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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

認知症リスクを高める食品

2025-08-31 10:34:27 | 健康・医療
私の歳になると、認知症は身近な問題となってきます。友人の中でもS君は数年前に認知症を発症し、車の運転はもちろんスマフォも持っていないようです。

最近は全く連絡を取っていませんが、どんな状況か気になるところです。これはアメリカの研究ですが、高齢者の約10%が認知症に罹っています。まだ原因を正確に特定できていない一方で、研究からは食生活など原因の可能性のある要因が徐々に明らかになりつつあります。

新たな研究から、赤肉の加工食品を食べると認知症を発症するリスクが高まる可能性があることが発表されました。医学雑誌に掲載された研究では、ホットドッグやソーセージ、サラミ、ベーコンなど赤肉の加工食品を日常的に食べることと、認知症の発症リスクには関係があることがわかりました。

研究者は、研究開始時点では認知症を発症していない133.771人を調べた主要な研究データを分析しました。参加者は43年にわたって、2~4年ごとに食習慣についての質問に答えました。

参加者がどのくらい赤肉の加工食品を食べたかに重点を置き、その人の摂取習慣を低(1日あたり0.1人前以下)、中(1日あたり0.1~0.24)、高(1日あたり0.25以上)に分類しました。赤肉加工食品の標準的な1人前は3オンス(約85グラム)です。

研究期間中に11,173人が認知症と診断されました。赤肉加工食品を最も多く食べた人は、低グループの人と比べて、認知症を発症する可能性が13%高いことを発見しました。

認知機能の健康を促進するために、赤肉摂取を減らすことが食生活ガイドラインに含まれる可能性がある、と研究者は結論付けています。これは赤肉加工食品は、心臓病や糖尿病発症リスクがより高まることに関係しています。

これらの病気は認知症リスクがより高くなることに関係しているからとしています。加工肉には通常脂肪分や塩分がかなり多く含まれ、これらは脳や体全体の健康に悪影響を及ぼします。飽和脂肪酸を多く含む食生活は、脳の炎症や認知能力の劣化とも関係しています。

それでも食生活と認知症の関連については、まだ研究中の段階のようです。それでも何を食べるかが脳の健康に影響を与えるのは確かで、健康的な食事は認知処理能力の向上と関係があるようです。

加工していない赤肉を食べることと、認知症発症リスクが高まるという関係性は、加工食品ほど強くないようです。すでに未加工の赤肉を食べる人は、少ない人と比べて主観的認知機能低下を発症するリスクが16%高いと報告されています。

私としては、この研究で出てきた13%や16%は、統計的に有意だとしても実際は誤差範囲程度という気がしています。

暑さに弱い人と強い人は何がどう違うのか

2025-08-29 10:31:27 | 健康・医療
私は比較的暑さに強い様で、少々の暑さはあまり苦になりません。

最近高齢者がエアコンを使わず熱中症になったというようなニュースがあるので、暑い日にはかみさんが時々エアコンを入れているかチェックに来たりしています。

今年の夏は、群馬県伊勢崎市で国内最高気温となる41.8℃を記録するなど、例年以上に厳しい暑さの日が続いています。この暑さに強い/弱い、について専門家の解説を紹介します。暑さに弱い人と強い人差は、実際にあるようです。

遺伝的要素もありますが、基本的には筋肉や体脂肪、皮膚上の汗を分泌する汗腺が多いか少ないかが、暑さに弱い人と強い人の差になると考えられます。そのため暑さに弱いか強いかは、周囲の環境によって変わる可能性があるといえます。

例えば暑い地方に住んでいる人は、熱を生み出しにくくするために基礎代謝が低かったり、汗をかいて熱を放出するための汗腺が多かったりと、その地域に身体が適応しています。つまり暑い環境に不慣れな人でも、徐々に慣れると考えられます。

性別では男性のほうが女性よりも暑さに弱い傾向があります。男性のほうが筋肉量が多く、基礎代謝が上がって体温も上がりやすいからです。また男女とも体脂肪が多いと、熱を体外に放出しにくいため暑さを感じやすいことから、肥満傾向のある人は暑さに弱いといえます。

年代別では高齢者は体温調節機能が低下し、汗をかきにくくなって熱の放出が少ないため、暑さに弱くなります。水をこまめに飲む人は暑さに負けず、逆に水をまとめて飲む人は暑さに負けやすいといった話がありますが、結論からいうとこれは事実ではありません。

