![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/57/d82fac2b5843c712b88cefde68f90306.jpg)
「冬のソナタ」で韓流ブームの火付け役となったペ・ヨンジュンの主演映画第2作目。『ラブストーリー』のソン・イェジンを相手役に、愛し合ってはいけない男女の姿を描いた切ない純愛物語。監督は『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』など微妙な感情をスクリーンに映し出す演出に定評があるホ・ジノ。妻への疑惑と新たな愛の存在に心かき乱されているペ・ヨンジュンの演技に、観る者の心もかき乱される。[もっと詳しく]
「弱った心」から、はじまる「エロス」もある。
「微笑み貴公子」といわれるペ・ヨンジュン。
日本で多くの女性を虜にしたのは、やはりクチコミで拡がった「冬のソナタ」(2002年)であった。
前年制作の「ホテリアー」をはじめ、過去のTV作品がリリースされるたびに、圧倒的な支持が拡大した。
TVデビューから10年、銀幕初出演は2003年「スキャンダル」。
朝鮮王朝の愛欲世界を舞台としたドンファン役を演ずるペ・ヨンジュンは、一部のファンにはその肉体を賛美されるが、おおむね「冬ソナ」ファンを裏切ったのではないか。
僕は、あえて、そうした作品を銀幕第1作に選ぶペ・ヨンジュンを「やるじゃないか!」と感心したほうだ。
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そして2作目の「四月の雪」。
ようやく、「冬ソナ」ファンは、封切を楽しみにしたことだろう。
相手役は、「韓国映画界の宝石」といわれるソン・イェジン。
2002年「永遠の片想い」2003年「ラブ・ストーリー」2004年「私の頭の中の消しゴム」。
のりにのっている女優さんだし、憂いを含んだ大きな瞳で、涙なしにも泣かせる演技がうまい。
まして監督・脚本は寡作だが、1998年「八月のクリスマス」で難病で余命わずかな写真館の主人と快活な交通警官との淡い恋で泣かせ、2001年「春の日は過ぎゆく」で、録音技師の青年と離婚暦をもつ年上のDJ兼プロデューサーのすれ違う恋を見事に描いたホ・ジノ。
「冬ソナ」ファンでなくても、出来すぎた「愛」の物語を期待するだろう。
しかし、今回も、ペ・ヨンジュンは「冬ソナ」ファンを基本的に裏切っている。
と、いうより自分の演技の幅をこの作品で、大きく拡張しようとしている。
その意味で、本当にまじめな役者さんなのだ。
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コンサート制作会社の照明のチーフディレクターであるインス(ペ・ヨンジュン)に突然、妻の交通事故の知らせが入る。
メインの舞台となるサムチョクの東海岸の病院に駆けつけるインス。
その待合には、夫の交通事故の報で駆けつけたソヨン(ソン・イェジン)がいる。
警察での聞き取りや事故の遺留品から、ふたりの夫と妻が同乗して事故をおこしたこと、そして夫と妻は不倫旅行をしていたことが明らかになる。
近くのホテルに泊まり意識のない相方を介護するふたりは、裏切られた事実を交換する中で、いつしか相手の存在に、「癒し」を求めていくようになる。
インスの妻は快方に向かい意識が戻り、車椅子に乗れるまで回復する。
一方、ソヨンの夫は、意識を回復しないまま、死亡する・・・。
ふたりの前途に、ありえない四月の雪が降りかかる。四月の雪は、決して、積もることはない・・・・。
僕の男の友人は、こんなありえない笑えるようなシチュエーションを思いつくなんて、とこきおろした。
また女の友人は、不倫で事故をおこした相方なんて見舞う必要もないわよ、空気ポンプを止めちゃえばいいのよ、と怒っていた。
でも、僕には、この作品は充分にありうる設定だと思う。
人生の中で光り輝く「恋愛」ではなく、怒りや絶望や不信の渦中にあって、か弱くなったこころが交信する「癒し」の関係が希求されることは、だれにもあることなのだ、というように思われる。
むしろ、「恋愛」にもとづいたエロスは、何度も何度も求めることは現代社会では可能だが、想定外の不幸がもたらす哀しみのなかで、もし縋れるものがあるとすれば、そうしたエロスは、たぶん一回きりの運命的なものであることは間違いない。
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インスとソヨンは、それぞれの仕方で、号泣し、あるいは身体を震わせる。
