GO AHEAD! Gut's コウスケ

ガッツ コウスケ~愛すべきサッカー大好きガッツ小僧の成長記録~
~『イングランド代表(?)』への軌跡~

本当に美しい物を見せてもらった。

2011-10-02 23:37:03 | オヤジのコラム

10/2(日)中間試験中にもかかわらず、コウスケを連れてサッカー観戦へ出かけた。
観戦したのは『おいでませ!山口国体』サッカー競技<少年男子>の山口県vs福岡県の試合だ。
目的の多くは、コウスケに繋がりのある、2人の選手の応援のためだ。
1人は、高校1年生で、コウスケと同じ小学校のスポーツ少年団の先輩だ。かれは、3歳年上で、コウスケにとっては目標ともいえる選手だ。
そして、もう1人は、今、所属しているクラブチームのキャプテンの選手だ。国体少年サッカーの出場資格はU-16であるにも係わらず、中学校3年生で、国体選手になった、”飛び級”の選手だ。
従ってオヤジはこの2人のプレーぶりを中心としたゲーム観戦になった。
中学3年生のキャプテンは高校1年生の中に入っても、全く見劣りせず、それどころか、完全に中核を成す、”Important  Player”だった。
彼は、アンカーの位置で、ピッチを走り廻り、チームを引っ張り、鼓舞した。
試合は一進一退の接戦で、どちらが先制してもおかしくない展開だった。
試合が動いたのは、やはり”些細なミス”に起因した。
前半が終盤に差し掛かったセンシティブな時間帯。左サイドバックがボールを奪い、自陣からビルドアップしようとしたボールを引っ掛けられ、そのまま持ち込まれて中央へセンタリング。守備が整わず、相手FWがフリーとなり、必然的にゴールを決められてしまった。
前半は0-1で終了。

後半、山口県は何度も攻め込んだ。
そして、チャンス到来。左コーナーキックを獲得。キッカーの右足から綺麗な弾道のボールがゴール前へ。そのコーナーキックを決めたのが、何と、我がチームのキャプテン。
ドンピシャのヘディングシュートが強烈にネットを揺らし、同点となった。
その後も一進一退のゲームが続き、PK戦も見え始めた後半の終盤、ゲームは、やはり”些細なミス”から決勝点が生まれた。
ルックアップが不十分な体制でボールを受けた、わがチームのキャプテンが右サイドにはたいたボールの角度が思わしくなく、相手選手に奪われ、決定的なパスが相手FWの選手に渡った。
相手FWの放ったボールは非情な転がりでキーパーの足元を抜け、ゴールを静かに揺らした。
あまりにも悪い時間帯に勝ち越しゴールを決められてしまった。
そして、山口県選手の願いを断ち切るゲームセットのフォイッスルが鳴き響いた。
それは、ほぼ全部を埋め尽くしたサポーターにとっても、ため息しか許さない、あまりにも悲しい響きだった。

山口県チームは1-2で初戦敗退。
彼らの国体は開幕2日目、彼らにとって初戦で終焉となった。

試合終了の手続きを終えた選手が、サポーターシートの前に挨拶に来た。
殆どの選手が泣いていた。悔し涙を抑え切れなかった。わがチームのキャプテンは、一番烈しく泣いていた。あふれ出る涙を、オレンジのユニフォームの襟元で何度も拭いた。
拭いても拭いても、次から次から、涙が溢れ出していた。
本当に、美しい涙だった。烈しいメンバー争いに勝った、ほんの一握りのトップアスリートしか流すことが許されない、極めて美しい悔し涙だった。
本当に美しい物を見せてもらった。
キャプテンの涙は、サポーターに頭を下げる時も、流れ落ち続けていた。
この涙は、彼らを絶対に成長させるに違いない。


コウスケよ、君もこんな最高の悔し涙を流せるステージに立ってくれ。
そして、最後の最後に、歓喜の涙を流してくれ。
君には両方の涙を流す資格があるのだから・・・・・


こうして、山口県選手団の長くて短かった国体は終わった。
本当に美しい物を見せてもらった。



                           ありがとう。感謝します。