の水没(装置は1階を
掘り込んだピット内に設置され、地下水の上昇によりピット内が浸水)により、
これ以上の継続使用が不可能な状況になっていました。
そこでこれらの装置を撤去・廃棄することにしました。

国立大学の乏しい予算では、大型装置の撤去作業やピット埋め戻し工事に掛かる費用は結局のところ
まかなうことができませんでした。そこでやむなく、これまでの産学共同プロジェクトにさいしてご寄付していただいていた
資金(つまり研究室のみ自力で!)より支弁しました。

大型の試験機器が撤去され、ピットが埋め戻された後の広いスペースに、今のところ別の新しい実験機器を
設置することは考えておらず、学生実験やゼミ、産学共同セミナー等での座学スペースとして使用していきます。

各種の輸送包装試験機器を横目で見ながら、関連の講義やセミナーをしたり、実験の見学や関連の作業を余裕を持って
できるようになります。

2015年度卒論発表会

2016-03-03 09:34:14 | 日記
昨日、2015年度卒論発表会にて、研究室からは4人の発表が行われました。

①含水率が急変する段ボール箱の圧縮挙動
②段ボール箱の擦れ損再現における激動試験の有効性
③振動試験による段ボール箱の擦れ損再現
④EPE緩衝材を用いた包装物の落下衝撃予測

上記のうち①②③の内容は、7月に神戸大学で開催される包装学会年次大会でポスター発表いたします。

大学での卒論発表会では、専門の異なる先生方から、時として思いもよらぬ質問や指摘を受けることがあります。
その中には研究の新たな着想へのヒントが満載で、非常に刺激になるし、学生にとっては「脅威」そのものです。
逆に小生も他の研究室の発表に対しては、「素人なり」の疑問や指摘を学生(指導されている先生?)に対して
ぶつけます。

これに対して、学会での発表では、専門的な質問を受けることになり、専門知識の広く深い理解力と
研究成果の社会的価値が問われます。

聞いていただく方に分りやすくプレゼンするのは簡単ではありません。
ゼミを通じてプレゼンテーションの経験を積ませていくことも研究室にとっては重要な役目です。

プレゼンだけが「こなれてウマイ」学生もいます(時として内容が伴わない)が、
「愚直に」研究の実績を積み重ねながら少しずつプレゼンスキルも獲得していってほしいと願っています。