庄助さん

浮いた瓢箪流れのままに‥、日々流転。

いとこ会(5)

2006-12-02 22:36:33 | 評論、感想
  突然イチローちゃんの声がした。「おいおいみんな起きなきゃ、もう6時だよ」、寝ぼけ眼で窓辺の方に目をやると障子を通して朝の光が差し込んでいた。「さっき寝たばかりなのにもう起きるのか…」。イチローちゃんの朝は早い。あとの3人はまだ布団の中、その中からイチローちゃんの顔を見上げるとすっきりとした顔つきである。おまけに髪の乱れもなく(これはあとで勘違いだったと気付いたことだが、イチローちゃんの頭はすでに禿げ上がり、髪の毛は殆んどなかった。)、せっせと動き回っていた。 睡眠時間は僅か5時間足らず、それなのにあの動き、1番年上のイチローちゃんの元気な姿に驚かされた。それと同時に、さすが年長者、幾つになってもこのいとこ仲間の取りまとめは自分という認識と責任感が無意識のうちに出ているのかも知れない。昨夜の話の中でイチローちゃんは今も朝から晩まで仕事に精を出しているという。それも晴雨にかかわらず毎日勤めに出て1日中外で仕事をするそうだ。それだけに身体はいたって元気、健康そのものである。これから先まだまだ働き70歳までは仕事を続けるという。そして、その先に自分の大きな夢があるという。そんな話を聞かされたとき、心打たれるものがあり本当に感心させられた。ただ一言「すごいな、イチローちゃんは」、と…。
 そのうち、イチローちゃんの声で起こされた3人が眼を覚まし、ようやく布団の中から出てきた。「それじゃー風呂にでも行こうか」、イチローちゃんの声に促され、おもいおもいにタオルを手に取りみんなで一緒になって風呂場へと向かった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