こまめに水分補給をしている人について、熱中症になりにくい=暑さに強い、というイメージを持つかもしれませんが、暑さへの強さには関係ありません。暑さに弱い人が強くなるためにはいくつかの方法があります。

まず肥満傾向の人は内臓脂肪を減らすことです。先述の通り、体脂肪が多いと暑さを感じやすくなってしまうためです。大切なのは汗をかくことで、人間の体温は汗が皮膚から蒸発するときに熱が奪われることで調整されています。

汗腺の機能が発達していれば、効率よく汗をかいて体温調節がうまくできることになります。汗腺を鍛えると表現されることもありますが、暑さに弱いという自覚がある人は、適度な有酸素運動や半身浴で、適度に汗をかくことを意識してみるとよいでしょう。

自分は暑さに強いほうだという自覚のある人も、水分補給や暑さ対策は欠かさずに行いましょう。私もジョッキに氷と水を入れ、こまめに水分補給をしています。

糖尿病や認知症のリスクが高まる歯周病

2025-08-28 10:32:19 | 健康・医療
私は親譲りで歯が弱いようです。母は若いころから歯で苦労し、50代で入れ歯になってしまいました。私も50代で入れ歯が増え、完全に総入れ歯になってしまいましたので、タイトルのような苦労はなくなりました。

職場の近くの歯医者でしたが、私の入れ歯は5本の指に入るほどよくできたというように、外すのに力がいるほど良くあっています。

汗によって体の水分が減り、唾液も少なくなってしまう夏は、歯周病のリスクが高くなってしまう季節です。歯周病とは歯と歯茎の間に汚れがたまって、細菌が繁殖して歯茎が炎症を起こす病気です。

一方虫歯は、細菌が作り出した酸で歯が溶ける病気だとされています。歯を失う原因の第1位が歯周病で、初期症状としては口の中がねばつく、歯ぐきから血が出る、歯茎が赤くはれるなどが挙げられるようです。

歯茎から血が出る、赤くはれるなどは、歯を強い力で磨きすぎていることが原因の場合もあるそうです。痛みがある程度で収まるなら大きな心配はないようですが、抵抗力は年齢とともに下がっていくので、初期症状が出たら早めに医師に相談するとよいようです。

またねばつきが日によって違うと感じるのは、アルコールの摂取量や睡眠の質が影響することもあります。唇が乾きやすい人も注意が必要で、唾液がしっかり分泌するように口を閉じている時間を長くするよう意識するとよいようです。

歯周病が進行すると、健康なピンク色の歯茎がだんだん下がってしまい、重度の歯周病になると歯茎の色が変わって歯がぐらぐらしてしまうこともあります。歯周病の進行を止めることは可能ですが、歯茎を支える骨自体が痩せてくるので限界があります。

歯周病を放置すると、歯茎の毛細血管から歯周病菌の毒素や炎症成分が全身に流れ、糖尿病や認知症のリスクが高まる場合もあるようです。歯周病予防にはセルフケアが大切で、その一つにデンタルフロスの使用があります。

フロスを使うタイミングは、歯磨きをした後ではなく歯磨き前がベターで、歯のカーブに沿わせやすい糸巻きタイプのフロスを使ってケアするのが理想としています。

フロスを使う時には、まず30センチほどを切り取って両手の中指に巻き付け、歯の左右の側面に添わせるイメージで汚れを除去します。歯の隙間が広い人は歯間ブラシタイプがおすすめです。

歯ブラシは斜め45度で歯と歯茎の隙間に入れ、1本ずつちょこちょこ磨き、全体で5~10分ほどかけるとよいようです。

このように歯は十分に磨く必要がありますが、私はそれが不足していたのかもしれません。

かゆい、痛い、耳の奥に白いカビが、夏に増える耳カビ

2025-08-27 10:32:46 | 健康・医療
私もイヤホンを使ってPC動画などを見ることは多いのですが、耳がかゆくなったり痛くなったりという経験はありません。

高温多湿の夏場に気をつけたい耳のトラブルが耳カビ(外耳道真菌症)とされています。見えにくい耳の奥にカビが生えてしまうもので、放置しておくと重篤な状態につながる恐れもあります。

7月から8月には、耳のかゆみや痛みを訴える患者が増加するそうです。多くの患者が細菌性の外耳炎ですが、1割弱は耳の奥で緑色や白色の真菌(カビ)が繁殖した耳カビ(外耳道真菌症)の患者となるようです。

一般的な外耳炎は、耳の入り口から鼓膜迄の外耳道に細菌が感染して炎症を起こすものですが、耳カビは細菌ではなく真菌が繁殖し、かゆみや耳だれ、痛みといった症状が表れます。

