輸送包装研究室

輸送包装関連情報の発信

レジェンドからの贈り物

2020-12-22 09:47:33 | 日記
4代(大正・昭和・平成・令和)を生きてこられた、輸送包装界のレジェンド・五十嵐清一氏が、「JISを背景とした段ボール包装の変遷」を出版されました。

輸送包装に限らず、多くの技術分野において世代交代が急激に進みつつある昨今、ベテラン技術者の中にある「暗黙知」が静かに消えつつあります。

五十嵐氏は、高度成長期が始まる前から一貫して段ボール技術分野のトップランナーとして駆け抜けてこられ、その技術をJIS化していく活動と関連参考書・教科書のご執筆を丹念に続けておられます。

本書には、五十嵐氏がたどってこられた多くのご経験談が紹介されており、高度成長期を支えた「日本の段ボール技術」を先導されてこられたことがよく理解できます。

小生を含めこれからの段ボール・輸送包装技術者は、五十嵐氏のようなスピリットを持っているのでしょうか?

本書は、五十嵐氏からの贈り物であり、五十嵐氏とともに次代を生きる我々若輩者のへの「喝!」なのだと思います。

アクセルとブレーキ

2020-12-02 10:39:00 | 日記
トラックの優良ドライバーは、アクセルとブレーキ操作が必要最小限で、速度の変化がなめらか、
車間距離を充分にとって、追突の危険性を未然に回避し、その結果燃費もいいそうです。

そのことは輸送包装品にとっても、優しい運転となり、結果的に緩衝包装が簡素化でき、
荷姿も一回り小さくすることによって、積載効率も向上するはずです。

さて、コロナ禍において、経済と感染拡大防止のコンフリクトが悩ましい問題です。
そこでは、アクセルとブレーキのタイミングと強度によってどの程度の結果が得られるか?
を予測(結果は「神のみぞ知る」らしいのですが・・)しながらの試行錯誤が今しばらく
続きそうです。

感染者・重傷者・死亡者の日変化は少しづつ時間遅れを見せながら推移しています。
そしてその波を見ながら、政治・行政に関わる方々は、遅れ気味(・・といわれている)の
対応にご苦労されています。まるでフィードバック制御です。

これに対して優良ドライバーは、信号が赤になりそうだったらアクセルを前広に離し、
惰性走行、ブレーキ操作も最小限で優しくぴたりと止めてくれます。
フィードフォワード制御を再現されているのは、燃費をよくしたい、ヒヤリハットは
ごめんだ!という高いプロ意識があるからなのでしょう。

経済と感染拡大防止のアクセル&ブレーキは、「無免許運転者」のような
強烈な操作ではなく、先を見越した操作をお願いしたいものです。