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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

使用済みの食用油などが原料のSAFが旅客機に活用

2025-05-11 10:32:46 | その他
数日前テレビで使用済みの食用油を精製して旅客機などの燃料にするという番組をやっていました。

着色し濁っている使用済み食用油を精製して無色透明のきれいなものにするというだけの内容でしたが、この油脂分の精製というのは私も現役のころやりましたがかなり難しいものでした。

当然各工程など詳しいことはわからず、結果としてきれいな油脂を示すだけのモノでしたが、やはり技術の進歩を感じました。これが飛行機燃料になるというのもやや驚きでした。

航空燃料は瞬時に燃焼して大きなエネルギーを出すものですが、油脂がその代わりになるというのも面白いことでした。これは既存のジェット燃料と比べて二酸化炭素の排出量を8割以上削減できるという、環境にやさしい燃料としています。

ただこのSAFを本格導入するには、多くの使用済みの食用油が必要となりますが、現状は家庭から出る油の多くが廃棄されています。去年11月には堺市が、イオンモールなどに専用の回収ボックスを設置しました。

買い物ついでに客がペットボトルなどに入れた使用済み油を次々と持ち込みます。当初は30程度だった参加自治体や企業は、今では200を超えるまでになったとしています。

さらに今年3月には、その回収した油からSAFを製造する大規模な生産拠点が堺市に完成して稼働を始めるなど、実用化に向けてコストの低減や安定供給といった取り組みが着々と進んできました。

そして5月1日、脱炭素社会を目的に、EUでは今年から燃料の一部に使用を義務付けられるなど、各国の航空会社でSAF導入が進む中、関西空港でもこの国産の航空燃料の供給がスタートし、旅客便への供給は全国で初めてです。

2025年にJALの燃料使用量の1%、2030年に10%SAFに置き換える目標があるようです。この目標を達成するためには、日本で供給できること言うことに大きな意味合いを持っているとしています。

次世代航空燃料SAFの供給が本格化すれば、世界的に加速する気候変動などを抑制する航空業界の取り組みの一手となりそうです。

SAFはあくまでも油脂を生成したものですので、専門的に言うと長鎖脂肪酸のグリセロールエステルですので、航空燃料のような燃焼をするとは思えないのですが、現代の技術はそれでも同じようなエネルギーを出すことができるのかもしれません。

これが本当に二酸化炭素削減につながるかはかなり疑問ですが、航空機のエンジンなどの進歩が可能にしているのかもしれません。

現代はいろいろな廃品の再利用が盛んですが、このSAFがコストに見合うような進化を遂げることを祈っています。

貧乏につながる悪い習慣とは

2025-05-08 10:32:45 | その他
何気なくやってしまう代表格がスマートフォンかもしれません。私はいまだに拘りのガラケーでスマフォを持っていませんが、電車の中などではほとんどの人がスマフォを見ています。

世界の成功者たちがもっとも重要な要素は「フォーカス(集中)」と述べています。偉大な成功を遂げた人は、大体何かに集中しています。

史上最年少で八冠を達成した棋士の藤井聡太は、5歳から将棋を始めたそうです。オリンピックで金メダルを獲得したフィギュアの羽生結弦は、4歳からフィギュアスケートを始めています。彼らは間違いなく、全力で将棋やフィギュアに打ち込んでいます。

だらだらとスマホでネットサーフィンをしていたら、将棋やフィギュアで日本一になれたということではありません。彼らは人生の大部分を1つのことに集中しているのです。

自分が得意でかつ、情熱を持てることに思いっきり集中することが、人生を成功させる近道だと確信しています。この話をウラを返すと、集中を妨げるものは、人生から成功を遠ざける障害ともいえます。暮らしの中で集中を妨げる習慣といえばなんでしょうか。

思い浮かぶのはスマートフォンです。やるべきことがあるのに、スマホを見ていたら気づくと30分立っていたなんてことも珍しくありません。スマホは便利な道具ですが、それで集中が妨げられてしまうのであれば、普段は電源をオフにしておくのが無難です。

ほかにも思い浮かぶのがテレビです。こどものころテレビを見ながら宿題をすることがよくありました。だいたいの場合、気づくと手が止まって宿題そっちのけでテレビを見ていました。これもまた観たい番組がない限り普段は切っておくのがよさそうです。

