輸送包装研究室

輸送包装関連情報の発信

お相撲さんの街にて=目からウロコ=

2015-11-26 10:04:44 | 日記
先週、お相撲さんが闊歩する博多の街で、日本包装技術協会の研究発表会が
開催され、2日目のみ参加しました。

各企業から、日ごろの業務を通じてカイゼンされた技術情報が多数報告され、
会場も満員で大変な盛り上がりでした。

その中で・・・最も目を引いた内容をご紹介します・・・

レンゴー㈱から御報告された内容です。

段ボール箱貨物を倉庫保管する場合、特に湿度環境が劣悪な状況では時として、
段積みされた段ボール箱が潰れてしまうことがあります。
それを防ぐためには、常識としては、現場の湿度を十分に把握しておく必要があります。

一方、段ボール箱が潰れ(胴ぶくれ・座屈)る危険領域は、段ボールの含水率が
10%程度で黄色信号、、11%で赤信号であることはこれまでの調査で
明らかになっていました。

現場で段ボールの含水率を計測し、管理していくことは簡易的な水分計を用いることが
考えられますが、その測り方によって結果の信頼性が問題であり、常に測り続けることは
手間がかかります。

段ボールの含水率を精確に測るためには、対象とする段ボールの一部を切り出し、
「絶乾」前後の質量を計測する必要がありますが、その方法は現場では不可能です。

そこで・・・「目からウロコ」・・・・

まず「絶乾」状態のテストピース(対象とする段ボールとまったく製造工場から同じ流通ルートをたどらせる)
の質量を計測しておき、それを倉庫内の対象とする段ボール箱のそばに置き、常に連続的にテストピースの質量を
計測するだけで含水率をモニタリングできる!!

というものです。

非常に簡単です!!

正に「目からウロコ」です!!

最近になく聴講しながら感動しました!!

おそらく、多くの現場ですぐにでも対応できそうで・・・その効果も大いに期待できます。

詳しくは、第53回全日本包装技術研究大会予稿集270ページを御参照ください。



地球一周電話会議

2015-11-04 09:38:29 | 日記
ベルリン時間13時30分・・・

ドイツ、英国、ブラジル、米国カリフォルニア、オーストラリア、日本、中国、タイ、フィンランド在住の
IAPRI(International Association of Packaging Research Institutes)ボードメンバーによる、
定例の電話会議をしました。

会議の冒頭・・参加者は思い思いに・・Good Morning, Good Afternoon, Good Evening, Good Night
で開始です。

財務内容、新規入会を含めた会員動向、研究グループの活動内容、IAPRI主催イベントの反省と計画・・
が主な内容です。

そこでは、日本からの3番目のニューメンバーが承認されました。
神栄テストマシナリー㈱が新しいメンバーとして入会され、日本初の
新しい輸送包装試験方法の開発と関連機器研究開発に関わる期待が各国から表明されました。

ちなみに他の日本のIARIメンバーは、
日本包装技術協会包装研究所と神戸大学輸送包装研究室です。

来年6月には、オリンピックムード一色のブラジルにて、カンファレンスが開催されます。

カンファレンスへの参加・発表は、IAPRIメンバーの方々以外でも大歓迎です。
11月末日が発表申し込み(アブストラクト提出締め切り)です。
詳しくはIAPRIのホームページから検索してください。

地球一周の電話会議はどうしても時間的に厳しい参加者がいるのですが、
さすがに夜半過ぎ(早朝?3時半)開始のカリフォルニアからの
Good Very Early Morningの声は眠たそうに感じました。