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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

街の健康状態が一目でわかるある数字

2025-08-26 10:32:56 | その他
私が住んでいる街は、いわば大学の城下町ですので若者があふれています。単に学生が多いだけではなく最近最寄り駅の近くに100世帯が入る高層アパート(10階ですが)が立ち、その近所に300世帯が入るマンションが建築中です。

確かに私のような高齢者は増えていますが、若い所帯も続々参入しているようです。不動産業界に言わせると、たくさんの人が出入りする街の不動産は価格が上がるといわれています。これはかつてのニュータウンがそうでした。

ニュータウンができると短期間に住民が増えていきます。新住民は活発に街に出て買い物をする、遊びに出る、周囲から見てあこがれの街になる、そうした構図でした。しかし同じ時期に同じような年齢、同じような家族構成の世帯で形成された街は、その後人の出入りがなくなります。

やがて街中の公園で遊んでいた子供たちは中学高校受験のために塾に通い、大学を卒業して街から出ます。社会人となり家族をもってもニュータウンには戻ってきません。住民の高齢化が進行し、やがて公園で遊ぶ子供の姿は見かけなくなり、ひっそりと眠ったような街になります。

いっぽうで常に人が出入りする街はどうでしょうか。人が出ていくと賃貸アパートが空きます。家が売却に出されます。その人が流入してくると家を買ったり、アパートを借りたりし、不動産が動くことになります。

街に常に新しい人がやってくるということは、不動産が動くだけではなく街の経済が活発になります。新しく街にやってきた人は、家具や車、生活用品などを買いそろえます。街中にどんな商品やサービスがあるか探検に出かけます。

新しいトレンドが常に流入する街では、飲食店などが進出してきます。流行の品をある買う雑貨店がオープンし、常に不動産が動くのです。新住民が常に存在することは、住民の発想も多様化し、交流を通じて独自の文化を発信できるようになります。

こうした状況を街の新陳代謝と呼んでいるようです。人間の体で言い換えるなら、街は骨格であり肉体です。人の流入はいわば内臓、血液のようなものでです。常に新しい血液が入り、内臓を活性化させます。

骨格や肉体が多少衰えても、血液や内臓で常に新陳代謝が行われていれば、街の健康状態が保たれるのです。ニュータウンのオールド化はまさに流れる血液が沈殿し、内臓の機能が衰え、肉体がしぼみ、骨格がむしばまれるまさに老人の姿なのです。

どの程度人の入れ替わり=新陳代謝が生じていれば、常に街は活性化し、地域価値を含めた意味での地価が上昇するのでしょうか。各自治体で発表される人口動態を克明に調べてみると、その実態が分かってきます。

転入者数と転出者数を合計したものを移動者数とし、年初の人口を分母にその年の移動者数を分子にした割合を代謝率として分析できるようです。

データが示す健康と住む場所の残酷な相関関係

2025-08-25 10:35:29 | 健康・医療
私が住んでいる神奈川県は、都道府県別平均寿命の順位では5位になっているようです。あくまでも平均ですので、この順位がよければ長生きできるわけではないのですが、なんとなくうれしい気もします。

長寿県と下位の県を比較するとかなりの差がありますが、なぜこのような差が出るのかは興味がもたれるところです。肥満大国のイメージの強いアメリカですが、実はここ十数年のコレステロール値は意外と低く、日本より低いそうです。

日本人の食生活も欧米化が進み、1980年代からコレステロール値が高くなってきています。もちろん治療を受ける人が多くなった影響もありますが、アメリカでは早くからコレステロール値が高すぎることへの警鐘が鳴らされていたからかもしれません。

実は気が付けばついあるいは知らぬうちにというのは、生活習慣を変える上で非常に大事なポイントなのです。日本の喫煙率の低下にも似たようなことが起きています。女性はもともと喫煙率が低いので大きな変化は見られませんが、男性は一目瞭然かなり喫煙率が下がっています。

国の要望によって、映画やテレビから喫煙シーンがほぼなくなりました。恋愛映画でも刑事ドラマでも、男性の登場人物のほとんどがタバコを吸っていました。サザエさんでも以前は、波平さんやマスオさんがタバコを吸っていました。

そのため大人になったらタバコを吸うのが当たり前と自然に思わされていたわけです。今の若者たちは、タバコを吸うことのほうが不自然に感じられるかもしれません。また税金が上がってたばこの値段が高くなると、そのたびに喫煙率は下がっています。

