輸送包装研究室

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世界の輪:輸送包装研究で友人をつくりませんか?

2014-06-26 11:32:53 | 日記
6月15日から6月18日にかけて、包装に関する国際学会に参加してきました。

1998年以来、17年間で15回目の参加となります。

その内訳は・・・

1998年Rochester, U.S.A.
1999年Singapore.
2000年San Jose, U.S.A.
2001年Warsaw, Poland
2002年East Lansing, U.S.A.
2003年Valencia, Spain
2004年Stockholm, Sweden
2005年Campinas, Brasil(欠席:論文のみ発表)
2006年Tokyo, Japan
2007年Windsor, U.K.
2008年Bangkok, Thailand
2009年Greenville, U.S.A.
2010年Tianjin, China
2011年Germany:欠席
2012年San-Luis Obispo, U.S.A.
2013年Helsinki, Finland
2014年Melbourne, Australia,

となります。

それだけ同じ国際会議に行って、朝のコーヒーから晩飯まで一緒のスケジュールを
こなしていると、「また会えたね!どうしてた?」「来年また会おうね!」と
親しくなるものです。

主催団体は、IAPRI(International Association of Packaging Research Institutes)です。

来年以降の開催予定は、

2015年Valencia, Spain
2016年Brasil:オリンピックイヤー
2017年Swiss
2018年中国が開催地立候補中

です。

日本にいると、輸送包装の研究者は限られていますが、その会議に出席し研究発表をすると、
世界各国の同じような研究者からのレスポンスも大きく、非常に身のある意見交換ができます。

それに毎年違ったところに行くことができ、楽しい出張です。

今年6月からは、IAPRIのBoard Memberになってしまいましたので、来年以降も参加する予定です。

御一緒にいかがですか?

使いモノならない知識!

2014-06-10 10:23:50 | 日記
質量mの物体がバネ定数kの線形バネ緩衝材に支えられている包装品の固有周波数fを求めよ!

答えは、

f=√(k/m)/(2π)

です。

この問題の正解率は、ほぼ100%でしょう。

たとえ覚えていなくても、教科書やネットを検索すれば、簡単に引っ張ってこれます。

ある意味、これは力学的な「知識」です。

さて・・・・

それを使えるか????

質量10kgの物体がバネ定数100kgf/cmの線形バネ緩衝材に支えられている包装品の固有周波数は
何ヘルツか?
(その緩衝材の硬さの感覚は、1cm縮ませるのに質量100kgの錘を載せる必要があるということ)

答えは、0.5ヘルツではありませんよ!
(現場感覚として2秒の固有周期(0.5ヘルツの逆数)となるなんて絶対にありあえないと感じるはずです!)

これは、上の「公式」に単純に、kに100、mに10、πに3.14を代入したためです。

この単純なミスは、大学生の70パーセント(またはそれ以上)が犯すミスです。

大学生のミスは点数が取れないというだけですが、現場だったら・・・どうでしょう?

ちなみに、正解は

15.76ヘルツです。

バネ定数の単位が曲者(引っ掛け問題)です。

力の単位をkgfとしていますが、これをN(ニュートン)に換算し、なおかつ変位の単位を
cmからmに換算する必要があります。

k=100kgf/cm=100(kg/cm)×9.8(m/sec^2)×100(cm/m)

ですから、kには98000(N/m)を代入します!


間違いなく使えて、それは「知識」なるのです。

なんとなく分かったような気になってる、「勘違いの知識」がわれわれの身近なところに
転がっているような気がします。

大切なのは、何よりも

「現場感覚!!」

新入社員教育の中でこの問題を解かせてみてください。!
きっと、愕然となるでしょう・・(こいつら大丈夫か??っと)