サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

鬼軍曹/戸塚洋二(物理学者)/66歳

2008年07月10日 | 毎日がメメント・モリ

物理学者戸塚洋二氏死去=ニュートリノ質量確認-文化勲章受章、前高エネ研機構長


7月10日13時43分配信 時事通信




 ニュートリノ研究で知られる素粒子物理学者で東大名誉教授の戸塚洋二(とつか・ようじ)氏が10日午前2時50分、がんのため死去した。66歳だった。静岡県出身。葬儀は12日午後0時半から、東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で行われる。喪主は妻裕子(ひろこ)さん。
 戸塚氏は、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊東大名誉教授の弟子。1987年、小柴さんが建設した素粒子観測施設「カミオカンデ」のリーダーに。さらに、後継の「スーパーカミオカンデ」を建設して96年から観測を開始し、98年に宇宙線が大気中で生成する大気ニュートリノの観測で、ニュートリノに質量があることを世界で初めて確認した。
 東大宇宙線研究所長、高エネルギー加速器研究機構長などを歴任。2002年に文化功労者、04年に文化勲章を受章。昨年3月には、米国のフランクリン物理学賞を受賞するなど、ノーベル賞候補にも名前が挙げられていた。 

ノーベル賞に一番近いといわれていた戸塚さんが、癌と闘っておられたことを、同じく癌と対峙している立花隆さんとの対談を読んで、初めて知った。
科学者らしく、ご自分の病状を示すデータも、客観的に対象化される姿勢には、畏れ入った。
「カミオカンデ」の観測は、直接的には「明日の飯の種」にはならない科学の世界だが、世界中の科学者から注目を浴びていた。
小柴さんとの師弟同時ノーベル賞受賞 はならなかったものの、現場では「鬼軍曹」として、後継者を育て上げてこられた。
日本がこうした理論科学の実証の分野で、世界をリードしている領域はあまりにも少ない。
小柴さんも、無念だろうが、後継の科学者たちの奮闘を期待したい・・・合掌!

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