ごっとさんのブログ

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ホルモン減少で男性更年期障害

2019-04-30 10:27:34 | 健康・医療
やる気が出ないとか何となくだるいという、心身の不調に悩まされる中年男性が増えているようです。

かつては女性特有の悩みとされていた更年期障害が、男性にも無縁ではなくなっています。更年期障害は、加齢に伴う男性ホルモンの急激な減少によって発症します。

精巣で作られるテストステロンというホルモンで、性機能に関わり筋肉を強くし、血管をしなやかに保つ働きがあります。仕事への意欲、判断力といった脳の機能を高める役割もあります。

男性ホルモンの量は、20歳代をピークに緩やかに減っていきますが、何らかの原因で減少し様々な症状が出ることがあり、これを更年期障害と呼んでいます。

女性は50歳前後の閉経期を挟んだ10年ほどに多く見られます。男性は50~60歳に目立ち、40歳代での発症もあります。代表的な原因はストレスで、強いストレスのさらされると脳の指令が弱まり、ホルモンを作る力が落ちると考えられます。

主な症状は(1)知的な活動や意欲の低下など精神的な変化、(2)睡眠障害や疲労感、筋力の低下などの身体的な変化、(3)性欲の衰えなど性的な変化の三つです。こうした変化は従来年のせい、気のせいとされてきたものです。

「加齢男性性腺機能低下症候群」という診断名も徐々に広まってきました。日本泌尿器学会などが2007年、診療の手引きを公表して以降男性の更年期障害専門外来を置く医療機関も増えています。

診断に際して症状を点数化して病気の重さを調べ、いらいらする、行動力が落ちたなど、三つの変化を反映させた17の症状についてそれぞれ5段階で自己採点します。合計点で軽度、中等度、重度を評価します。

血液検査では男性ホルモンの量を測り、50歳の場合11.8(ピコグラム)が基準で、原則8.5未満ならホルモンを補充します。2〜3週に1回の筋肉注射を半年〜1年ほど続けます。

男性ホルモンの量が基準を満たしていれば、適度な運動や食事で症状の改善を目指し、漢方薬を服用して体調を整える方法もあります。

このように男性も更年期障害が病気の一種として認知されつつあるようですが、私はこういった流れにはあまり賛成できません。加齢によるホルモン低下(男性と女性もですが)はすべての人に起こることであり、人によって症状は大きく違うとは思いますが、自力で乗り越えるべきものと思っています。

ホルモンが減ったからといって補充し症状を和らげれば、止めた途端にひどくなるはずで、一生投与することが良いとはとても思えません。本当に症状がひどい場合は、対症療法で対処する程度で十分なような気がしています。