相手を抱擁することで、あるいは慈しむことで、自分を救跋するというエロスは、きわめて古典的であり、悲劇であるからこそドラマチックである。
決して「恋愛」の駆け引きゲームではないのだ。
ペ・ヨンジュンは、鼻血を流し、洟水を垂れ流し、訪ねてきた部下に酔いどれて、くだをまく。
見合い結婚で幼さしかもたないソヨンは、今回の事件で、夫との時間にもはたして愛が存在したのかどうか、もう自信がもてなくなる。
異常なシチュエーションのなかで、なれない化粧をしてしまう。
このふたりの抱擁は、「冬ソナ」ファンが期待するロマンスなどどこにもない。
また、この悲劇性のなかで、感激して涙を流すこともできない。
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けれどもこの抱擁の場面で、きわめて本質的なエロスが発露していることを否定することはできない。
ここでは、きわめてまっとうな大人の心理劇が、ありうべきリアリティでもって、描かれているのだ。
この映画を見たとき、何故・どの時点で二人が恋に落ちたんだろう?こんな事ってあるんだろうか?と思っていました。
今日ここを読ませていただき、何だか納得できた感じがします。
TBさせていただきますね。
ヨンジュン氏の「スキャンダル」で、結構、彼の映画の演技を買っていたので、楽しみにしていた作品でした。 でも、実はちょっと違和感があったのですね。
ホジノ監督のほかの作品も好きなのに。
エロスという響きに どきどきしながら、そうか・・・。と思っております。TBさせていただきます。
記事、読ませていただきました。
素晴らしいですね。
私の愛する(笑)ヨンジュンさん自身を、そして出演作品を評価していただいて、純粋に嬉しく思います。
やはり男性の方に褒めていただけるのは嬉しいですね。
この作品はファンの間でも評価が二分しました。
私にとっては忘れられない、特別な映画ですが・・・
ヨン様自身の演技や映画の出来以前に、彼を取り巻くファンのエスカレートぶりやマスコミの取り上げ方などに無意識のうちに私の中で反発心があったようです。
韓流ブームというのは両刃の剣で、本当の映画ファンにはちょっと苦々しいものではないでしょうか。
ブームが去って、韓国スター主義も落ち着いたときに本当に良い映画が登場するような気がします。
この作品にはちょっとノレなかったのが残念です。
私は初見ではあまり理解できなくて、何度か見たいなと思っていましたが、結局見れませんでした(^^ゞ
露出できない感情表現とでもいいましょうか。その辺が観客には伝わりづらく思いましたが、ヨンジュンは見事に、普段は内に秘めたままの感情を上手く表現できない男性像を作り上げていて、秀逸だったと今なら思えます。
だからこそエロスというものがより神秘的(?)かつ表面的なものとして観客に伝わりやすいというか…
本当はもっとヨンジュンの隠れた貪欲な面の演技を感じるべきでした。
私は劇場で見たときは特に何も感じ
取れずに終わってしまったのですが、
こちらを読ませて頂いて、改めて
もう一度見てみたらまた何か違った
受け取り方が出来るかもしれないな
と思いました。機会があったらまた
見てみたいと思います。
TBさせて頂きますね。
私は一般論と言うよりは、自己の経験と重ね合わせて観ていましたが、共感できたことには変わりません。
私はキンちゃん(my彼)が不倫旅行で交通事故を起こしたら、多分世話をするでしょう。回復したら離婚するだろうけど(笑)。
丁度、小池真理子の『恋』を読んでいたところだったので、余計に感慨深かったです。
色んな恋の始まり方、恋の形がありますよね。
表層的な批判が多いですからね。やっかみもあるでしょうけど。
>ミチさん
とにかく、多くの若手監督が競いあい、日本にも多く紹介されるようになったのは、よしとしましょう。
>charlotteさん
名作とは思わないけど、ヨンジュンの堕落だとは思いませんね。
>puaさん
とても、丁寧に演出されています。あとは、好みですね。
この二人が、この映画をそれぞれどう捉えるのか、興味がありますね(笑)
上手い監督だなと思うけれど、何故か心に響かなかったんですよね。フシギ。
また寄らせていただきます。
私を冬ソナを見ておらず、スキャンダルで初めてヨン様を見て「この人上手いじゃん」と驚いた口です。
毎回違った役柄にチャレンジするのは好感が持てます。
次回作も観てみたいですね。
