輸送包装研究室

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9件目の博士論文発表会

2015-08-25 11:19:49 | 日記
お盆前の8月11日、博士論文発表会を行いました。

発表者の北澤裕明さんは、食品総合研究所の研究員として、社会人でありながら
神戸大学大学院博士後期課程に3年間在学され、このたび博士論文を提出されました。

実質的な研究期間は、準備段階を含め、約5年間です。

5年間で公表した学会有審査論文は5編(日本包装学会誌和文2、日本包装学会誌英文1、
園芸学会論文集和文1、Journal of Packaging Technology and Science:インパクトファクタ1.503英文1)、
国際会議(International Association of Packaging Research Institute主催)で
本人が英語によるプレゼンテーションが2件(オーストラリアおよびスペイン)です。

博士論文はそれらの成果をとりまとめたものとなっています。

博士論文のタイトルは、

「繰り返し衝撃による被包装物の蓄積疲労損傷評価に関する研究」

です。

輸送振動を要因とする包装内容品の蓄積疲労損傷を防止するために、
損傷の評価と再現および防振包装に関する検討がされています。
一方、輸送中の繰り返し衝撃を要因とする包装内容品の蓄積疲労損傷については、
十分な検討がなされていません。
そこで本論文では、繰り返し衝撃による包装内容品の蓄積疲労損傷に関する評価を行い、
損傷抑制のための包装設計手法を提案しています。

9月上旬の教授会にて、学位授与判定の可否が教授会メンバー全員の投票で決します。

学位取得(学位記授与式)は、9月25日の見込みで、その後、神戸大学のホームページ上で
学位論文の全文(PDF)がダウンロードできます。

発表会には、数名の輸送包装関係の技術者の方もお見えになり、発表会後の
意見交換会を含めて、有意義な意見交換の場を設けることができました。

これで、当研究室から輸送包装に関する博士の学位授与は、9件目となりました。

10月には、社会人として、博士後期過程へお一人が入学されます。
すでに包装学会で和文論文が1編掲載され、
2編目はJournal of Packaging Technology and Scienceにまもなく投稿する予定です。
これからの3年間で研究室からの10人目の博士となれるように研究指導を続けてまいります。

輸送包装に関する研究を系統的に行い、博士の学位取得にご興味がある方は、
是非ともご連絡ください。