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サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

mini review 07243「カオス」★★★★☆☆☆☆☆☆

2007年07月08日 | 座布団シネマ:か行
シアトルの銀行を武装強盗団が襲撃し、リーダーのローレンツ(ウェズリー・スナイプス)は、交渉人にコナーズ刑事(ジェイソン・ステイサム)を指名する。ローレンツは謎めいた言葉を残して逃走してしまうが……。複雑に見えても簡単な方...「カオス理論」というよりも、スタイリッシュ映画だな。「ダイ・ハード」のブルース・ウェルスにしても、「24時」のキーファー・サザーランドにしても、物語が始まれば、もうノンストッ . . . 本文を読む

mini review 07242「暗いところで待ち合わせ」★★★★★★★☆☆☆

2007年07月06日 | 座布団シネマ:か行
目の見えないミチルは駅のホームが下にある家で一人暮しを始める。ある日、一人の男がホームから転落死した。その直後、一人の青年がミチルの家に忍び込み、彼女に気づかれないように息をひそめて居間で暮らし始めた……。続きを読む 視覚障害であっても、気配はより濃密に察知され、涙も流れる。 数年前になるが、グループの小さな出版社で、視覚障害者の方たちの短歌や俳句を編纂し、出版させていただいたことがあった。生 . . . 本文を読む

mini review 07240「幸福な食卓」★★★★★★☆☆☆☆

2007年06月29日 | 座布団シネマ:か行
「父さんは、今日で父さんを辞めようと思う」―――。始業式の朝、家族の食卓で、突然「父さん」が口にした意外な一言。佐和子の中学校生活最後の1年は、こうして始まります。中原家は、教師の「父さん」、専業主婦の「母さん」、兄... 続き 入射角(オープニング)と出射角(エンディング)の見事さが際立った映画だ、と思う。 ほとんどの映画の良し悪しは、オープニングとエンディングの演出で決まるのではないかと . . . 本文を読む

mini review 07235「こわれゆく世界の中で」★★★★★☆☆☆☆☆

2007年06月01日 | 座布団シネマ:か行
再開発が進むロンドンのキングス・クロス。ウィルとサンディが経営する会社のオフィスに窃盗団が侵入し、コンピューターなどが盗まれてしまった。数日後にも再び盗難に見舞われたウィルは、サンディと共に夜のオフィスを見張ることに... 続き 西欧型の愛は、はてしなく隘路に入らざるを得ないのかもしれない。 アンソニー・ミンゲラはイタリアの両親の血を引くが、1954年英国で生まれている。 現在、ミンゲラは英 . . . 本文を読む

mini review 07232「隠された記憶」★★★★★★☆☆☆☆

2007年05月20日 | 座布団シネマ:か行
テレビ局の人気キャスター・ジョルジュは、編集者の妻アンと一人息子ピエロの三人で平穏に暮らしていた。そんなある日、一本のビデオテープと不気味な絵が何者かによって送りつけられる。テープには、ジョルジュの家の前の風景が延々... 続き ヨーロッパ知識人の「罪」の意識は、簡単には払拭できない。深層心理サスペンスドラマと銘打ってある。けれども、ヒッチコック以来の、ハリウッドのお得意の心理サスペンスとは、まる . . . 本文を読む

mini review 07215「孔雀 我が家の風景」★★★★★★★★★☆

2007年03月18日 | 座布団シネマ:か行
1977年、文化大革命が終わり、中国は新しい時代の幕開けを迎えた。だが、地方の小さな町に家族と暮らすフェイウォンには退屈な工場での仕事があるだけで、心を躍らせるようなことは何も無かった。両親は知的障害のある兄ウェイクオを... 続き 「我が家の風景」こそが、かけがえのない「孔雀の羽」かもしれない。 考えてみればあのチャン・イーモウだって、最初は、チェン・カイコーの撮影監督だったんだな。そして . . . 本文を読む

mini review 07210「害虫」★★★★★★★☆☆☆

2007年03月02日 | 座布団シネマ:か行
父親が居らず、母親の自殺未遂や小学校の時の担任・緒方との恋愛などが影響して、周りの同級生とは違った雰囲気を持つ中学1年生の少女・サチ子。気詰まりな学校に行く事を止め、街で気ままな毎日を送ることしたサチ子は、万引きなど... 続き サチ子の幼きファム・ファタールの資質は、どこから来たものなのだろう。 「黄泉がえり」 (02年)「この胸いっぱいの愛を」(05年)「どろろ」(06年)と、このところ比 . . . 本文を読む

