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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

長生きの秘訣は納豆にあり

2025-08-20 10:32:08 | グルメ
昔は朝ごはんの時によく納豆を食べていました。たぶん卵かけご飯と納豆というのが定番になっていたような気がします。

食べた後口の中にねばねば感が残るのが欠点でしたが、割と好きだった気がします。いつからこの納豆が消えたかはハッキリしませんが、ここ数年は食べていません。

関西医科大学の研究員らは、納豆の摂取量と全死亡率の関連性について、約15年間にわたり前向きコホート調査を行いました。この研究には、65歳以上の男性2174名が参加し、そのうち2012名がベースライン調査を完了しました。

研究では参加者の納豆摂取状況を質問票により把握し、その5年後と10年後に追跡調査を行いました。アウトカムとして全死亡率を評価し、Cox比例ハザードモデルを用いてハザード比を算出しました。

最終的な解析対象となったのは1548名で、平均追跡期間12.0年において430名の死亡が確認されました。その結果、納豆を全く摂取していない群と比べて、週に数パック摂取していた群のハザード比は0.603、1日に1パック以上摂取していた群ではハザード比0.786と算出されました。

さらにベースラインと初回追跡調査の両方で納豆を摂取していない群と比較すると、両時点で週に数パックまたは1日1パック摂取していた群のハザード比は0.700でした。

これらの研究結果から、高齢男性において納豆を継続的かつ断続的に多く摂取することが、全死亡リスクの低下と関連していることが示唆されました。納豆は、日本の伝統的な発酵食品であり、多くの健康効果が科学的にも報告されています。

おもに含まれる栄養素には、腸内環境を整える食物繊維や、骨の健康を保つビタミンK2、カルシウム、タンパク質、そして血栓予防効果が期待されるナットウキナーゼなどがあります。ビタミンK2は骨形成を促進し、骨粗しょう症の予防に寄与することがしられています。

またナットウキナーゼは血液の線溶系に作用し、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも関連があるとされます。納豆の適量は1日1パック(約50グラム)を目安とするのが望ましく、過剰摂取すると腸にガスがたまる原因や、特にイソフラボンの過剰摂取によるホルモンバランスの乱れなどが懸念されます。

また抗凝固薬ワルファリンを服用している患者は、納豆のビタミンKが薬効を阻害する可能性があるため避けるべきです。納豆の摂取のタイミングは、腸の活動が高まる夕食時が推奨されます。

日常的に納豆を適切に摂取することは、腸内フローラの改善、骨・血管・代謝系の健康維持に役立ち、結果として全身の健康増進につながるようです。

寿命が延びるコーヒーの飲み方

2025-07-18 10:31:49 | グルメ
私は昔からコーヒーが好きで、よく自分で入れていました。といってもほんどがインスタントコーヒーでしたが、最近はそれも面倒になり缶コーヒーを買ってきています。

それでもいわゆるプルトップの蓋ではなく、スクリューコックで開け閉めができるタイプのものを選んでいます。このタイプはいわゆる微糖でそれほど甘くなく、身近なところにおいて置き飲みたくなると一口飲むという方法をとっています。

これで平均すると1日に2缶ぐらい飲んでいるようです。毎日1,2杯のコーヒーの摂取は寿命を延ばすのに役立つかもしれませんが、それは飽和脂肪酸を含むコーヒークリームと砂糖を控えた場合に限るようです。

私は別に健康を考えて飲んでいるわけではありませんが、私が飲んでいる缶コーヒーにはクリーム類はほとんど入っていないようです。

新たな研究で、コーヒーの摂取は全死因死亡リスクの低下と関係するが、それはブラックコーヒー、または少量の砂糖と飽和脂肪酸を含むクリームを加えたコーヒーに限られることが明らかになりました。

タフツ大学の研究チームは、コーヒーは世界で最も消費されている飲み物のひとつであり、米国の成人のほぼ半数がコーヒーを1日に少なくとも1杯飲んでいます。こうした状況に鑑みると、コーヒーが健康に与える影響を知ることは重要だ、と同大学のニュースリリースの中で述べています。