喫いにくい環境があればあるほど、喫煙率は下がっていきます。こういったことから、ある健康の原則が導き出されます。健康になるためには、仕組み作りが重要であるということです。

最初から一人ひとりが自分のために、しっかりした意志力で望ましい行動をとれたらいいのですが、なかなかそうはいきません。やはりもっと大きな仕組みの力が必要です。仕組み化というのは、自分の意志や行動に関係なく、生きているだけで健康になっていける、状態のことを指します。

健康寿命が長い人に共通しているのは、特に意識していなかったのに気づいたら健康になっていたということです。つまり重要なのは、個人の意思の力に頼らず、仕組みの力を使うようにすることです。

仕組みづくりの柱は、次の3つです。1.食事習慣を変える、2.自然と運動できる強制力をつける、3.ストレスを減らすように人とかかわる。このあたりは疫学データによるエビデンスがあるようですが、結局食事と運動に落ち着きそうです。

成人男女の3分の2が熱あたり

2025-08-24 10:33:26 | 健康・医療
今年は本当に猛暑となっていますが、私はあまり苦にしていません。元々寒いより暑いほうがが好きですし、適度に冷房が効いている屋内にいることが多いためです。

最近の研究によると、この暑さが寿命を縮め老化にも関係しているということです。また暑さが原因で食欲不振・睡眠不足など不調をきたすことを「熱あたり」といい、20歳以上の3分の2もかかっているというデータもあります。

アメリカ・南カリフォルニア大学で、暑さと老化の関係を調べた研究が発表されました。この研究で、(1)32℃以上の日が年間10日未満の地域に住む人と、(2)32℃以上の日が年間140日以上の地域に住む人を比べたところ、暑い地域に住む(2)の人のほうが最大14か月老化が進んでいた、ということです。

筋肉量減少、皮膚などへの影響、記憶力・判断力低下、動脈硬化など多岐にわたる老化現象は、分かりやすく例えるなら、生卵がゆで卵になるようなもの、としています。暑さがDNAに影響を与え、老化を早めるということです。

厚生労働省によると、熱中症とは高温多湿な環境下で体温調節などがうまく働かず体内に熱がこもった状態を指しますが、軽度の場合頭痛・不眠・食欲不振などの不調が長引きます。

また重症化した場合、認知機能低下・手足の麻痺・腎臓障害・脳障害などを引き起こし、後遺症が残るリスクもあります。熱中症と頭痛・だるさ・不眠・食欲不振などの体調不良をあわせて熱あたりといい、20歳以上の男女の3人に2人が、この熱あたりに該当するということです。

熱あたりは体温調節がうまくいかなくなることで起こりますが、体温調節の方法には大きく分けて、(1)汗=25%、(2)皮膚近くの血管拡張=75%、の2種類があります。

(2)は皮膚近くの血管を太くして血液を外気と触れさせて冷やすというのがそのメカニズムですが、気温が37℃=体温以上になってしまうと、体温調節機能が効かなくなります。そうなると体温調節を朝だけに頼ることになり、危険な状態になるそうです。

体温調節に大事なものが2つあります。その1つが、意思とは無関係に身体の機能を調節する自律神経です。この自律神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくいかなくなり、水分補給をしても熱あたり・熱中症になるリスクが高まります。

もう1つが水分です。汗も血液も主要な成分は水で、水分不足になると血液量減少・吐き気・頭痛・足のつりなどに繋がります。

加齢により筋肉量が減ると体内の水分量も減少(成人:約60%、高齢者:約50%)するため、トイレが近く水分補給を控えがちな高齢者は特に注意が必要です。

熱あたりという言葉はあまり聞いたことがありませんでしたが、私も水分補給をするよう努めます。

テレビ・国民の16%がリアル視聴をやめた

2025-08-23 10:32:47 | 文化
最近はずっと家にいるのにあまりテレビを見なくなったような気がします。ほぼ毎日見ているのは、NHKの夜7時のニュースと、朝はゆっくり見られないため12:45分からの朝ドラの再放送ぐらいかもしれません。

テレビ業界はフジテレビをめぐる問題をはじめ、大揺れといえるようです。ただこの業界の凋落は今に始まったことではないようです。広告収入はネットの半分になり、全くテレビを見ない若者も急増しています。

若者を中心に、テレビ離れが進んでいるといわれてています。ある高校の先生によると、最近の生徒は学校でテレビのことをほとんど話題にしない、のだそうです。中にはそもそもテレビを持っていないという人もいます。

