かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
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お墓調査 その11:頭にかぶりもの

2011-09-09 12:02:44 | 田舎の歴史
板碑型から角柱型への変遷、そして角柱型の様々な頭頂部を見てきたが、
角柱型のオプション形というか、豪華版として 竿石の上に笠が乗っかっているものがある。


   【天保10】

   【文政13】
これらは江戸時代の墓石である。
なんだか頭が重そうであるが、位牌にもっとも近い形かもしれない。
これは「笠付角柱型」とか「大名型」とか呼ばれているようで、
位の高いお方の墓なのであろう。

このタイプは、明治の初期に多かったが、最近また人気が出ているらしい。
とはいうものの、地区の共同墓地の最近の墓石では見られない。
前回示した「香箱加工」の中央部に小さなとんがりがあるタイプは、この笠付タイプの簡略形なのかもしれない。

そして、さらに豪華なのがこれだ! 

   【天保5】



「五輪塔型」というようで、上の3パーツは五輪塔のそれと同じである。
これもおそらくそれなりの家柄のものだろうと思われる。

このタイプの最も立派なのがこれ。


何が立派かというと、先に示した五輪塔型は砂岩でできているのに対し、
これも江戸時代後期の墓石ではあるが、てっぺんから台座まですべて花崗岩でできている。
そして堂々とした風格がある。
これは共同墓地ではなく、個人所有の墓地にある。
どうやら、江戸時代から続く「組頭」の墓地のようで、
江戸時代において、苗字を許された(公に名乗れる)地位にいた方の夫婦墓である。


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