ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

高齢者と薬 多すぎる薬と副作用

2017-04-30 10:39:46 | 健康・医療
私も調剤薬局に行くことがありますが、私より高齢者が非常に多くの薬をもらい、しかも難しそうな飲み分けを指示されているのを見たことがあります。

高齢者と薬というコラムを見ましたので取り上げてみます。ここでは高齢者の薬に対する心得のようなものが書かれていますが、納得できない部分も多いような気がします。

まず薬は5種類以下にするという項目がありますが、これは患者である高齢者はどうしようもないことです。5種類以上になると副作用が出る確率が高くなるというものですが、これは処方する医師や薬剤師が管理すべき問題と思われます。

たぶんそのために「お薬手帳」というものがあるはずですが、うまく生かされていないのかもしれません。

確かにここに書かれているように、高齢者になると肝臓での代謝・分解や腎臓からの排泄機能が衰えてきます。そのため通常より体内に留まる時間が長くなり、何割か過剰に飲むのと同じような結果になる可能性はあります。

従って予定以上の効能が出てしまったり、副作用も出る可能性は高くなります。しかしこれも患者が留意すべきことでは無く、あくまで医師や薬剤師の責任だと思われます。

また処方された薬はきちんと飲み、自己判断で止めないということを強調しています。私はこの辺りはおかしいと感じています。何かの症状が出て病院に行った場合、いろいろ検査をしても原因がはっきりしないことの方が多いと思われます。

少し前の私の発熱の場合も、クリニックではX線や心電図なども取りましたが、原因は分かりませんでした。たぶん感染症だろうということで、抗生物質と咳止めを処方され様子を見るよう指示されました。たぶん多くの病気ははっきりした診断はできず、とりあえず対症療法の薬を処方するというのが一般的と思われます。

例えば発熱して解熱剤が処方され、3日目に平熱に戻った時、4日目に解熱剤を飲む必要は全くないと思います。基本的に自分の体の調子などは、本人が一番よく分かるはずですので、自分の体調に合わせて減らしたり止めたりする方が正しい飲み方といえると思います。

若いころと同じだとは思わないようにという指摘は正しいです。このブログの副題にも書いていますが、病気を治すのは自分自身ですが、そのための免疫システムや健康な時の状態を保とうとする恒常性維持機能が老化により低下してしまいます。当然病気になると治りにくくなりますので、まずは予防が大切となります。

しかし予防のために何をすべきかは非常に難しく、無理をしない程度が妥当なところかもしれません。

バルセロナオープンテニス 杉田活躍

2017-04-29 10:46:07 | テニス
現在スペインのバルセロナオープンテニス(ATP-500)が開催されています。

この大会は地元ナダルが圧倒的に強く、最近では毎回のように優勝しているのですが、出場しなかった2014,15は錦織が優勝し、昨年は決勝まで行ったのですがナダルに負けて準優勝しています。

このように錦織が活躍している大会で、今年は第2シードで出場が決まっていましたが、練習中に手首を痛め欠場となってしまいました。錦織人気でしたのでやむを得ないのですが、放映するはずであったBS朝日も沈黙を守り、PC動画で見るしかありません。

この大会はナダル(第3シード)はもちろん出場していますが、あまり出たことのないマレーも第1シードで出場しており、それなりに見どころのある大会と思っていました。

ところがここで思いがけない日本人選手が活躍しています。杉田祐一という現在ランキング91位で、もう28歳なのですがこれまであまり目立った成績は残していません。その杉田が錦織欠場の代理として本戦出場ができたのです。

ですから1回戦は全く注目していませんでしたが、スペインの選手にストレート勝ちをしたという結果を見ていました。2回戦はフランスの第9シードのガスケでしたので、勝てないだろうとは思っていましたが、試合の時間もちょうど良いので動画をテレビに映して観戦しました。