意外なものとしてはラジオや音楽もあります。集中した時に音楽を聴くとかラジオを聴くという人は多いと思います。しかしそれで本当に集中できるかというとやや疑問です。気づけば意識がラジオや音楽に向いてしまって、かえって集中を妨げられてしまう可能性が高いからです。

人は誘惑に弱く、つい楽のほうや楽しいほうへと意識が向いてしまうものです。誘惑が多い環境に身を置くと、集中力が落ちます。もちろんこれらの道具には良いところがたくさんあります。

スマホは調べ物をするのに便利ですし、テレビを見て楽しんだり、ラジオや音楽を聴いてリラックスしたりすることにも問題はありません。しかし今集中したいことがあるなら、これらの電源はオフにしましょう。

気になるなら物理的に距離を取るのも一手です。例えばスマホは電源をオフにして机の引き出しにしまってしまうなどするとよいでしょう。

ここでは集中しやすい環境を作ることが、成功へ近づく第一歩です。

生成AIが人間を超えられない理由は確率にある

2025-05-07 10:32:47 | その他
現在人間は意識していないもののいろいろなところでAIの助けを借りて生活しています。

例えば私が吸っている加熱式タバコは、ホルダーにタバコを入れるとスイッチが入り、350℃に加熱され10数回数の吸入か一定時間が過ぎるとスイッチが切れます。まあこれは単なる高性能センサーが動いているだけですが、AIが制御しているといってもよいのかもしれません。

ここでよく出るのが、AIは大量の文章を学習してやっと話せるようになりますが、幼児はごくわずかな情報で話せるようになるという差の問題です。これを説明するためにいろいろな説が出ていますが、ここではベイズ統計説というのを紹介します。

これも他の仮説と同じようにニューロンの活性にベイズ統計が観測されたということではありませんので、単なる仮説にすぎません。ベイズ統計の話はかなり複雑で専門的になりますので、ここでは詳しい説明は端折ります。

2つの物事が起きる確率を考えるとき、それらが同時に起きる確率(同時生起確率)と一方が起きたという前提で他方が起きる確率(条件付き確立)はことなるという性質を使って、情報を認識するのがベイズ統計の手法となります。

ベイズ確率がなんで便利なのか例を挙げると、メールのスパムフィルターです。メールに含まれている単語からスパムメールかどうかを決めることを考えます。前提条件として、既に多くのメールにスパムかどうかを判定するラベルがついているとします。

欲しいのはある単語が含まれていたらスパムであるという条件付き確率ですが、これは結構計算が大変です。ここの単語がスパムメールとそうでないメールに何個ずつ出てくるか計算しなくてはならず、この計算を単語ごとにするのは面倒です。

ベイズ統計では、ある単語が含まれていたらスパムである条件付確率×ある単語の出現確率=メールがスパムであるときにある単語が含まれている条件確率×スパムメールの確率、が成立します。これによってスパムメールの確立がすぐ計算できるわけです。

これはある意味スパムメールであるということはどういうことか、という難しい問いに確率で簡単に答えることができるようになった、つまり学習したということが自然にできていることになります。

どうも例を挙げてもヘイズ統計説がどんなものなのかよくわかりませんが、要は人間は簡単な情報で正しいことに到達できるということのようです。

つまりこういったことを考えても、AIが人間を上回ることはできないという証明となるという結論のようです。

ヒトはAIより学習が早い、生得的バイアスの秘密

2025-05-03 10:34:52 | その他
いつの日かAIは自我を持ち、人類を排除するのではないか、というのは2024年ノーベル物理学賞受賞者の言葉ですが、大多数の人がこれを否定しています。

この主な理由は、人工知能(AI)と人間の知能は本質的に異なるからとしています。イヌを初めて見る幼児であっても、数匹分これがイヌだよと教えられれば、かなりの精度でイヌを識別できるようになります。

大規模言語モデルは世界中のあらゆる文章を学習してようやく人間のように話せるようになりましたが、人間の子供はそれよりはるかに少ない情報で自然な言葉を身に着けます。ひとはなぜ、AIよりも少ない情報量で学習を完了できるのでしょうか。

