輸送包装研究室

輸送包装関連情報の発信

国際学術論文雑誌の編集委員会

2016-07-21 14:09:35 | 日記
7月18日ロンドン時間午前11時(日本時間午後8時)から包装関連の
国際学術論文雑誌の中で最も権威があるとされている、
Packaging Techonology and Science
http://onlinelibrary.wiley.com/journal/10.1002/(ISSN)1099-1522
の編集委員会が電話会議形式で実施されました。

今年から当該雑誌のEditorial Board Memberとなり、初参加でした。

複数の委員が出ている国は、それぞれ、
USA:9, Australia:4, UK:2, Spain:2, Sweden:2, Germany:2, China:2,
であり、その他以下の国々からは1名づつです。
Thailand, Newzealand, Mexico, Korea, Demark, Italy, Brasil, Switzerland,
そしてJapan・・・
以上、33名がメンバーです。

非常に多くのそれも母国語が異なる方々の英語を聞き分けることは、少々厄介でしたが、
それなりに有益な1時間を過ごしました。

会議の内容は、ここ数年の論文投稿と審査(採択または不採択)状況の推移、
分野が近い他の学術論文雑誌との比較などでした。

特に学術論文雑誌の価値を測る指標として重要なのは、Impact Factorであり、
その数値の動向について、特に入念な情報交換をしました。

その値は当該雑誌に掲載された論文が他の論文にどの程度引用されているかを示す
指標であり、その数値が高ければ高いほどたくさんの読者(研究者)に読まれ、
参考にされ、今後の研究に影響を与え続けているかを示しており、
いわば「論文の質的価値」を示す指標のひとつです。

大学に在職していると、Impact Factor の高い雑誌に論文を投稿・掲載され、多くの
研究論文に引用されていることを要求される場合が多くなってきました。
これは博士学位の取得を前提に研究している大学院生や将来研究職を得たい大学院生に
にとっても重要なことです。

結果的にたくさんの論文が世界各国から投稿されますが、雑誌に掲載できる総数は
ある程度限りがありますので、雑誌に掲載を許可される割合は、
必然的に、Impact Factorの高い雑誌の場合、非常に難しくなります。

つまり非常に緻密に実施された学術的価値の高い論文が厳正な査読と審査を経る
必要があり、当該雑誌の場合、論文の採択率はここ数年約3割、すなわち
10本投稿して3本採択されれば御の字ということです。

以上のように、国際学術論文雑誌に関わることは、現場技術とは
一見関係ないように思えますが、世界的にみて最先端の研究成果は
当該雑誌を避けてみつけることは、困難であるともいえます。

当該分野の世界最先端を感じていただくためにも、
是非とも当該雑誌「Packaging Technology and Science」を
一度、覗いてみてください。








肝だめし?

2016-07-12 13:19:05 | 日記
7月7日、8日・・2日間の日程で、日本包装学会年次大会を神戸大学でお世話しました。
研究室のある深江キャンパスではなく、神戸の夜景が最も美しく望める六甲台キャンパスが会場でした。

両日とも、大会運営委員皆様方の献身的なご活躍と、多数の研究発表&活発なディスカッションにより、
名実ともに非常に盛り上がったイベントとなりました。

今回も研究室から数件のポスター発表、口頭発表を行いましたが、学生達にとって、
学会の場で発表することは、「肝だめし」のように「ドキドキ・・ハラハラ」の連続です。
しかしそれを乗り越えると、研究に取り組む姿勢がギアチェンジしていきます。

また昨年に引き続き、今回も「学生ポスター賞」をいただくことができ、さぞや当該学生は喜んでいると
思いきや・・・「学生ベストポスター賞」でなかったことを悔しがっておりました。
「来年はリベンジ!」することが、どうやら彼のモチベーションとなるようです・・

さらに、昨年9月に博士課程を修了された、北澤氏が「奨励賞」と「論文賞」のダブル受賞され、
それは包装学会として初めての出来事になりました。
北澤氏は、学会の企画委員長となられ、新しく発足した「若手の会」のリーダーのお一人にも
なられ、これからの包装学会を名実ともに牽引されることになります。

来年の包装学会年次大会は、例年にもどり、東京大学農学部キャンパスにて、
7月11日と12日の2日間の日程で実施され、国際包装セミナーも共催される予定です。

来年も有意義な年次大会として参加できるように、普段の地道な研究活動を大切にしていきたいと
思います。