市はこれまで「負担の公平注」などという理由で、国保料滞納世帯から通常保険証を取り上げ、医療機関窓□負担十割の支払いを余儀なくされる「資格証」に切り替える制裁措置をとってきました。
今年11月の保険証の更新から、個人別のカード形式(名刺大)の国保証に変更されますが、資格証だけは従来のようなはがき大のもので、差別化されます。
市議会民生保健委員会で11日、日本共産党の北山良三議員は「国民の医療を受ける権利は必ず保障されるべきものであり、保険料滞納者といえども、行政による『保険証の取り上げ、資格証の発行』によって事実上、病気の治療が受けられない状況下に追い詰めるということは人道上も許されない」と述べ、すべての資格証の発行をやめるべきだと求めました。
北山議員は「子どもにまで資格証明書の発行とは断じて認められない。子どもに『保険料滞納の責任』があるのか」と子どもからの保険証取り上げの根拠をただしました。
担当課長の答弁は「法に基づく措置」というのみでした。
さらに、北山議員は、児童福祉法や児童虐待防止法などを示し、「どんな保護者のもとにある子どもでも、心身ともに健やかに育成されなければならない」と指摘し、「保護者が病気の子どもを放置し、重大な事態に至らしめる可能性がある場合、行政にはどういう対応が求められるのか」とただしました。
児童援護課長は「子どもを保護し保険証の有無にかかわりなく医療を提供する」と答弁。
北山議員は府内22市町村で子どもへの資格証発行はゼロと紹介し、平松邦夫市長に「11月からは、すべての子どもに通常保険証が届けられるようにすべきだ」と迫りましだ。
市長は「もう一度検討させてほしい」と笞えました。
(しんぶん赤旗:2008年9月19日付)
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