ガスケは安定したテニスをし、錦織がどういうわけか勝てない相手と一時なっていた選手です。この試合杉田は予想以上の良いテニスで、1セットを6-4で取りました。2セットは3-6で取られてしまい、ここまでかと思いましたが、ファイナルセットはやや押し気味に進んでいました。結局タイブレークまでもつれましたが、なんとこれを取り3回戦進出となりました。

3回戦はスペインの第7シードのカレノブスタというあまり知らない選手でした。この動画は画質は良いのですが、時々止まってしまうというややイラつく状況でした。それでも杉田が主導権を握ることが多い展開で、かなり期待ができました。このまま試合が進みなんと6-3,6-3のストレートで勝ちあがったのです。

これでベスト8として準々決勝進出というのはすごい快挙です。ATP-500とはいえ世界の一流選手のなかで、8人に入ったというのはそれなりに実力がついてきたのかもしれません。

ナダルはもちろんマレーも勝ち残っていますので、これからはさらに厳しい戦いとなりますが、たぶん動画の質もよくなりそうなので、じっくり応援したいと楽しみにしています。

ポピュリズムと民主主義

2017-04-28 10:45:37 | 時事
先日フランスの大統領選挙があり、国民戦線のルペン氏が決選投票に残りました。

ここでよく出てくる言葉がポピュリズムですが、私は何となく右翼的なことだと勘違いしており、実際には意味がよく分かっていませんでした。この言葉はトランプ大統領にもよく使われていましたが、いわば聞き流しているだけでした。

どうもよい日本語訳がないようですが、「大衆迎合主義」というような意味のようです。大体あまり良くないような意味合いで使われる感じがしていました。国民の意見に従うというのは、民主主義の一つと思っていましたが、必ずしもそうではないようです。

ポピュリズムの特徴は「本音主義」と言われています。本来思っていてもあまり口に出さないようなことを、国民を代弁して発言するということはトランプ氏の選挙手法でもありました。また別な特徴として国民を味方として認め、それに対峙する敵を作ることにあるようです。

ポイントは民衆とエリートに分け、民衆は純粋で普通の人、エリートは得をしていて腐敗している人という具合です。この図式にはいろいろな社会の問題が当てはめられ、例えばEUや金融権力、ワシントンといったものがエリートで敵とみなされるわけです。

またエリートが導入したことで民衆を脅かす存在として、移民や自由貿易が敵とみなされるとされています。こういったポピュリズムはやはり真の民主主義とはやや違っているようです。選挙は民主主義のシステムの一部にすぎないのに、それを絶対視し民意を聞けば何でもできるというのはあまり正しくない、いわば古いタイプの政治家といえるようです。

これに対立するものとして「リベラリズム」があります。これは基本的に異なるものを平等に扱うというもので、生まれ育ってきた環境や人種などが違っていても平等に扱うというものです。

つまりポピュリズムではだれを民衆に入れるかを決めてしまうと、その民衆は守り団結するように動くのですが、それ以外は排除してしまうわけです。こういった観点からすると、ポピュリズムは右派であり、リベラリズムが左派ということも間違っていたようです。たまたまフランスの国民戦線が右派であり、ポピュリズムであったにすぎないと考えるのが正しいようです。

世界的にもこのポピュリズムが台頭しているような気がしますが、今までの政治に国民の不満がたまってきている時期なのかもしれません。

プレスリリースとメディアの記事

2017-04-27 10:42:15 | その他
このブログにも時々よく分からないような内容を書いてしまうときがあります。

何を書くかは基本的にはネットやテレビ、新聞などの報道をベースに書くことが多いのですが、私が興味を持つような内容がかなり多い時期と、全く見つからない時があります。

そういったときはウエブのサイトで、色々な部署のプレスリリース一覧があり、そこから研究機関や大学などの面白そうなプレスリリースを読んでいます。ところがこの文章は基本的に研究者が書いているようで、非常に専門的であり分かりにくい内容となっています。

