かえるネット木津川南

大阪市南西部で活動する日本共産党の青年後援会のブログです。

日本共産党五つの提言 二つ目

2010-08-07 23:20:53 | 日本共産党政策・提言等

日本共産党五つの提言、2つ目です。

第二 大企業と中小企業との公正な取引ルールをつくる

賃金全体が下がるもとで、大企業との賃金格差が拡大している

第二は、大企業と中小企業との公正な取引ルールを作り、中小企業の振興に本腰をいれて取り組むことです。

働く人の7割が中小企業で働いています(大阪では86%が中小企業)が、ところが、大企業との賃金格差が広がっています。不況の中で、大企業の労働者の賃金も、もちろん下がっていますが、さらに大企業と中小企業との間で賃金格差が広がっています。従業員5人から29人の小企業では、大企業の賃金の50.5%まで賃金が下がっています。
 なぜ格差が広がるのでしょうか。いろいろ原因がありますが、やはり大企業と中小企業の公正な取引ルールがないということが大きな問題です。際限なく下請け単価が切り下げられ、社長さんの給料はもちろん、従業員の給料すら払えない状況に追い込まれています。ここに働く「第二の貧困層」が生み出されています。


日本共産党の志位委員長が衆院予算委質問で、愛知県内の自動車関連の下請け企業からお聞きした話を国会で訴えました。この下請け企業は、4次ないし5次の下請けの企業ですが、金属部品の溶接加工の仕事をしています。溶接の長さで単価を決めるということになっていると聞きました。単価をうかがいますと、10年前に比べて、加工賃が1センチあたり65銭であったものが、30銭にまで下がった。単価が半分以下に下がったということでした。社長さんの訴えでは、「3人の従業員と話し合って、雇用保険も健康保険も年金も払っていない。法律違反だと分かっているが、払ったら従業員が食べていけなくなる」とのお話でした。ここまで追い込まれている状況があります。
 トヨタの悪名高い標語に「乾いたタオルを絞る」という言葉があります。トヨタのある幹部は、「絞ったタオルでも、もう1回絞ればさらに水が出てくる」と言いったそうです。そういうやり方で絞りに絞って、ここまで追い込んでいます。

下請けいじめの深刻な実態――下請二法の厳正な執行と法制強化を
 
そういう下請け単価の不当な切り下げや代金の支払いの遅延などの不利益に対して、中小下請け業者の利益の保護を目的とした下請代金法があります。しかし、実際はほとんど機能していないのが現実です。

日本共産党の志位委員長が国会質問の中で、公正取引委員長に尋ねたところ、この五年半の間に、
下請け代金法違反の『買い叩き』で是正勧告処分を行った件数は・・・・1件
下請け代金法違反の『下請切り』で是正勧告処分を行った件数は・・・・0件
という状況で、公正取引委員会が全く機能していません。

これは仕組みに問題があります。下請代金法では下請けからの申告があった場合、あるいは書面調査によって問題が明らかになった場合にのみ、公正取引委員会が検査に入るという仕組みになっているからです。

中小下請業者が親会社の不正を訴えるにはよほどの覚悟がいります。親事業者に特定されれば仕事がもらえなくなるため、申告はもちろん、書面調査でも本当のことがかけないのが実態です。

申告待ちではなく主導的に調査に入り、積極的に中小業者の利益を保護することを求めます。

中小企業憲章――日本経済の根幹に位置づけ本格的な振興を
 中小企業の問題では、不公正な取引をなくすことと同時に国の責任で中小企業の振興を積極的におこなっていくことが重要です。下請け二法には下請け代金法とともに下請け振興法があり、それにもとづいて「振興基準」が定められていますが、その中身は実行されいないの実際です。

EU(欧州連合)では2000年に「欧州小企業憲章」をつくり、小企業を「経済のバックボーン(背骨)」と位置づけ、本格的な振興に乗り出しています。その欧州を何度も調査した日本の中小企業家同友会がつくった「中小企業憲章」草案でも中小企業を「日本経済の根幹に位置づける」と明記しています。

 中小企業は日本経済にとって根幹です。中小企業がしっかりしてこそ、国民の暮らしもよくなり、経済全体の繁栄につながります。地方自治体ではすでに中小企業振興基本条例をつくって取り組みをすすめているケースも生まれています。ぜひ国としても「中小企業憲章」をつくり、中小企業予算を抜本的に増額し、本腰を入れた振興に乗り出すべきです。

町工場は「日本の宝」――直接補助の緊急の実現を
「リーマン・ショック」以来16ヶ月にわたって、全国の多くの町工場はほとんど仕事がないという状況に追い詰められています。
しかし、貸し工場の家賃、機械のリース代などの固定費は、仕事がなくても必要です。仕事がなく、固定費が払えずに機械を持っていかれたり、貸し工場を追い出されたりするケースがおこり、町工場がどんどんつぶされています。なので、どうしても固定費補助が必要になってきます。

町工場は「日本の宝」です。人工衛星や新幹線もつくる高い技術力を持っていますが、いったんつぶれると取り返しがつきません。この宝を守るために、固定費補助がどうしても必要だと訴えます。


直談判?

