岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

順正学園 吉備国際大学の講義。朝日新聞県内版より。

2011-05-17 09:40:54 | 石井十次


5月17日記事から啓発を受けて。

岡山県高梁市にある吉備国際大学は、順正学園の運営です。
この「順正」は、明治10年代に設立した順正女学校の名を継承しています。
創設にかかわった福西志計子さんや木村静さんはキリスト者であり、新島襄や留岡幸助、山室軍平、石井十次とも
深くかかわっています。
高梁は、幕末に幕閣として活躍した板倉氏の居城があったところでもあります。
保守の気風が色濃く、明治初年当時、先進的文化でもあったキリスト教に強く反発しています。

そのような状況の中で鍛えられた思想、宗教心は巌のごときものであったかもしれません。
順正女学校は、再編成を繰り返します。
その名も途切れそうになりますが、順正の名を残したいという強い意志が、運営母体の異なる現学園に伝わり引き継がれることになったようです。

現理事長の加計美也子さんは、吉備国際大学の必修科目「備中高梁に学ぶ」の5回目にて講義をされたとのこと。
「漢学者の山田方谷、同志社大を設立した新島襄といった高梁ゆかりの人物を紹介。
『いろんな縁が重なった高梁の地で、人を思いやる心を持って学んでほしい』と語りかけた」とあります。

この順正学園は、宮崎県にも大学と専門学校を運営しています。
宮崎といえば、石井十次の出身地です。
十次の妻、品子は同じく宮崎県の出身で順正女学校で学んでいます。
えにし(縁)は繋がっていくようです。


岡山県には、岡山市、倉敷市、津山市、高梁市と歴史のある町が連なるのですが、それぞれの伝統文化が異なり、とても興味深いですね。
汲めども尽きぬ井戸のようでもあります。

今週の末には、高梁にて宮本常一没後30年岡山フォーラムがあります。
主催されるのは「宮本常一を語る会」代表世話人 福岡県在住の長岡秀世さん。
高梁市での開催は、宮本常一は陽明学からの影響が強く、高梁の人である陽明学者山田方谷ゆかりの地であることからだそうです。
ぜひ参加したいと思っています。

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