ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

秋の気配

2012-09-25 | ほとほと日記
今日はかなり涼やかな日でした。

「もはや9月は秋とは言えないのではないか?」

と思っていましたが、最後の週になって、ようやく秋の気配が訪れて来たようです。

このところだいぶ疲れ気味ですが、一年前、そして半年前を考えれば、ずいぶんと人間らしい生活が出来ています。

今年の秋は、何とか充実した日々を過ごしたいものだ、と思います。







連鎖のように

2012-09-24 | ほとほと日記
また、不測の事態が起きた。

通夜に参列する会場に着いたとたん、急変の連絡が入ったのだ。

五日間で三人。小規模のホームでこんなことは初めてである。

さすがに心身に堪える。

今日は休みだったが、ホームから連絡が来ないか、何度も確かめていた。

老化?

2012-09-22 | ほとほと日記
今日はだいぶ涼しくなった…と巷間言われているが、私はどうもヘンに暑く感じる。

身も心も火照っている感じで、これは体が元気というより、更年期障害の症状かもしれない。

おとといの夜、夕食の弁当を食べていると、前歯がポロリと落ちた。

これは義歯なのだが、もう四回くらい外れている。

食いしばりや歯軋りに加え、歯根の老化、歯茎の腫れなど様々な要因が被さってきているようだ。

というわけで、私は昨日ずっとマスクをしたまま仕事をして、夕方、歯医者に駆け込んで接着剤で着けてもらった。

以前だったらこういうのは恥かしくてしかたがなかったが、昨日はけっこう平気だった。

羞恥心の鈍磨?

これも一種の老化だろうか?


彼岸

2012-09-21 | ほとほと日記
朝早く、スマートフォンが鳴った。
五時を回ったばかりで、番号は勤め先からだった。

取ると夜勤の女性スタッフが出た。
ある入居者の反応が全くないです。もうすぐ、お医者が到着します…。

私は自転車を飛ばし、六時過ぎにホームに着いた。
すでに医師の車がホームの駐車場にあった。

今月に入り、私のホームでは三人の方が亡くなった。
初めてではないが、やはりこれだけ続くと「何か理由があるのだろうか」と考える。

気候の替わり目の影響だろうか。

しっかり数えた訳ではないが、夜が明ける頃に急変される例は明らかに比率としては多い。
潮の満ち引き。月の満ち欠け。
古来から、自然や宇宙の呼吸と人の命の盛衰には深い関係があったに違いない。

「父は春の彼岸に生まれて、秋の彼岸に逝きました。物事をキチンとする人でしたから、きっと彼岸を待って行ったのでしょう」
悲しみのなか、そう言われた方がいた。

美しい考えだと感じた。

新宿の夜

2012-09-20 | ほとほと日記
昨日は夜七時から、会社の同職種の人たちと会合があった。

会場は新宿で、私は買い物をしようと六時前に着いた。
いざ新宿に来たら、そのあまりの人の多さに圧倒されてしまった。
何の変哲もないありふれた平日の夕方なのに、巨大で複雑な駅構内にあらゆる方向から人の流れが交錯している。単に家路に急ぐとか乗り換えのためではなく、待ち合わせている人もたくさんいる。
改めて、途方もなくエネルギッシュな街だな…と思ったが、買い物に歩く気力を失い、待ち合わせ時間まで人びとの顔を見ていることにした。

待ち合わせているのは若い人が多いが、四、五十代くらいの人もかなりいて、さすが新宿だな…と思った。同じ巨大ターミナル駅でも渋谷は本当に若い人ばかりだから、疎外感を感じてしまう。
それと、相変わらず中国人がたくさんいた。
中国の人は身振りも声も大きいのですぐ分かる。
でも、中国にいる日本人は、現在息を潜めて生活をしているのだから、考えてみれば不思議なものだ。
新宿駅は、立っているだけで勉強になる。

会場は創業60年という居酒屋だった。
三島由紀夫や黒澤明もしばしば呑みに来た…という看板が店の前に立っていた。
といって高級店とかでは全くなく、確かに演劇や映画関係のおじさんたちが好みそうな渋めの店構えだった。ずっとジャズが流れていて、店内は明るすぎず、集まった七人は一人を除いて皆五十代だったが、落ち着いて過ごすことができた。

このところの私の不調を知っている人は、
「元気そうで安心した」
と言ってくれた。
言われて私も嬉しかった。

十時前に終わって店を出ると、途中に寄席の末広亭があった。
昼の部のトリが金馬で夜の部が三三…とあった。

もう寄席には20年近くご無沙汰だけど、久しぶりに来てみようかな…と思った。