サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

あっぱれ!(金融人脈の華麗で怪しげな背広男度80点)

2008年07月11日 | それでも世界は回る

1000億詐欺事件、斎藤被告に華麗なる出資人脈

2008年7月10日(木)14:48
  • 読売新聞

 大手商社「丸紅」とともに病院の再生事業を手掛けると装って1080億円もの資金を集めた巨額詐欺事件。主犯格の医療コンサルタント会社元社長、斎藤栄功被告(46)は、11年前に破たんした山一証券から複数の証券会社を渡り歩き、そこで築いた人脈を資金集めに利用していた。


 出資者の大半は、外資系を中心にした投資や金融のプロたち。自社の再生事業が架空とは知らず、億単位の資金を出した部下もいた。警視庁は近く斎藤被告を詐欺容疑で再逮捕する方針で、被害の全容解明を目指している。


 斎藤被告は中央大学卒業後、山一証券に入社し、同証券が1997年11月に破たんした時には、花形ポストの一つとされる赤坂支店の営業課長を務めていた。当時は35歳。「口数が少なく目立たないタイプだったが、高級外車を買うなど見えっ張りなところもあった」。元同僚は振り返る。


 以降、日本インベスターズ証券、メリルリンチ証券と転職を重ね、2002年11月、中堅証券の三田証券に入社。取締役経営企画室長として、病院の診療報酬債権の証券化という新規事業を始めた。この事業の規模は約10億円で、当時の同僚によると、斎藤被告は「巨額の金を扱う面白さを周囲に熱く語っていた」という。


 この事業を通じ、医療機器販売会社の経験を買われて丸紅の医療事業部門で嘱託社員をしていた共犯の山中譲被告(35)と知り合った。


 斎藤被告が医療コンサルタント会社「アスクレピオス」を設立したのは同証券在職中の04年9月。翌4月に退職すると、経営難の病院の再生事業を掲げ、山中被告と資金集めを始めた。


 今年春までの約3年間に出資に応じたのは、法人と個人合わせて約200の投資事業組合。出資者は、証券業界を渡り歩く中で知り合った外資系企業や投資コンサルタントが多く、今回の事件で、371億円をだまし取られたとして警視庁に告訴している米大手証券リーマン・ブラザーズの担当者は、メリルリンチ証券の後輩だった。


 アスクレピオスの社長時代、斎藤被告が愛読していたのは金融業を舞台にした漫画「ミナミの帝王」。主人公をまねた派手な白いスーツを好み、数千万円をかけてハワイへの社員旅行に繰り出すなど、「社員の心をカネでつかんでいた」(元幹部)という。その分、20人ほどいた社員に経営の実態を伝えておらず、数億円を出資したという元役員は「会社がやっていることが、まさか架空事業だとは思わなかった」と悔やむ。


 警視庁幹部によると、斎藤被告は集めた1080億円の多くを出資者への配当に回す自転車操業を続け、うち約500億円が回収不能になっているが、斎藤被告は「ビジネスだった」と容疑を否認しているという。(末吉光太郎)


あっぱれというか、なんというか。
「病院の再生事業」は、もちろん火急のテーマであり、僕などのところにも話が舞い込んでいる。
専門ではないので・・・とお断りしているが、いまどき1000億の資金調達をするなどとは、なかなか豪傑であり、「ミナミの帝王」を自称してもおかしくはない(笑)

彼も、山一證券出身だが、山一が社長の大泣き会見とともに終焉を向かえ、国内、外資系、独立系を問わず、社員は拡散していった。
もちろん、まともな人たちもいるんだが、多くは金融関連渡り歩きか、そのときの人脈を生かした形での「儲け話」ブローカーがほとんどだ。
なまじ、金融用語、投資用語を駆使できるのと、「人脈・命」のような連中たちだから、それらしい書類を用意して、偽装「エビデンス」を巧妙に準備するのだ。

今回の詐欺事件の登場人物だけで、相当な数にのぼるだろうし、一流企業とされているところも、軒並み顔を揃えている。

ホテルで背広姿の男たちが、書類を広げて大きな数字を喚いているのをみれば、だいたいがこの事件の類のような一流企業を舞台にした詐欺話か、不動産や新興株をターゲットにした与太話か、企業舎弟とつるんだ商売人たちだと思った方がいい。



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