男の私の立場からいえば、ぺ・ヨンジュンには共感しない。けれども、ソン・イェジンのしだいと成熟していく様はなんともいえず色っぽかった。
恥ずかしながら僕は泣いてしまいました(笑)kimionさん、これからもどうぞ宜しくお願い致します。
いい悪いは別にして、監督が違えば、まったく違う心理劇にもなったでしょうね。
>ノラネコさん
それにしても、あまりにも、美しすぎる役者さんというのは、普通、キャラが狭まりますね。そこでは、ペ・ヨンジュは、ハンディをもっていると見たほうがいいと思いますね。あくまでも、役者としてで、人気とは、違う話。
>KUMA0504さん
ソン・イェジンは、表情のつくりかたがうまいです。いろんな役を経験できる人でしょう。
>neetrader007さん
あ、僕はこの映画は泣きませんでした。「冬ソナ」はちゃんとウルウルさせていただきました(笑)
こちらからもさせていただきました。
「癒し」の愛こそが互いを求め合う
本当のエロスの愛なのかもしれませんね。
でも、それをうまく表現しきれなかったのか、
カタチとしての愛しか感じられなくて、
ものたりなさが残りました。
ありがとう。今後とも、よろしく。
>ユカリーヌさん
そうですね。映像描写については、賛否両論分かれていますね。
私はあまり共感できなかったのですが…大人の心理劇という言葉に納得しました。
また寄らせてくださいね。
やはり、監督との相性が悪いようです(悲)。
さて、
ぺ・ヨンジュンについては、かの「冬のソナタ(2002)」以来ずいぶん観た。「初恋(1997)」「パパ(1996)」「若者のひなた(1995)」「愛の群像(1999)」「スキャンダル(2003)」そして「四月の雪(2004)」かな その中で
個人的にいえば冬ソナのチュンサンも好きだが、「初恋」のチャヌが一番好きである。義侠心あふれ、家族のために体を張って戦い、頑張り、そして「初恋」をひきさかれれ不具な体にされた不幸な兄のために復讐をちかう。若きペ・ヨンジュンの男くささ、ギラギラとしたたくましい肉体、迫真の演技がこれでもかと展開する。街のチンピラからエリートの法学部入学、家族の期待を一身に背負い司法試験をめざす。はたまた家族の事情で一時はあきらめカジノ・ディーラーヘ。そのカジノの社長に見込まれエリートビジネスマンへ。力を得て、兄の恋人だった一家のやくざな相手企業を、破滅寸前にまでおいこむが、すんでのところで、兄の恋人だったヘギョンの切な訴えに、復讐相手である彼女の父・叔父を破産寸前にまで追い込みながらも、最後のさいごは人間として赦す。兄を常に想い、兄弟を家族をおそった悲劇と不幸にまっこうからたちむかっていき、自分の知性・力で活路を開いていく。兄をしたう恋人ヘギョンは実はチャヌの同級生であり、また心に秘めたチャヌの「初恋」のひとだった。
ストーリーも韓国社会のソウルの貧しい一般大衆が、そのまた上昇志向がリアルにえがかれている。
韓国ドラマ特有の親子愛、兄弟愛、怨、交通事故、留学、階層の違いゆえの結ばれぬ愛、それも純愛が描かれみどころたっぷり 世のおば様はなぜこの若いヨン様でさわがないのかな?
この点は「愛の群像」もよく似ている。いずれにせよ、
僕の一番好きなヨン様だ。
僕も、相性が多いから、わかりますね。それと、女優さん。相性悪いと、全然、のれません。
>YuEさん
おっさんは、結構、斜めになっているから。若い人の見方のほうが、いいかも。
>よっち771さん
ていねいなコメントありがとう。
そうですね。「初恋」はもう少し、ちゃんと批評が聞きたいですね。
四月の雪に関する思いもとても興味深く拝見させて頂きました。
本当に、ジノ監督作品は奥深いですよね・・・
あとはまだ見ていない「春の日は過ぎゆく」を近々見てみたいです。
「春の日は過ぎゆく」は、いい映画だし、俳優起用で騒がれることもなかったし。
どこに、リアリティを求めるか、という問題ですね。
キャスト・スタッフとも、真摯に取り組んだ映画なのでしょう。
TBありがとうございました。
男性の感想、初めて読ませていただきました。
私は、こういう状況はありえなくもないと思っています。ロマンスな映画というよりは現実的な映画でしたよね。
こちらもTBさせて頂きますね。
これからも、よろしく。
私もTBさせていただいたのですが、悲しい事に文字化けしています。
同じ心の傷を持つ相手だからこそ強く惹かれる思いというのは確かにあるでしょうね。
ただ癒される関係であると同時に常に相手を通して伴侶の裏切りという
辛い現実(過去)を突きつけられる気がして複雑な思いがしました。
ところで、TBこちらでは、文字化けせずに、みえていますよ。