かつては家の真ん中にテレビがあって、食事の時間など家族そろってみる、というイメージがあったのですが、今では様変わりしてしまったようです。私の家でもPCとテレビをつなげてあり、いつでもPC動画が見れるように(テニス観戦が多いですが)なっています。

テレビの置かれている現状を考える上では、何よりも今どれだけの人がテレビを見ているのか、昔と比べて視聴時間はどう変化しているのかを知る必要があります。そこでテレビをリアルタイムで見ている人がどれくらいいるのかについて、分析してみます。

総務省が毎年行っている調査に、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査があります。このなかのテレビの行為者率を分析することで、国民のテレビ視聴が、どのように変化しているかを知ることができます。

ここでいうテレビ(リアルタイム)とは、録画やネット上での番組視聴ではなく、放送時間にテレビ番組を見ることを指します。

数分の視聴であれば、スイッチを入れたが面白そうな番組がなかったのですぐ消したとか、テレビを見るつもりはなかったが、病院の待合室でたまたま目に入ったといったケースも多いはずです。

それでもこの調査は過去10年以上にわたって行われていますから、国民のテレビ視聴がどのように変化しているかを、定量的にとらえることができます。2012年には87.5%であったものが、2023年には71.1%まで低下しています。

これはこの10年余りで国民の16.4%が、テレビのリアルタイム視聴を止めたということになります。テレビ局にとっては、相当大きな数字です。しかも下げ止まりの兆しは見えません。

もし今のペースで減り続ければ、あと10年もしないうちにテレビをリアルタイムで視聴する人は60%を切ることになります。これはテレビ以外のメディア(PCなど)が出てきたためですが、テレビ局もいかに面白い番組を作るかの責任はあるような気がします。

大腸ガンリスクが高い人の共通点

2025-08-22 10:33:46 | 健康・医療
あまり聞いたことがなかったのですが、最近日本人の大腸ガンが増加しているようです。この原因として食生活の欧米化といわれますが、これも具体的に何を指しているのかわかりません。

なんとなく納得してしまいますが、ハッキリしていないので何か変えようという気にならない言葉です。この辺は日本人特有のあいまいな表現といえるのかもしれません。人体では毎日約3000カ所でガンが発生しており、その多くが大腸といわれています。

しかし身体に備わる強力な免疫機能がガンを攻撃し、消滅させることで健康は保たれています。その免疫機能の力が失われたとき、生き残ったガンが増殖を始めます。

この3000のガン化というのはやや多すぎる気がしますが、細胞の数からいうとこの程度のコピーミスが出そうな気がしています。ガンができる場所は、便が貯留する直腸が33.35%、S状結腸が30.15%、その他が36.5%となっています。

上行結腸、横行結腸、下行結腸にガンが増える傾向にありますが、大腸ガンがもっともできやすいのは直腸とS状結腸であることに変わりはありません。大腸ガンのほとんどは、粘膜にある上皮細胞から発生する腺ガンです。

大腸内視鏡検査では、この粘膜を短時間に念入りに観察します。陥凹型早期大腸ガンは、発ガン刺激を受けた正常粘膜からポリープを経由せずに発生します。小さくても転移のスピードが非常に速く、危険なガンといえます。

粘膜の表面から発生したガンは、大腸の壁に侵入して粘膜下層から筋層へと広がり、進行するにつれてリンパ節や肝臓、肺など他の臓器に早期に転移していきます。陥凹型ガンは圧倒的に直腸、S状結腸に発生します。

大腸進行ガンは直腸やS状結腸に発生しますが、これは陥凹型の発生部位とほぼ同じです。これは陥凹型ガンが進行大腸ガンの前駆病変であることを証明しています。不思議なのは、胃で消化された食物を吸収する役割を持つ小腸にガンが発生するのは、非常に稀だということです。

大腸の長さが1.5~2メートルなのに対し、小腸は約6~7メートルもあります。広げるとテニスコート1面と同じぐらいの面積になる大きな臓器なのに、なぜここにガンが発生しないのでしょうか。

理由はまだよく解明されていませんが、小腸は大腸細胞と比べて細胞のターンオーバーが速く、細胞が生まれてから死ぬまでの期間が3~7日と短いため、ガン細胞が発生する前に細胞が死に、ガンになる時間がないからなどと推測されています。

その他日本人に大腸ガンが増加した理由はいろいろ考えられていますが、特に問題となるようなことはなく気にする必要はないような気がします。