和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

広宣譜50/小説「新・人間革命」

2015年01月20日 17時03分43秒 | 今日の俳句
「聖教新聞」 2015年(平成27年) 1月20日(火)より転載


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【広宣譜50】


 米子文化会館で山本伸一は、午後五時半から行われた地元の代表二百人との懇談会に出席した。

 彼が、新しい「中国の歌」を作っていることを告げると、大きな拍手が湧き起こった。

 まだ制作途中ではあったが、中国方面の幹部に、その歌詞を読み上げてもらった。

 「皆さん、どうですか」

 伸一が感想を求めると、一人の婦人が、「ハイカラな歌だと思います」と答えた。

 「ありがとう。ハイカラとは、懐かしい表現ですね。でも、褒めていただいて嬉しい。まだ、推敲しますからね。

 また、一応、曲もできているんです」

 中国の有志が、一晩のうちに曲を作り、歌と一緒に吹き込んだテープを届けてくれたのだ。皆で、そのテープを聴いた。

 伸一は、参加者に尋ねた。

 「少し、歌いにくいところがあるように思うが、どうだろうか」

 皆が頷いた。伸一は、作曲したという壮年に語りかけた。

 「学会歌は、老若男女、誰もが、自然に、スーッと歌えるようにすることが大事なんです。もう少し調整してみていただけますか」

 伸一の間近にいた、メガネのよく似合う丸顔の婦人が、にこやかに頷いていた。県副婦人部長の出井幸子である。音楽大学を出て、三十五年間にわたって音楽教師を務め、退職したばかりの婦人であった。

 伸一は、出井に言った。

 「出井さんも一緒に検討してください。最高の歌を作りたいんです。女性の意見、センスを反映させていくことが大事ですから。

 歌は、今日中には完成させましょう!」

 強い意気込みがみなぎる言葉であった。

 懇談会で伸一は訴えた。

 「これからは、鳥取や島根など山陰の時代です。ここに、広宣流布の新しいモデルをつくることができれば、日本は変わります!

 『竹の節を一つ破ぬれば余の節亦破るるが如し』(御書一〇四六頁)の原理です」



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