2010-08-07 16:29:42 | 労働・雇用

7月30日(金)に民青同盟大阪府委員会は「青年に広がっている雇用破壊・貧困を許さず、『まともに生活できる仕事を』『人間らしく働きたい』要望書」を大阪府に提出し、商工労働部と懇談を行いました。

日本共産党からは、小谷みすず(大正区)、黒田まさ子、くち原亮の各府議が同席しました。

 

民青同盟木津川南地区委員会(住吉区、住之江区、大正区、西成区)からも3名が参加しました。

今年1月~7月にかけて民青府委員会が街頭を中心に若者に実施したアンケートについて紹介。

木津川南地区の参加者からも「相談窓口で別のところに行ってくれといわれ、意欲を失う」「精神的な病気をかかえる若者は就職活動も困難。自立支援のための総合的なサポートが必要」など、青年の実態を訴え、府の対応や施策の充実を求めました。

対応した府商工労働部などは、非正規労働者の実態調査に続き、府独自に雇用・労働の調査を年内に行い、施策の再構築を行うと述べました。


身を削るなら・・・

2010-08-07 13:31:03 | 政治

菅首相が参議院選挙後の臨時国会に「衆院比例定数80削減」の法案を提出すると報道されています。
今回の参議院選挙では民主党以外の各政党も国会議員の削減を訴えています。
「無駄を削るため」「国民に負担をお願いするためには、まず国会議員が身を削る」・・・と聞こえは良いのですが実際のところはどうでしょうか?

日本の国会議員数は・・・
日本の国会議員数は無駄と言われるほど多いのでしょうか?

日本の国会議員数は先進国と比べても決して多い数ではありません。
人口1千万人以上で、日本と同じ二院制をとるくには41ヶ国ありますが、人口10万人あたりの国会議員数で日本は33位で下から9番目になっています。
民意を政治へより正確に反映するために「国会議員の数」をこれ以上削る必要性はありません。
小沢さん・鳩山さんをはじめ国会議員のお金の不祥事はあとはたちません。
腹立たしい限りで、一見して国会議員が無駄に見えるときもありますが、それは「国会議員の質」の問題であって、いかに民意を反映するかという「国会議員の数」の問題ではありません。


民主党は比例定数を削ると言うが・・・
民主党は小選挙区ではなく比例定数を削減すると言っています。
比例制は得票率に応じて政党に議席を配分するもので、より民意を正確に反映できると多くの国で採用されています。
一方、小選挙区制は各選挙区においてトップの1名のみが当選する選挙制度です。

トップの得票が3割なら、あとの7割の票は死票となるように、すくない得票率で当選が可能です。さらにトップの1名のみが当選ということで、力のある大政党に有利で少数政党は閉め出され、国民の選択肢は必然的に狭くなっていきます。

「衆院比例定数80削減」をするとどうなるか?
昨年の総選挙の結果で試算すると、民主党が42%の得票で衆議院の68%の議席を獲得することが可能です。これは3分の2以上の議席となります

このことを見れば、なぜ「衆院比例定数80削減」を訴えるのかはは明らかではないでしょうか?


無駄を削るなら・・・
日本の国の財政は確かに健全とは言い難い状態です。
だから、「国会議員が身を削って無駄をなくす」と言うのなら、まず年間320億円もの「政党助成金」を削減するべきではないでしょうか?
「政党助成金」は政治と金の問題が大きくなった1994年に、「企業団体献金の禁止」とセットで導入されました。

ところが、ご存じのように「企業団体献金」は健在で、日本共産党以外の政党は、片手で「政党助成金」、もう片方の手で「企業団体献金」を受け取るというありさまでした。

この15年間で各政党が受け取った「政党助成金」は、自民党2364億円、民主党1381億円、公明党375億円、社民党323億円です。民主党は収入の8割、自民党は6割を「政党助成金」、つまり国民(支持していない人も含め)の税金に頼ってきました。
だから「事業仕分け」でも触れることができなかったわけです。
日本共産党だけが、支持もしていな政党に自分のお金が流れることから思想信条の自由から見ても問題のある制度という理由で一貫して受け取りを拒否しています。

320億円の政党助成金の削減は、国会議員450人分の削減に相当します。本当に無駄をなくすと言うのなら、どちらを削るべきか明ではないでしょうか?