和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

小説「新・人間革命」

2015年07月30日 19時08分22秒 | 新・人間革命


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 7月30日(木)より転載】

【勝利島9】

 離島本部総会に参加する沖縄の同志は、那覇に集まり、「沖縄支部長会」の参加者と合流し、朝、飛行機で東京へ向かった。
 メンバーのなかには、船で石垣島や宮古島に出て、そこから飛行機で那覇まで来て、一泊した人もいた。
 沖縄の同志は、羽田空港から五台のバスに分乗し、正午過ぎ、学会本部に到着した。
 ボストンバッグを手にしたメンバーが、学会本部の門を入ると、副会長の青田進や山道尚弥をはじめ、多くの幹部が左右に並び、大拍手で一行を歓迎した。
 「こんにちは! お疲れさまです!」
 その励ましの言葉に、疲れは吹き飛んだ。
 沖縄支部長会は、学会本部の師弟会館で開催された。皆、創価学会常住の「大法弘通慈折広宣流布大願成就」の御本尊に、沖縄広布を誓い、厳粛に祈りを捧げた。
 婦人部長の藤矢弓枝、副会長の関久男・秋月英介があいさつに立ち、遠路、学会本部までやって来た労をねぎらい、沖縄の新しい出発を祝福した。
 そのころ山本伸一は、六月にオープンした信濃町の創価婦人会館(後の信濃文化会館)にいた。支部長会終了後、沖縄の同志をここに招いて、一緒に記念撮影をしようと、一足先に来て、待っていたのである。
 メンバーは、支部長会を終えると、担当の幹部から、創価婦人会館に移動するように言われた。本部から徒歩二、三分のところにある、茶系のタイル壁に緑の屋根瓦の瀟洒な二階建てが、その建物であった。
 館内に入ると、伸一が満面に笑みを浮かべて、姿を現した。
 「遠いところ、ようこそいらっしゃいました! お待ちしていました。
 皆さんは、沖縄の平和のために、広宣流布に立ち上がり、苦労し、苦労し抜いて、戦ってこられた。大使命をもった地涌の菩薩であり、広布の大功労者です。私は、仏を敬う思いで、迎えさせていただきます。それが、人間として、仏法者として当然の道です」
                                                                 

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