ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

おそろいシューズ

2014-11-01 | 家族
昨日は仕事が午前中だけで、午後は実家に行きました。
朝から、介護保険の住宅改修制度を使って手すりを付ける工事が行われたからです。

実家に着いたのは午後三時で、すでに工事は終わっていました。
浴室に二本、トイレと玄関に向かう廊下に各一本の計四本の手すりが設置されています。
母は「手すりと言うから初めは金属のが付くものだと思ってうれしくなかったけど、こんな良いのだったんだね」と言っています。
母の言うとおり、四本の手すりはそれぞれ周囲とうまく調和していて、インテリアとしてもお洒落なものでした。

父はベッドで寝ていました。
そのベッドも、一週間ほど前に福祉用具業者からレンタルを始めたものです。
父はいつもそうであるように、私の顔を見ると照れたような表情になりました。
両親のベッドや手すりに満足している様子に、私も嬉しくなりました。

父と会うのは三週間ぶりでしたが、顔色が良くなっており、口調や立ち振る舞いも以前よりしっかりしています。
父は八月初めから二週間ほど入院しましたが、退院してしばらくは家の中でも壁や家具を手伝いしながらようやく歩いていました。
私はその姿に冷や冷やとしていましたが、足取りがかなりしっかりとしてきています。
食事をかなり摂れている…という母の言葉は確かなようでした。
手すりが付いたことにより、家の中の移動が安全に行われるようになれば、更に筋力が付くのではないか…と期待できます。

「靴も買ったよ。軽くてとても良いよ」と、母が言いました。
玄関に行くと、まだ新しい外出用のリハビリシューズが置いてありました。
見れば、その父の新しい外履きは、私が履いているものと同じシリーズのものでした。
私はこの夏に痛風発作で左足の甲が腫れたのを機に、リハビリシューズを履くようになっていました。
父のは黒で、私のは焦げ茶。サイズは私の方がかなり大きい…という違いはありますが、デザインなどの仕様は全く同じです。
「面白いね。親子で同じリハビリシューズを履いてるんだ」
戻ってきて私がそう言うと、母はわずかに反応しましたが、父は意味が良く分からないようでした。