自分の声が頭に響くような違和感や、二重に聞こえるような感覚の患者もおり、痛みは外耳炎より強く、耳の奥で感じやすいようです。耳カビの患者が夏に増える要因は、気温と湿度が高い季節であること、およびイヤホンの多用だとみられています。

夏場は外耳道が汗で常に湿った状態になりがちなうえ、プールや海で泳いで耳に水が入ることで皮膚のバリアー機能が低下し、菌に感染・繁殖しやすくなるためです。またイヤホンをつけることで、耳に蓋がされたように密閉状態になります。

NTTグループの音響ブランドが実施した高温多湿の夏における耳の不快調査によると、梅雨や夏の時期のイヤホン・ヘッドホン使用率は87.4%(回答者は男女1187人)となっています。また約半数が1日1時間以上、特に10代では10人に1人が5時間以上使っていました。

一方で、イヤホンで耳の中が蒸れないようにしている人は11%にとどまり、耳の中がむずむずする、かゆい、雑菌が気になる、といった不快感を抱えている人は全体の約4割に上がったとしています。イヤホンの表面は、細菌数が便座の20倍というデータもあるほど汚れています。

清潔にするのはもちろんですが、通気性の高いものにしたり、使う時間を短くしたりして、耳のトラブルを回避する必要がありそうです。耳カビの治療法としては、耳の中を洗浄して抗真菌薬を繰り返し塗ることです。

少なくとも1か月は通院し、症状が重い場合は週に2~3回の処置が必要になることもあります。なかなか治りにくく、数か月通院する人もいるとしています。また耳の掃除をしすぎる人は発症リスクが高まるほか、体質的にカビが生えやすい人もいるようです。

1か月に1回の通院を怠ると、耳垢とカビで耳道がふさがってしまう高齢者もいるそうです。このように耳カビは放置するとひどい状態になるようですので、清潔に気を付ける必要はあるのかもしれません。

データが示す健康と住む場所の残酷な相関関係

2025-08-25 10:35:29 | 健康・医療
私が住んでいる神奈川県は、都道府県別平均寿命の順位では5位になっているようです。あくまでも平均ですので、この順位がよければ長生きできるわけではないのですが、なんとなくうれしい気もします。

長寿県と下位の県を比較するとかなりの差がありますが、なぜこのような差が出るのかは興味がもたれるところです。肥満大国のイメージの強いアメリカですが、実はここ十数年のコレステロール値は意外と低く、日本より低いそうです。

日本人の食生活も欧米化が進み、1980年代からコレステロール値が高くなってきています。もちろん治療を受ける人が多くなった影響もありますが、アメリカでは早くからコレステロール値が高すぎることへの警鐘が鳴らされていたからかもしれません。

実は気が付けばついあるいは知らぬうちにというのは、生活習慣を変える上で非常に大事なポイントなのです。日本の喫煙率の低下にも似たようなことが起きています。女性はもともと喫煙率が低いので大きな変化は見られませんが、男性は一目瞭然かなり喫煙率が下がっています。

国の要望によって、映画やテレビから喫煙シーンがほぼなくなりました。恋愛映画でも刑事ドラマでも、男性の登場人物のほとんどがタバコを吸っていました。サザエさんでも以前は、波平さんやマスオさんがタバコを吸っていました。

そのため大人になったらタバコを吸うのが当たり前と自然に思わされていたわけです。今の若者たちは、タバコを吸うことのほうが不自然に感じられるかもしれません。また税金が上がってたばこの値段が高くなると、そのたびに喫煙率は下がっています。

喫いにくい環境があればあるほど、喫煙率は下がっていきます。こういったことから、ある健康の原則が導き出されます。健康になるためには、仕組み作りが重要であるということです。

最初から一人ひとりが自分のために、しっかりした意志力で望ましい行動をとれたらいいのですが、なかなかそうはいきません。やはりもっと大きな仕組みの力が必要です。仕組み化というのは、自分の意志や行動に関係なく、生きているだけで健康になっていける、状態のことを指します。

健康寿命が長い人に共通しているのは、特に意識していなかったのに気づいたら健康になっていたということです。つまり重要なのは、個人の意思の力に頼らず、仕組みの力を使うようにすることです。

仕組みづくりの柱は、次の3つです。1.食事習慣を変える、2.自然と運動できる強制力をつける、3.ストレスを減らすように人とかかわる。このあたりは疫学データによるエビデンスがあるようですが、結局食事と運動に落ち着きそうです。