その一つに先天的バイアス説があります。人間の脳は世界シミュレーターであるといっても、学習しないといけない世界が最初から決まっています。

したがってまっさらの状態で学習を始めるより基本的な部分は遺伝的に取り組んで、学習が済んだ脳がある程度完成した状態から追加で学習を行ったほうがよいのは明らかです。

実際人間の脳は突然現れたものではなく、進化の過程で出現したものであり、進化の過程で基本的な機能は学習した状態で遺伝子に組み込まれていても全くおかしくはありません。このような立場で役立つもので最も有名なのは、生成文法論でしょう。

普遍文法と呼ばれるすべての言語の文法のプロトタイプになるようなものを人間の脳は最初から学習していて、だからこそ幼児は簡単に言語を獲得できるという説です。

この説はとても魅力的ですが、あくまで理論的な学説にすぎず、実際に人間の脳に存在している普遍文法の形が実験的に決定されたとか、ニューロンの働きから導出されたということはないようです。

現状、大脳が言語を生得的に理解しているという説は、あくまで仮説の範囲を出ていません。またこの説には脳の可塑性に抵触するという大きな問題があります。

脳卒中などで脳を破壊され、手足が不自由になった人間でもリハビリによって再び手足がを動かせるようになりますが、これは破壊された脳が修復されたわけではなく、脳の他の部位が手足の制御に転用されることで起きていることが既に知られています。

本来手足の制御に使われていなかった領域が、手足の制御に使いまわせるというのは、脳があらかじめ何かを学んでいるという生得説と非常に整合性が悪くなります。

残念ながらこの問題は今でも決着がついているとはいいがたく、脳の生得性とはいかなるもので、もしあるとしたらニューロンのどのような活動で実装されているかは最先端の研究課題にとどまっています。

それでも幼児がごく少ない情報で話せるようになることは、AIと脳との根本的な違いを表しているといえそうです。

生命は宇宙で生まれた、パンスペルミア説

2025-04-19 10:32:46 | その他
私が生命の起源について非常に興味を持っていることは、このブログでもたびたび述べています。これは色々調べていますが、なかなか説得性のある説は見つかっていません。

生命は地球で生まれた可能性が高いけれど、起源がはっきりしない以上、宇宙で生まれた可能性も完全に否定することはできません。これがパンスペルミア説で、スウェーデンの物理化学者が1903年に提唱されたものです。

これは胞子のような強固な構造を取った細胞が、地球の歴史の初期に宇宙からもたらされた可能性を示したものです。微生物の中には、マイナス200度以下の超低温に長時間さらしても生き残るものがいるので、低温の宇宙空間でも旅することができると考えたのです。

その後も、地球の生命が宇宙から飛来した可能性を指摘する研究者が何人も現れ、現在ではそれらの説をまとめてパンスペルミア説と呼んでいます。この根拠は主に2つあり、ひとつは突然変異と自然淘汰による進化が遅すぎることです。

生命が誕生してから人間のような複雑な生物に進化するためには、45億年余りの地球の年齢では短すぎるようです。たとえば10個のアミノ酸が並んだタンパク質があったとします。こういったタンパク質が、ランダムに10個のアミノ酸から偶然に作られる確率を考えます。

アミノ酸は20種類あるので、特定のアミノ酸が10個並ぶ確率は20の10乗分の1となります。きちんと働くタンパク質が進化するには、長大な時間がかかります。こういったことを考え合わすと、地球の年齢では短すぎるということです。

ただこの考えには自然淘汰が入っておらず、またその種類につても誤解があるようです。自然淘汰の働き方は大きく分けて2つあります。ひとつは方向性淘汰で、集団の平均から外れた個体が有利な場合、自然淘汰は集団から外れた方向に変化させるよう働きます。

もうひとつは安定性淘汰で、集団の平均的な個体が有利な場合、自然淘汰は平均から外れた個体を除くように働きます。つまり方向性淘汰は生物を変化させるように働き、安定性淘汰は生物を変化させないように働くのです。

現在の進化学における知見では、ほとんどの時間は安定化淘汰が働いていると考えられています。生命が誕生して現在のような多様な生物に進化するためには、地球の歴史は短すぎる。

だから生命は宇宙で生まれて、ほとんど完成した形で地球に送り込まれたという説になったわけです。しかしその結論は、おそらく間違っています。

その理由は自然淘汰に対する誤解から、進化速度をあまりに遅く見積もりすぎたためだと考えられます。まあ私は生命がどこで生まれようと関心がありませんが、どうやって生まれたかは謎のままのようです。