和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

奮迅2 /小説「新 ・人間革命」

2013年05月04日 13時08分08秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)5月4日(土)より転載】

http://www.seikyoonline.jp/index.html

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奮迅2(5/4)
 方南支部は、杉並区南東部に位置し、方南一・二丁目と、和田一・二丁目の一部を含む、環状七号線沿いの住宅街と商店街からなる。中野区、渋谷区、世田谷区に接し、支部内を善福寺川と神田川が流れている。

 会員世帯数は四百八十余世帯で、大ブロック(現在の地区)が九つある大きな支部であった。皆が広宣流布の拡大の意欲に燃え、前々年の一九七六年(昭和五十一年)には七十二世帯、前年の七七年(同五十二年)には七十五世帯の弘教を達成していた。

 一月十一日のことであった。新宿区内で行われた、東京の代表者会議に出席した山本伸一は、杉並長の三枝木健次の姿を見ると、微笑みながら言った。

 「私は、できれば、東京の支部結成大会に出席したいと思っています。杉並で推薦できるところはありますか」 三枝木は、即座に答えた。

 「ございます。方南総ブロックといって、会員世帯は五百近い大きな組織です。模範的な活動を推進しております」

 「そうですか。今回は、これまで最大に頑張ってきたところに出て、皆さんを讃え、励ましたいんです。必ず行けるかどうかはわかりませんが、これから日程を検討します」

 三枝木は、降って湧いたような朗報に、小躍りしたい思いにかられた。
 その後、学会本部と連絡を取り合い、開催は一月二十七日の夜に決まった。「この日ならば、山本会長が出席できる可能性が高い」ということであった。

 二十七日の支部結成大会は、全国に先駆けての開催となる。伸一の出席のいかんを問わず、その成否は、全国の支部に大きな影響を与えることになる。何事も初めが大事である。それが、一つの基準となり、目標となって、全体が続いていくことになるからだ。

 「最初の1歩は最後の1歩につながる。最後の1歩も最初の1歩からである」(注)とは、イタリアの登山家ラインホルト・メスナーの言葉である。



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 「和井弘希の文芸政談」に掲載した俳句集
 http://u-736632kazui.hatenadiary.com/







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