2月17日は、京都古門前通にあるホテル・ART MON ZEN KYOTO へ。
この冬に開催されている「京の冬の旅」の"事前予約で楽しむ京都旅"のイベントのひとつです。
ホテルの2軒西側に店を構える美術茶道具商として知られる中西松豊軒さんがプロデュースされたラグジュアリーホテルです。
日本が世界に誇る数寄屋造りの美と技を随所に施した、おもむきの異なる15の客室があります。
それらを確かな審美眼によって選び抜かれた国内外の美術品が彩ります。
ベッド、バスタブ、空調、アメニティに至るまで、すべての部屋に最高級の設備を完備されています。
以前にNHK文化センターの現地講座で客室内を見学しましたが、オールドバカラや陶器、茶道具などの美術品が室内にさりげなく飾られています。
集合時間が12時と言う事もあり、ホテルに集合後にランチタイムです。
1階に併設されたレストラン・バーは、六本木ヒルズにある人気ステーキハウス「サーティーセブン ステーキハウス アンド バー(37 Steakhouse & Bar)」やパリ発のトリュフ専門店「アルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ(Artisan de la Truffe PARIS)」などを手がけるスティルフーズがプロデュースする「サーティーセブン グリル バー アンド ラウンジ(37 Grill ‒ Bar & Lounge)」としてオープン。日本の和の建材と欧米様式を合わせたスタイルで、上質な肉や魚介、オーガニック野菜をグリルした料理をメインに提供されています。
美味しいランチコースを頂き、次に中西松豊軒へと移動します。
通常非公開の2階でご自慢の古美術品を観賞されて頂きました。
茶道具を専門とされてるいるだけに、樂家の黒樂や赤樂、大西家の釜など歴代の利休七哲の作品が展示されています。
僕は、美術品は触ってなんぼ?、使ってなんぼ?との考えが強いので、間近で、しかも手に取っての楽家の作品には感動を覚えました。
手に取ると、手触りや重量感を感じますし、全体の形や高台の形など、美術館や博物館でのガラス越しでは決して味わえない事です。
個人的には「志野茶碗」好みで、自分の手に最も馴染む感じがします。
また、後水尾天皇さまの二条城行幸の屏風や宸翰のお軸、尾形乾山の器が展示されていました。
個人的な感想ですが、尾形乾山の器は美術館や博物館に所蔵されていてもおかしくはない秀品です。しかも5客が揃っているところに価値があると思います。
次に場所を1階のホールに移して中西松豊軒三代目中西輝之さまの"「古美術って何?」京都の美術商から聞くよもやま話"の講演です。
父親との美術品に対する考えの違いやホテル運営に対する考えや想い、オークションの事などを"ここまで言っていいの?"と本音で熱く語られました。
本当に"いい物"は、オークションには出ないそうです。
業界間での取引や所有者と直接取引する事がほとんどのようです。
「今まで大切に持っていた物をオークションに出しますか?誰が買うのかわからないのですよ!価値のある美術品には業界の相場と言うものがあって、その価値がわかる人がそれなりの値段で買うべきなのです!」
実にわかりやすくお話されました。
聞き入ってしまい、1時間があっという間でした。
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