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アイドル雑記帳 伊藤つかさ「少女人形」

2007-02-20 21:54:42 | アイドル


伊藤つかさ デビュー曲「少女人形」(1981)

伊藤つかさは、80年代前半の、日本アイドル史上でいうと、「おニャン子前夜」と言うべき時代に現れた、スーパーアイドルである。
しかし、当時のほかのアイドル:小泉今日子、松本伊代、堀ちえみ、石川秀美、早見優etc.といったアイドルとは、活動基盤が若干異なる、どちらかというと、ファンのためのアイドル、という存在だったように思う。つかさは、当時はやりのアイドル番組の類にはあまり出なかった。そのかわり、地道にドラマ出演をしながら、レコードはコンスタントに出すという感じだった。

つかさがブレイクしたのは、言わずと知れた「3年B組金八先生」の出演であるが、そのブレイクがフィーバーに変わったのは、やはりこの「少女人形」によるであろう。

では、その「少女人形」について。
作曲は、あの♪あなたはもう忘れたかしら・・・の「神田川」の南こうせつである。このあたり、期待の大きさが伺える。
この曲のクライマックス、それはなんと言ってもイントロである。
♪ポンポロポロポロ・・・・と始まるこのイントロが、まさに「少女人形」なのである。そのあとに続くのが(後の1stアルバムの帯に書かれることとなる)「ロマンチック・ソプラノ」のつかさの声である。やや息が抜け気味の声なのだが、その抜け具合が実にいい。まさに、「癒しの声」である。天使の声と言ってもいいかもしれない。

天使と言えば、このレコードのジャケットの写真がまたすばらしい。どちらかというと地味な顔立ちのつかさだが、黒目がちの瞳と、やや大きめでうさぎをイメージさせる前歯が印象的だ。アイドルアイドルしてない、控えめな顔立ちである。これがつかさの魅力の大きな部分を占めるのだと思う。控えめな自己表現とでも言おうか。だからこそ、「守ってあげたい」と思わせるのである。
で、ご覧になればおわかりと思うが、そんなつかさが、絶妙のライティングを受け、まるで天使のようである。それでもって、セーラー服を着ているところが、もう、「参りました!」。
すごい写真だと思っていたら、それもそのはず、撮影はあの大御所、篠山紀信氏なのである。納得である。
この写真、その後1stアルバム「つかさ」にも使われ、また現在も発売中の「伊藤つかさベストコレクション」のCDジャケットにも使われている。このジャケットはアイドルレコード史に残る写真であると断言できると思う。

伊藤つかさとはいったい何だったのだろう?
「80年代に舞い降りた永遠の少女」
これが私なりの回答である。
つかさは、いつも控えめで、話すときは恥じらいがあった。
そんなつつましやかな少女像というのは、間違いなく美しい少女像であった。
だからこそ、当時も、そして今でも、多くの人に記憶の中の「永遠の少女」として、彼らを癒しているのである。
いろんな癒しが叫ばれる今、伊藤つかさは見直されていい、癒しのアイドルなのである。


 

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