高校公民Blog

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ケータイという同調圧力

2006-07-10 13:36:44 | 政治分野の授業

気になる、気になる

 こちらが出したメールの返事が来ないと気になりますよね。古い芸人さんのギャグじゃないんですけど
「どうして、どうして、おせえて?」みたいな。
 返事を期待して僕たちはふつうメールをします。それは送ったメールがきっと相手にも同じ重みで、同じ思いで受け止めてもらえる、と思って出しているからです。

ケータイという同調圧力

 しかし、僕にはこの返事を要求する生徒さんたちをみていて、つい、
「明日じゃ、だめなのか、明日あってそこで話せばいいではないか」と思うのです。

「1分1000円ならしますか?」
「1分200円でもしないでしょ?」

 もし、ケータイに公衆電話みたいにお金をいれる口があったら、まずしませんよ。つまり、その程度のことなんです。
「1分200円だといわれればあきらめる程度のことで電話したいんでしょ?メールしたいんでしょ?」

 どうも授業で聞いていると生徒さんは否定的なのですが、僕はケータイ電話の相手なんていつも会える人間だろう、とみています。いつも会える人間、いつも「いま」「ここ」にいる人間が「いま」「ここ」にいない。そこでメールし、電話するんだ、って見ているんです。
会話の中味はほぼ

「今ヒマ?」
「今何してる?」
「私の時間つぶしにつきあって?」

これだけです。
 つまりね、「いま」「ここ」にいない相手に

「今、そこへ行くよ、いい?」
「今ここへきて?」という同調圧力をかけているんです。「いい?」って。
もちろん、「いいよ」という同調を引き出すのが目的です。
実はそれだけが目的だと考えたほうがいいですね。

「いい?」
「いいよ?」

メールの内容などは〈無いよう〉ですよ。内容などどうでもいいのです。いえ、どうでもいいことについて、自分と同じ重さで相手が受け止めてくれるか、「同じだよね」という確認をさせる、これがメールのめくるめき展開する意味だと考えていいのではないでしょうか。
 
「いい?」
「いいよ?」

という同調圧力が相手にどれだけきくかを確認すること。この同調圧力がきかない人が「いじめられる可能性のある人」というのはいいすぎでしょうか。
「通話料金の低い人」
「ケータイをもっていない人」
危険だよ?! 


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