高校公民Blog

高校の公民科(現代社会・政治経済・倫理)教育に関連したBlogです

川嶋安起夫先生へのインタビュー

2006-12-16 06:02:44 | 総合学習

生徒の授業評価をデータベースとする担当者紹介雑誌

 総合学習で、私たちは、生徒の授業評価をデータベースとした、担当者紹介雑誌を作成しています。今回はそのなかの一つのコーナーである担当者に対する編集者からのインタビューをこのスペースで行いたいと思います。協力をお願いしたのは国語の川嶋さんです。なお、ブログという性格上、何も、編集者だけが質問するわけではなく、全然見ず知らずの方がぶらっといらっしゃって書きおいていかれることも想定しています、あくまで、これは試みです。私は、できれば、こういう先生を広く公募し、それを生徒に向けて公開し、インタビューをしてもらうことも発展として考えています。

インターネットの可能性

 単位制高校静岡中央高校は、市場原理を構成原理としています。ある意味のそこには無限が存在します。大体、来年だれがボクの授業をとるかを現在予想することは出来ません。ここの受講生が、ほとんど私たちの予想が不能な〈場所〉で講座選択をするのです。私は、そうしたシステムにおいては、インターネットを基本的なコミュニケーションツールにするよりない、と考えてきました。そういう意味ではまだまだ私の総合学習は途上です。
 Wikipediaというメディアのあり方を、あるいは、アマゾンドットコムというコンセプトをまだまだ私は十分利用可能だと考えています。少し逸れますが、今年、公民の課題研究で、木村ファンドというコーナーを作りました。私が疑似証券会社になり、私を媒介にして株式を購入する、こういうコーナーを3名の受講者と現在進行中ですが、口座管理から売買のやりとりまで、インターネットとメール機能がなければ成立しません。
 そういう意味で、私の総合学習は、市場を考え、規制でどうにも動きがとれなくなっている日本の教育行政を考えるという意味のまさに〈総合的学習〉だと考えています。

さて、とりあえず、その一環としての川嶋氏へのインタビューを始めたいと思います。

【関連】
教育の扉──川嶋blog
木村へのインタビュー
2006 木村の授業のすすめ 【現代社会】
2006 木村の授業のすすめ 【倫理】


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6 コメント

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Unknown (いわた)
2006-12-17 20:53:53
川嶋先生、見ていらっしゃるでしょうか?インタビュアー1号のいわたです。ぼちぼち始めさせて頂きますね。



とりあえず木村先生と同じ、



①どんな生徒に自分の授業を受けて欲しいか

②授業中の居眠り・携帯に、どう対処するか



にお答え頂けますか?

それに加えて個人的に聞きたいのは、



③「自由企画」ゼミにかける思い



です。

「ゼミ」という概念を根本からひっくりかえした(ように私には思える)このゼミを、どうして作ろうと思ったのか?実際どのように活動して、どのような成果をあげているのか、教えて頂けないでしょうか?

(この質問は私の独断によるものなので、実際載るかは今のところわかりませんが。汗)



では、ご協力お願いしますm(__)m
返信する
川嶋さんを紹介します (Kimura Masaji)
2006-12-18 13:15:09
■質問インタビューは編集者がしてくれると思いますので、少し、ボクの方から川嶋さんをご紹介します。■まず、この方は「国語」の先生です。「年次主任」という普通の学校でいう学年主任もされています。■川嶋さんは、とても勉強されている方です。この学校でボクの次に(笑)勉強する人です。ボクには到底及びませんが(笑)。ただ、誤解しないでもらいたいのは、川嶋さんは、やはり授業やHRなどで、生徒と接触する次元でどうやってさまざまな情報を提供したらよいのかを第一に考えていますね。■そして、ボクからみて、感性、つまり、感じる次元を大切にしている。生徒が「おもしろい」と思ったり、「ワクワクしたり」という次元の知識の提供の仕方や、生徒との情報のやりとりの仕方を工夫しているんです。■だから、生徒からみたら親身だと思えるんではないか、と同業者としてはみています。懐が深いというか、いろいろなあり方をなんとか受け容れられるあり方をかんがえているんだと考えていただいていいと思いますね。■なんか、誉めすぎかなあ(笑)。■ボクは人様の授業って、滅多にみないんです。要するに学校で余裕がない。で、川嶋さんの授業もみたことがありません。通りすがりはあるけれど。だから、授業の川嶋については、語る資格がない。■でね、だから、ボクとしては、川嶋さんにね、人のことを「えげつねえ自己紹介だ」というのはいいにして(そのとおりだから(笑))、君がね、自分の授業を、こんなんなんだ、って紹介できる?俺の授業はこうだ、といって、みんな(というこの場合のみんなというのは、本校のどういう生徒たちかも含めて)、聞きにこいや、って。
返信する
インタビューに答えて・・・ (川嶋)
2006-12-21 13:40:10
木村先生より過分?な紹介をいただき恐縮です。

では、いわたさんのご質問にお答えしましょう。

わたしのモットーは、誰でもが、

 「楽しい授業」
 「わかりやすい授業」
 そして、
 「ためになる授業」

です。

だから、どんな生徒がいらっしゃってもいいんです。

たとえ国語が嫌いな生徒、でも、苦手な生徒でも・・・。

むしろ、そういう生徒が僕の授業を受けて、

国語が好きになって、得意になってくれることが、

国語教師としての私の醍醐味です。

授業中に居眠りや携帯してる生徒は、私の授業ではあまりいませんが、どうしても一人二人、たまにいますよね。

でも、それっていうのは、授業がつまらないからでしょ?