> 僕には、この作品は充分にありうる設定だと思う。
正直、ボクはやや不自然な設定に感じました(笑)。
ただし、その無理さ加減を“ありうる話”に
みせてしまうホ・ジノの凄さ‥‥
映像や台詞をキチキチに詰め込むのではなくて
“余白”を利用しながら、観る側の想像を
掻き立てるのは、やはりさすがだと思いました。
不自然といえば、不自然の極地で(笑)
交通事故同士の相方の出会いということより、想定外のできごとで、弱っている時に、常識では考えられない、こころの動きをするだろう、ということだけですね。
大人の男の人の視線で見た映画評、「そうかそういう見方もあるのね」って感じです。私的にはこういう状況無くは無いなって思います。エンディングで流れる会話は二人の相方であり、二人であり、私かもしれないし、あなたかもしれない。
想像していたより、いろんな見方ができるな、と思いました。
まあでも、「恋愛」の描き方に関しては、日本は、なんかもう正面からは作れないというか・・・。だから、古典的な様式美が、韓国映画のほうが成立しやすいように思いますね。
ラストの「この後は観た方におまかせ・・・」
って終り方は苦手です。
とりあえずは何時も良いほうに解釈しますが。
私も二人の恋愛はありえないことではないと
思います。
よく、ラストを監督たちが解説したりしますが、映画として、提出した以上は、監督の解説であれ、それは、ひとつの見方にすぎません。この映画は、多義的に解釈したほうが、いいと思いますね。
>natsusirogikuさん
これからもよろしく。マラソンも、コメント&TBお願いします。
ありそーかなぁってゆー設定も入り込めちゃうんでしょうか
ただラストの後どうなっていくか、ちょっと気になってしまいます
では~
いろんな物語に発展していくでしょうけどね。
僕は、1年ぐらい、ふたりの交際は続いて(もう、不倫ではない)、その後、二人は別れると。まあ、仕事でヨン様は、アメリカに渡ると。互いに、空虚を埋めてくれてありがとう、と爽やかに別れる。(どうでしょう?)
TB&コメントありがとうございます。
どうもピンとこなかったんですけどね。
だいたいあのエロスの演出は必要だったんですかね?
よくわからなかったです。
そうですねぇ。こいつばかりは、監督の世界ですからねぇ。あの演出が、必然なのか、過剰なのか、興行的にとられたものか、いろんなこちらからの見方は出来ますね。僕は、ありかな、というほうなんですけどね。
あんずさんの好きなシーンは、すべて、くっきりと、浮かんできますね。
美男というのも、不自由なところもありますね。
TBありがとうございました。
私もkimionさんと同世代(正確に言うと私の兄がkimionさんと同世代)、そしてちょうど同じころからブログを始めているよしみで、どうぞよろしくお願いいたします。
「四月の雪」、kimionさんの記事を読んでなるほど~と思いました。私はまだまだ読み方が足りないみたいです(笑)
「四月の雪は決して積もることはない・・・」この結末、私の中でいまだに結論が出ません。
私は韓流ファンではないのですが、まわりはみんな年代的に(?)韓流ばっかり。
映画はいいのですが、ドラマをすすめられて困っています(笑)だって16話もあるんですもの。
ではまた寄らせていただきます。
私のブログにもぜひいらして下さいね。
ヨン様も映画の出演本数は、少ないからね。ファンクラブの方たちも、話題がなくなってくると、殺気だってくるような雰囲気の」ファンサイトもあるようですね。くわばら、くわばら(笑)
セリフを少なくして、表情や仕草で心理描写していくのも、静かに密やかに育まれていく愛にピッタリの演出だと思います。
TBさせて頂きます。
「恋に落ちる」ではなく「恋に堕ちる」なのね(笑)
そのほうが、背徳の匂いがするなあ。
この映画『四月の雪』では、ペ・ヨンジュンは好い役やっていましたね。
いつものカッコイイ最後には誰かを打ち負かすような役ではなく普通に存在しそうな男性。
ああいうシチュエーションなら、一寸した心の隙が引き金になって、普通に起こしてしまいそうな過ち。
よく演じていたと思います。
ただただ悲しい二人の運命に私自身が心を乱されてしまいました。これってよくできた映画っていう事ですね。
私の記事もTBさせてくださいね。
では失礼します。
役どころそのものは、どこにも、いそうな青年でしたからね。かえって、むづかしい、演技力が、要請されますね。
しかも、私より年上の方からの。
私の記事は、ソヨンの目から観た「四月の雪」の
