サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

白菜/中川幸夫(生け花作家)/93歳

2012年04月08日 | 毎日がメメント・モリ

<訃報>中川幸夫さん93歳=生け花作家

毎日新聞 4月7日(土)18時33分配信


 中川幸夫さん93歳(なかがわ・ゆきお=生け花作家)3月30日、老衰のため死去。葬儀は近親者で済ませた。喪主は弟昭一(しょういち)さん。

 香川県丸亀市生まれ。1942年から生け花を習い始め、伝統的な生け花の世界にとどまることなく、流派を超えた活動を続けた。56年に上京し、音楽家や舞踏家ら他分野の芸術家と共演。花瓶にカーネーションを詰め、花汁をあふれさせた作品「花坊主」など、独創的な作風で花の命を表現した。「華 中川幸夫作品集」で78年、ライプチヒ「世界で最も美しい本の国際コンクール」に入賞、99年に織部賞グランプリを受賞した。03年から古里に活動拠点を移した。

最終更新:4月7日(土)18時39分

お花の世界などとんとわからぬ僕であるが、勅使河原蒼風とこの中川幸夫には、ずっと圧倒され続けてきた。
中川幸夫は三歳で脊椎カリエスに蝕まれている。
小学校を出て、石版印刷所に奉公に出て、9年後地元に戻り、家族の縁で池坊の花を修行する。

しかし中川は既成の流派にとどまることはなかった。
51年、「白菜」を突っ立てただけの作品「ブルース」で池坊と衝突、脱退。
そしてその後は、誰もが入り込めないような世界に分け入っていった。

『華』という作品集は、世界で最も美しい本の称号を得た。
テレビ番組や、雑誌の特集や、たまに作品展で中川幸夫に触れるたびに、天才はいるものだという思いを新たにした。

晩年は、もう「花人」という範疇さえも、超えていたようにお見受けした・・・合掌! 

 

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