私の経験からいうと、学会などで研究発表をする場合や、学術雑誌に投稿する場合は会社に許可願を提出しますが、それが広報部(名前は変わっています)に集まるようです。その内から広報が適当なものを選別?し、やや詳しく背景や内容の記載依頼が来るわけです。

確か書式が決まっていましたが、あまり分かりやすく書くように指示された覚えがないか、無視して通常の報告書のようなものを書いていました。当然これを広報で書き直し、プレスリリース原稿となるわけですが、それほど分かりやすいものにはなっていませんでした。

これをどこの記者クラブかは分かりませんが、そこで各社に配布するという手順のようです。これを読んだ記者が興味を持った場合は、広報を通じて研究者に取材し記事になるわけです。

私も何度か取材を受けましたが、日刊工業や加工日報といった業界誌ばかりでした。業界紙というと専門的な記者なのかと思っていましたが、いわば全くの素人でした。かなり時間をかけて説明しても、理解したのかよく分からない状態でしたが、実際の記事になると素晴らしいものでした。

分かりにくい専門的な話を、いわば素人でも大体は理解できるような文章になっており、毎回感心していました。この辺りの技術はいまだに私には無いようです。ですからサイトからプレスリリースを読んで面白いと思ったものは、記事になるのを待っていることが多いです。

やはり記者が書き直したものからは、割とわかりやすい文章になりますが、私が直接書くとよく分からない文章になってしまうようです。やはり記者が読みやすい文章になるというのは、何かのノウハウがありそうな気がします。

もう少しはこのブログを続けたいと思っていますので、こういった点も何かで勉強しないといけないのかもしれません。

スギ花粉米 遺伝子組み換えで作成

2017-04-26 10:40:51 | 自然
農研機構などが遺伝子組み換え技術で開発した、スギ花粉米の研究が進んでいるようです。

決まった量を一定期間食べると、花粉症が改善されるとして実用化を視野に臨床研究に着手しているようです。

花粉症といってもスギ花粉自身が抗原となるわけではなく、それに含まれる微量の抗原タンパク質がアレルゲンですので、それをコメの中に微量含むようなコメを作成したわけです。このスギ花粉米を一定期間食べると、花粉症を引き起こすアレルゲンを外敵と認識しなくなり、症状が軽減されるようです。

農研機構などがマウスとニホンザルで安全性を試験し、2012,13年度に臨床研究でこれ自身にアレルギー反応など有害事象が起こらないことを確認しました。また花粉症患者が20週間毎日このご飯80グラムを食べた結果、スギ花粉飛来期にも症状が軽減したとしています。

このスギ花粉米を食べることは、花粉症の治療法である舌下免疫療法より効果が早く、副作用もないようです。

しかしこのスギ花粉米が遺伝子組み換え食品であることが問題となっているようです。遺伝子組み換え食品について、まだ安全かという議論が続いているのは驚きでした。日本では遺伝子組み換え植物の栽培は認められていませんので、国産品は安全であるという神話ができているかもしれません。

世界で見れば多くの食品が遺伝子組み換えによって生産され、非常に多くの人が食べているのが現状でしょう。それでも特に問題が起きていないということは、安全性が証明されており、日本でも問題は無くなっていると思っていました。

それが消費者連盟などは、「議論が進まないまま進み、消費者に一方的に押し付けられる」といった意見が出ているようです。日本では遺伝子組み換え植物の栽培には認可も必要で、隔離された圃場でのみ生産できるとなっています。ですから農研機構などは、山間地や離島などの条件不利値の農業振興策と考えているようです。

しかしせっかく花粉症の低減の可能性のある方法を、こういった遺伝子組み換え食品だからといった議論で反対するのは半ば感情論のようなもので、全く科学的ではないと思われます。農林水産省の研究会ではこの花粉米は、日本人のために日本の技術で作ったものであり、国民の理解を得られるのではというような意見もあるようです。

花粉米については、これから民間病院などで臨床研究に着手するようですが、変な妨害などなく順調に進むことを祈っています。