感想ですが、年齢的には、インスの妻(スジン)に近いですので、スジンの目から観た感想を書きます。
スジンは、夫の前ではお酒を飲めません。しかし、不倫相手を乗せた車で飲酒運転をして事故を起こしてしまうのです。しかも不倫相手とのベッドシーンを自らケータイのカメラで撮影するという異常な行為をする女性です。
スジンは夫の前では出来ないことを不倫相手に求めていたのです。でも、その付けが、自分たちだけでなく、関係のない男性まで巻き込んで死に至らしめ、男性ばかりか彼の一族まで不幸にしてしまうのです。スジンは命が助かった分、これから背負うものは大きいと思います。映画ではインスと、その後、わかれたようだし。
スジンを通して、人間とは悲しい生きものだと思いました。
スジンはなぜ、夫の前では、羽目をはずせなかったんでしょうね。インスのどこか生真面目なよそよそしさのせいかしらね。なんか、スジンの方が、インスより年上のような気がしたけど。
年下の、美青年には自分の負の部分は見せられませんものね。しかもインスは生真面目だし。
そういうこともあって、以前から気心の知れた男友達との、関係がずるずると続いてしまったたのでしょうかね。
***********
インスとソヨンのベッドシーンも、ソヨンの方が夫以外の男性経験はなさそうだけれど、彼女の方が、インスをハグして母性を感じさせるところがあるし、はっきり言って彼女の方が積極的ですね。
彼女のような普通の真面目な女性は、相手に好意を感じないと、そういうことは出来ないわけだし、関係を持った後、インスに恋心を抱いていっているのがわかります。
浜辺での写真撮影も、復讐した記念写真ということにして撮りましたが、彼女は、無邪気に喜んでいましたよね。
インスの方は必ずしもそうとは言えませんが。
インスは、妻のした不倫を経験することによって、妻の気持ちにちかずきたかったのかも知れません。
彼女のからだが、回復して、彼女がもしまだ自分を必要とするなら、自分を頼りにしてくれるなら、と願ったかも知れません。
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ソヨンはインスと関係を持った後、心はインスに、向いてしまっていますね。だから夫が亡くなって、実家に身を寄せている(?)のですが、四月に降ってきた季節外れの雪をみて、インスを自分から誘い出すのです。彼女の方から、インスの職場にTELしていますよね。
ホ・ジノ監督は、弱い立場にある人間に対して、優しい目線を向ける監督なので、本来は結ばれることはないであろう二人の関係も、最後の場面で、雪の中に映し出された、ジュリアンの花(花言葉は永久に変わらぬ愛)をクローズアップして見せたところから、この二人を見守ってやりたいという監督の、メッセージが感じ取れたのですが。
低温ながら、ホ・ジノ監督の愛情が伝わってくる作品でした。
*******
四月に降る雪は決して積もることはないけれど、四月に降る大雪は奇跡を呼ぶことだってあるのです。
その後の物語というのは、いろいろ、解説されているのでしょうが、それは別として、僕は、半年から1年間、このふたりはつきあって、そして自然と別れると思いますね。
あんまり悲劇ではなくて。
お互いが、回復過程を支えあったという形で。
迷いましたがTBこちらからもさせていただきます。
TBをさせていただこうと思ったのですがうまくいきませんでした。ここに紹介させていただきます。
TB出来ました。先日は上手くいかなかったのでそのままになってしまいましてすみませんでした。
そちらに、少し、コメントさせていただきました。
「こんなことはありえない」や「心情が理解できない」というご意見を持った方は、人間の強さを過大評価しているような気がしますね。
僕は女性は一人で良い口です(笑)が、しかし、同じ状況に陥ったら、多分同じことをするでしょう。
よく、映画や文学や、自由な表現の世界に、現世の価値観、倫理観を持ち込む人がいますけどね。
こんな不倫は許せないとか・・・(笑)
それは、現実世界で、主張すればいいわけで、表現の世界は、そのなかに、リアリティがあればいいんだ、というのが、僕の基本ですね。
映画は「スキャンダル」を観ました。感動しました。
冬ソナで彼の微笑みと,波瀾万丈なストーリーのファンになられた方には,さぞ退屈な物語だったと思います。
私は,こういうテイストの物語や,笑わないで演技で勝負するヨン様が好きですね。
TBさせていただきました。
ヨン様、料理屋もいいけど、もうちょっと、映画に出てもらいたいですなあ(笑)