mini review 07204「記憶の棘」★★★★★★☆☆☆☆

2007年02月07日 | 座布団シネマ:か行
夫を忘れられない未亡人が、夫だと名乗る10歳の少年と出会う。彼女は、夫婦の間でしか知りえないことも知っている少年をいつしか夫の「生まれ変わり」だと思うようになる。 続き 通俗的なトンデモ話を、「存在と認識」をめぐる上品な心理劇に昇華する巧みさ。 ショートカットにしたニコール・キッドマンだが、相変わらず、美しい。 本作では、ひたすらアクションを抑制し、ほとんどちょっとした動作、目の動きで、揺れ . . . 本文を読む

mini review 07190「風のファイター」★★★★☆☆☆☆☆☆

2007年01月20日 | 座布団シネマ:か行
1939年、パイロットになるために少年ペダルは日本統治下の朝鮮半島から日本に密航する。しかしペダルを待っていたのは、冷たい差別だった。終戦後、ペダルは池袋の闇市で友人のチュンベと働き始めるが、日本のヤクザに打ちのめされ、... 続き 大山師範伝説を半島の血脈起源に修飾するために キム・ギドク監督の「受取人不明」で、アメリカの黒人兵との混血で生まれた青年を好演していた、ヤン・ドングンであるが、大 . . . 本文を読む

mini review 06169「グエムル -漢江の怪物-」★★★★☆☆☆☆☆☆

2006年09月18日 | 座布団シネマ:か行
韓国の人々のオアシス、漢江(ハンガン)に突如出現した怪物を巡る事件に肉迫するパニック映画。怪物に娘を奪われた一家の奮闘を描く。情けない父親から一変、闘うお父さんを体当たりで演じるのは『南極日誌』のソン・ガンホ。その妹役を『リンダ リンダ リンダ』のペ・ドゥナ、弟役を『殺人の追憶』のパク・ヘイルが演じている。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどを手がけたニュージーランドのWETAワークショップが . . . 本文を読む

mini review 06163「クラッシュ」★★★★★★★★★☆

2006年08月12日 | 座布団シネマ:か行
ロスのハイウェイで起きた交通事故をきっかけに、さまざまな人種、階層、職業の人々の人生が連鎖反応を起こすヒューマンドラマ。脚本に惚れ込んだサンドラ・ブロックや、ドン・チードル、マット・ディロンら豪華キャストが、運命に翻弄(ほんろう)される現代人の怒りや孤独や悲しみ、喜びや救いを見事に表現する。『ミリオンダラー・ベイビー』の製作と脚本でアカデミー賞にノミネートされたポール・ハギス監督による珠玉の名作。 . . . 本文を読む

mini review 06155「かもめ食堂」★★★★★★★★★☆

2006年06月18日 | 座布団シネマ:か行
群ようこが本作のために書き下ろした小説を、『バーバー吉野』の荻上直子監督が映画化した人間讃歌。凛としたたたずまいの中に優しさをのぞかせる食堂の店主役には、テレビドラマ「やっぱり猫が好き!」などで活躍する小林聡美。共演は『過去のない男』のマルック・ペルトラや片桐はいり、『ALWAYS三丁目の奇跡』のもたいまさこ。この個性的な面々がフィンランドの首都ヘルシンキを舞台に、のんびりゆったりとした交流を繰り . . . 本文を読む

mini review 06154「キング・コング」★★★★★★★☆☆☆

2006年06月13日 | 座布団シネマ:か行
1933年に製作され、映画史に残る伝説的作品となった『キング・コング』を、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督が現代版にリメイクしたアクション・アドベンチャー超大作。主演は『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディと『21グラム』のナオミ・ワッツら演技派俳優が顔をそろえる。特に、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでCGキャラクターの「ゴラム」を演じたアンディー・サーキ . . . 本文を読む

mini review 06144「この胸いっぱいの愛を」★★★★★☆☆☆☆☆

2006年04月30日 | 座布団シネマ:か行
伊藤英明とミムラ共演の切ないラブストーリー。梶尾真治の原作「クロノス・ジョウンターの伝説」を、『黄泉がえり』の塩田明彦が映画化。過去にタイムスリップしたことで、人生で大切な何かを見つけていく物語。映画全編を盛り上げるクラシック音楽が印象的な作品で、クライマックスには各界から注目される金聖響がオーケストラを指揮している。[もっと詳しく] まるで阿弥陀の慈悲のように。  「黄泉がえり(甦り . . . 本文を読む