サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

営業効率(まともな商売をすれば超一流の営業部隊になるかも度80点)

2013年07月14日 | それでも世界は回る

投資詐欺容疑、34人逮捕 被害1千件超、25億円か

 実体のない会社への投資を持ち掛け高齢者らから現金をだまし取ったとして、警視庁と25道府県警の合同捜査本部は10日、詐欺容疑で、6都道府県に住む詐欺グループの男女34人を逮捕した。

 捜査本部によると、被害は11年6月以降、全国で少なくとも約1100件、総額約25億円に上り、同種の詐欺事件としては過去最大規模。捜査本部は410人態勢で全国99カ所を家宅捜索し、全容解明を進めている。

 逮捕したのは、リーダー格の埼玉県川口市の職業不詳新井寿之容疑者(31)ら。

 逮捕容疑は、昨年1月~今年5月、兵庫県豊岡市の女性(78)らから計6800万円をだまし取った疑い。

こういう詐欺事件はあとをたたないが、オレオレ詐欺とは基本的に異なっている。
オレオレのほとんどは身内を演じて、小金をあるいは鴨には大金を払わせることになるが、投資詐欺事件というのはあくまでも一山当てたい、あるいは有利な金稼ぎをしたいという欲望が、犯罪を成立させているからだ。

こういう事件が起きると、年金に不安を持っている多くの高齢者が自己防衛のために投資詐欺にひっかかりというよいうな解説をされるが、そんなのはウソである。
被害総額が25億円と言うのが、たいした数字かどうか。
ポイントは34人という詐欺師グループの数と全国99箇所という広域拠点と、発覚しただけで1100件という被害件数である。
単純に一件あたりの被害額は、200万円強である。
もちろん、記事に書かれているように一人から6800万円を詐欺と言うケースもあるわけだ。

たぶんこの34人の詐欺チームには詳細な営業トークシートが与えられていたに違いない。
あるいは届出を恐れて、極力証拠隠滅を図っていたと思われる。
それにしても、これらの詐欺の最初の被害者への接触は、営業アポなのだろうか。

こういう世界のプロに学ぶべきだと思うが、ひとりの被害者につきあたるまで最低その百倍はアポ電話をしているだろう。
ということは10万人近いアポ。
一人当たりのノルマは数千人か。
あるいは、電話アポ部隊と見込みのありそうな家を訪れるクロージング部隊を分けていたのかもしれない。

実体のない会社に投資させるなど、営業トークはもっとも困難なことだと思われる。
砂漠でストーブを売るようなものか。
けれど、この部隊は、ともあれこれだけの成果を挙げている。
これをまともな商売に振りむければ、とんでもない営業の実戦部隊あるいはコンサルチームが出来上がることになりそうだ。 


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