天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

小池百合子はプリティキャストになった

2016-08-01 17:24:06 | 政治

当ブログで6月30日に「小池百合子はプリティキャストになれるか」と書いた。
自民党・公明党連合や民進党など野党連合(連合するかどうかもこの時不明)の動きがもたもたしていたところ、機先を制して私出ますという意思表示が鮮やかであった。
それを1980年、11月2日、第82回天皇賞でまさかの優勝を遂げたプリティキャストの快走とダブらせた。小池さんの勝負勘のよさと覚悟を称賛する内容であった。

夕べ野球を見ていて選挙速報を見るのが遅れた。
NHKにチャンネルを回した8:10、すでに小池さんに当確が出ていた。
自民党・公明党連合の担いだ増田さんは強いだろうと思っていたのでびっくりした。
最終結果で小池さんが2,912,628、増田が1,793,453という大差はまさに、天皇賞を勝ったプリティキャストの7馬身差に相当するだろう。
小池百合子はプリティキャストになってしまった。

記事を書いたとき彼女に投票するかは未定だったが結局彼女に一票入れた。
ずらっと並んだ俳句をみていて、いい句はぱっと目に飛び込んでくる。
飯島晴子は句の中身は何だっていいといった。要するに一句は景が見えるか、言葉が立っているかだと。
政治家の掲げる政策はどんないいことをいってもやるかどうかはその時点でわからない。
醸しだす気力、胆力のようなものが発散しているかだろう。
小池さんにはほかの二人よりもそれがあった。言葉が立っているという要素が。

小池さんが石原さんに党の推薦を求めて会談したときその意思がないのに決定をただ引き延ばした。推薦しませんとすぱっと言えばいいのに言わない。
結果、選挙体勢をつくるのが遅れて致命傷になった。
自民党はこのあたりの候補者選定の不透明さやごたごたが敵に(小池さんに)そうとう量の票を流したのではなかろうか。この時点で自民党党員の小池さんは味方であった。担ぐ手もあったろうにそうは行かない風通しの悪さを露呈してしまった。
小池さんの行動は素早かった。推薦がだめとみるやそれを取り下げたのがいい。
打つ手打つ手が速く相手を有利にさせないのは白鵬並みであった。
そして都区連がブラックボックスであり風通しの悪い元凶と切り捨てた。
投手がポンポンと二つストライクを取って打者を追い込むのに似ていた。

石原伸晃氏は陰気すぎる。
国会中継をテレビで見ていていつも感じるのだが、いつも嫌々答弁しているように見える。投げやりのように見える。生きているのが面倒なようにさえ見える。太陽の申し子、石原裕次郎を叔父に持っているという爽やかさはどこにもない。
そういう陰気の人が牛耳っている都の上層部は小池さんの言う通りだろうな、とあのもたもたで思わせてしまった。
石原氏は満塁で四球を出してしまったようなものである。

妻に誰を書いたか聞いたら、小池さんだという。
「だってほかの男二人はだめじゃないの。増田さんは担がれているだけの都合のいいイエスマン。鳥越さんは病み上がりのおじいさん。そこを突かれて人権問題をいうようじゃ政治はできないわよ」とばっさり。
「小池さんは生意気で鼻につくけれど政治家って引っ張っていく強さがなきゃあね」と投票理由を明かした。

この件に関する自民党の対応は馬鹿さ加減をさらけ出している。
今日、同党の下村博文総裁特別補佐が小池氏出馬の経緯に関しては「反党行為だったことは事実だ」として、党紀委員会で処分を検討すべきだとの考えを示した、という。
う~ん、この人はまったくわかっていない。
後出しじゃんけんで負けたうえに、今度は後追い処分とは…。
無所属でせいせいして都知事になってしまった人にそんなことして何になるのか。
これを「蛙の面に水」というのではないか。
政治感覚も何もかも疑う。

小池氏への処分について首相周辺は「党本部で決めることだ」と述べるにとどめた。
そうだろうな。彼女は今、もはや敵にしたくない存在になってしまった。成り金なのだ。
いま自民党は、安倍首相とその側近何人かしかほんとうの意味で政治をできる玉がいない。
それを首相自身がいちばんわかっているのだろう。
案外、自民党はもろいのだが、それにつけ込める野党はもっと脆弱なのだ。

小池さんには多くは望まない。ひとつをきちんとやってほしい。
自分自身が掲げた待機児童問題をまずなんとか形にできれば一応及第だろう。
コメント
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