和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

奮迅13/小説「新 ・人間革命」

2013年05月18日 14時23分02秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)5月18日(土)より転載】

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奮迅13(5/18)
 山本伸一から花束を贈られた老婦人は、顔中に笑みを浮かべ、「嬉しい。嬉しい」と、何度も繰り返すのであった。

 彼女の後ろでは、夫と思われるメガネをかけた白髪の老人が、目を潤ませていた。

 「さあ、声高らかに学会歌を歌いながら、広布第二章へ旅立ちましょう。
その先頭に立ったのが方南支部です!」

 伸一が、呼びかけると、誰からともなく、「人間革命の歌」の歌声が起こり、次いでピアノの調べが響いた。
大合唱となった。

   

  君も立て 我も立つ

  広布の天地に 一人立て……
   

 伸一も歌った。
“わが方南支部の同志よ、立て!”と叫ぶ思いで、共に合唱した。

 題目三唱のあと、彼は、「皆さん、ありがとう! 寒いから風邪をひかないように。
どうか、気をつけてお帰りください」と言って、手を振りながら退場していった。

 外は寒風が吹いていたが、皆の心には、支部建設への闘魂が熱く燃え盛っていた。

 この日から、方南支部は大前進を開始していった。
幹部は、ひたすら、一人ひとりの指導、激励に歩いた。
ある人は「聖教新聞」に掲載された指導や体験を切り抜いて貼り付けたノートを小脇に抱え、相手に合った記事を引いて、懸命に励ましを重ねた。

 また、ある大ブロックでは、壮年が互いに信心を啓発し合うための試みとして、大ブロック長、ブロック長らがキャップとなって、幾つかのグループをつくった。

 新入会員からなる「ニューパワー・グループ」、建築関係者で構成される「建設グループ」、ヤング壮年を対象とした「若獅子グループ」、草創期に入会した人たちの「草創グループ」、団地居住者の「団地丸グループ」などである。共通の悩みなども忌憚なく話し合え、団結は一段と強まっていった。

 決意は知恵となり、実践となってこそ、前進がある。


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