だったら、それは私の責任。

一応注意はしますが、反省すべきは私自身だと考えています。

そういう生徒が、こっち向いてくれてこそ、ホントの教師ですよね。

ゼミ(総合学習)は、「自由企画」っていうのをずーっとやってます。

というのも、私のゼミに来てくれた人には、ホントに自分がやりたいことを見つけて欲しいって思ってるから。

それから、「自由」ってけっこうムズカシイってことも学んで欲しいから。

自由になにやってもいいよと言われても、けっこうみんな困ってしまうんだよね。

でも、私は、総合学習の時間は生徒に、あれをやれ、これをやれとは、言いたくないんです。

とことん自分で考えて困って欲しい。

そこから自分の学びを出発して欲しいと考えているんです。

最後に木村先生からのおっしゃっているようなアピールですが、

わたしは、とにかく、授業に来てくれた生徒にフィットする授業をやりたいんです。

そういう意味では、ゼミに限らず、授業も「生徒から始まる」。

ただ、授業は総合学習とは違いもある程度、求められていることが絞られてくるので、生徒の皆さんを見ながら、みなさんが内心で「こうして欲しい」というようなニーズを私なりに察知して、授業を組み立てているつもりです。

だから、私の授業に関心のある生徒は、安心して私の授業を選んで下さい。

私は「あなたたちを見て」授業をプランニングします。

具体的な授業の様子は、私のブログ

「教育の扉 川嶋blog」で、すこしは様子をうかがえると思います。

http://blog.livedoor.jp/satonaoayu/

ぜひ、アクセスして見て下さい。

返信する
インタビューへの回答(2) (川嶋)
2006-12-21 13:51:41
ちなみに自由企画ゼミでは、

教室で自分の好きな絵を書いたり、詩や小説を書いたり

手芸、人形作りをやっていたり、

美術室をお借りしての絵画、造形

また、

トレーニングルームでの筋力トレーニング

など、いろいろな活動をしています。


また、国語の授業では、一回の授業の中で

「基本的な言葉の学習」と「文学作品の読解」

を二本立てでやってます。

小説などをみんなで読んでいるときは、私の読みを押し付けるようなことはせず、

みんなの読みを見にレポートなど゛で回収しながら、
丁寧に読んでいきます。

授業のスピードは、ゆっくりじっくりという感じなので、
だれにでも楽しんでもらえると思います。む

返信する
中央高校で川嶋の授業を受ける意味 (Kimura Masaji)
2006-12-24 09:29:07
■もう少し角度を変えて質問します。中央高校は選択制をしいていますね。担当者を選べるわけです。教科も選べる。科目も選べる。この前、進路課長がとても重要な指摘をしましたね。得意科目をたくさんとっていい成績を取ることは進路に有利だって。そういう意味でいえば、中央高校くらい可能性のある学校はないと思うわけです。■さて、そうすると、次の質問はこうなります。差別化ということばがあります。消費社会は差別化の時代だ、と。一応チーム国語科があると仮定すると(実際あるんだよねえ)、川嶋さんは同じ国語の科目を教えるとして、他の教員と比べてどういう特徴があるのか?■そのときに、僕が、痛感するのはね、生徒は二層にわかれていて、一つは、ある積極性をもっている層で、もう一つは積極性を喪失した層。「楽」第一主義の生徒ですね。単位が取れればいいとか。とかく教員にとってお荷物になる層ですね。■僕なんかはいっけんそういう層に授業を提供しているようにみえます。「おもしろいぞ」ってコマーシャルしているわけです。ところが、おしなべて受講生は「むづかしい」「わかりやすくない」っていうんです。■おもしろいがわかりにくい、って。■僕の場合は、相方の担当者に比べて、非常識を扱うってのがコマーシャルの対象なんですね。それから、基本しかやらないっていうこと。受講生は勘違いして教科書を進まないって考えているわけですが、その「点」に興味を持てば自分であとは勉強できるよ、っていうのが、僕のメッセージなんです。できるだけ、点の感性的なおどろきをセッティングして、それは、いじめだったり、セックスの問題だったり、暴力の問題だったり、それも日常のレベルなわけです。で、たとえば、フロイトを説明しますね。すると、認識論として、デカルトが想定してるようなことを説明してしまうし、その驚きを導く仮定で、どうしたって、ソクラテスの無知の知を使っているんです。等々。そういうことを、「読んでもらう」しかけを今雑誌をとおして模索しているわけです。そのときに、生徒のコメントは絶対必要だ、と思いました。で、そういうコーナーをゼミのみんなに提案し、受け容れてもらったのです。■しかし、僕が生徒語に翻訳して、内容に対するメッセージを発信しなければいけないとも考えているわけです。そのときに、(固有名をあげる必要は全くないが)「他の教師との比較・差別化」をメッセージで送る必要があると思うのです。こういう客層に、他の人とは異なるこのような効用(utility)があるよ。と。
返信する
Unknown (川嶋)
2006-12-27 12:08:02
きょう、ちょこっと学校に立ち寄って、このコメント拝見しました。今、ちょっと時間が無いので詳しくご返事できませんが、「他の国語科教員との違いアンド川嶋の<売り>」について、また、改めて、ご返答させていただきます。

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