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「ハナキササゲ」北アメリカ原産のノウゼンカズラ科。豪勢な花である。
土日、子守りで疲れた。疲れた体調を歩いて整えようと思い、東村山北山公園を訪ねた。東村山駅からせいぜい1キロ、散歩にふさわしい。気晴らしである。
花菖蒲が盛りになるのは6月。花は期待していなかった。
田に畑に菖蒲祭の幟立つ
もう菖蒲祭の幟があちこちに立っていて道がわからなくてもこれを辿っていけば着く。
橋涼し葉音水音分ちなく
川を渡って公園に入る。その橋は「善行橋」でいつも内心忸怩たる思いである。
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北山公園の池が気に入っている。菖蒲田より池に興味があった。
青蘆を揺らし風神通りたる
きのうは曇天。いまにも雨が降りそうで風がときおり吹く。分厚い青蘆が動くのは壮観。いくら見ていても飽きない。
鵜も波も入るを許さず茂る葦
青蘆を砦と思う。水さえ入りにくいのではないか。網戸が風を通しにくいように。
ときに水輪ときにさざなみ葦青し
あめんぼの撥ねし水輪か二重三重
水面に生じる水輪の中心に何かいるのか。あめんぼが撥ねたことは1度確認したがほか
の水輪の正体が不明。空から何か降っているとも考えられるが雨滴ではない。
水輪をさざなみが消す。これはわかりやすい。水面の模様、綾も見ていて飽きない。
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菖蒲田には若干人が来ている。小生も若干の一人。
木道のあちこち撓ふ花菖蒲
前来たときより板がたわむように思う。腐っている部分があるのかも。
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祭が始まる前の菖蒲田に働く人が大勢いる。草取りである。田んぼだから田草取。ここでその季語に出会うとは思いもしなかった。
手も足も泥にどつぷり田草取
田草取泥摑み取るほかはなく
取った草を見ると泥と一緒くた。結にさせようかと思う。大人が好きな仕事ではない。お疲れ様。
田草取どろどろの手を嗅ぎもして
抜きし草土手に晒され泥匂ふ
近くにリヤカーを置いてあり最後はこれに草を乗せて搬出するようだ。
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そう水量のない川が菖蒲田のわきを流れる。池同様ここも好きな場所である。いつもここで句を詠もうとして毎度失敗する。きのうも挑戦してみたがこの程度。
暗がりの水音しるき茂かな
竹林を抜けて風来る涼しさよ
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よもや鴨がまだいるとは思いもしなかった。「残る鴨(春の鴨)」を過ぎて時はもう夏である。鴨は番なのか2羽いていつも一緒に行動していた。
行く先々我が物顔の通し鴨
飛ぶことを疾うに忘れし夏の鴨
夏の鴨は「軽鴨」を指すのかもしぬがそれではない。よくいる鴨である。
ここへ来て田んぼを見るといつもその畔が軟弱であることを危ぶむ。崩れて足が濡れそうな畔がかなりある。それも一興である。
花菖蒲風に吹かれて畔行けば
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