研究チームは、1999年から2018年にかけて行われた米国国民健康栄養調査に参加した4万6332人の米国成人のデータを用いて、摂取されたコーヒーの種類(カフェイン入りかカフェイン抜きか)と摂取量、砂糖(約240ml当たり2.5g未満か以上か)と飽和脂肪酸(240ml当たり1g未満か以上か)の摂取量を調査し、死亡との関連を検討しました。

死亡は全死因死亡、ガンによる死亡、心血管疾患による死亡の3つを対象としました。コーヒーの1日あたりの摂取量は、飲まない、1杯未満、1杯以上2杯未満、2杯以上3杯未満、3杯以上の5群に分類しました。

中央値で9.3~11.3年追跡した結果、7074人が死亡しており、そのうちガンによる死亡は1176人、心血管疾患による死亡は1089人でした。

解析の結果、コーヒーの摂取量が多いほど全死因死亡リスクは低下する傾向を示し、コーヒーを摂取しない場合の全死因死亡のハザード比(HR)を1とした場合、1杯未満ではHR0.89、1杯以上2杯未満ではHR0.84、2杯以上3杯未満ではHR0.83でしたが、3杯以上になるとそれ以上のリスク低下は認められませんでした。

ただしコーヒーの摂取とガンによる死亡リスクとの間に有意な関連は見られませんでした。

このようにコーヒーによるリスクの低下は見られましたが、自己申告による食品摂取データに基づいているため、データの正確性には疑問が残るようです。

酷暑の水分補給、スポーツドリンクと経口補水液

2024-09-09 10:32:57 | グルメ
私はかみさんと週に1回テニススクールに行っています。夜の7時半から90分ですが、それほど激しい運動ではなく、適度に身体を動かしているという感じです。

普段家でじっとしていることが多く運動不足になっていますので、少しは健康に役立っていると考えています。この時2種のスポーツドリンクを持っていき、こまめな水分補給を心掛けているつもりですが、500ミリの3分の1程度ぐらい飲む感じになっています。

このスポーツドリンクは口の中が潤った感じがしますので、寝る前に一口飲むと気持ちよく眠れるような気がしています。このところ非常に暑くなっていますので、熱中症や脱水予防に欠かせない水分補給ですが、飲物選びも大事なようです。

持病や年齢によっては、飲み過ぎが大きなリスクになることもあります。今年は特に暑い日が続いていますので、熱中症で救急搬送される人は7月以降急増しています。6月末は1週間で2千人台でしたが、7月以降は1万人を超える事態となっています。

この時期つい飲みがちなスポーツドリンクですが、汗で失われた塩分も補えるし甘みもあって飲みやすい便利な飲み物といえます。

しかしスポーツドリンクは糖分が多く、糖尿病やその予備軍の人、糖尿病になりやすいメタボリックシンドロームの人、高齢者など血糖値を正常な状態に保つ機能が弱い人には不向きとしています。

スポーツドリンク500ミリには糖分が25グラムほど含まれており、これは1日の摂取量の目安に相当します。コーラやジュースなどの清涼飲料水に比べると半分ほどですが、食事にも糖分は含まれているので、500ミリ飲むだけで取りすぎになります。

若い人であれば血糖値を維持、調整する機能が高いので、さほど問題になりません。しかし機能が落ちている人が飲むと糖分を処理できず高血糖状態になり、さらに喉が渇いて飲みたくなるという悪循環になります。

一方最近薬局の店頭などでもよく見かける経口補水液があります。甘くないスポーツドリンクのように思われるかもしれませんが、経口補水液は糖分が少ないものの塩分が多くなっています。高血圧の人などでは注意が必要です。

日本人は日ごろから塩分摂取が多めなので、炎天下スポーツしたような場合でなければ塩飴は不要で、塩分補給は食事で十分なようです。私はまだ経口補水液というものを飲んだことがありませんが、どちらも注意が必要という事のようです。

ただ私のように、飲んでもペットボトル半分程度であれば、スポーツドリンクでも経口補水液でも問題はなさそうな気がします。

眠気覚ましのカフェイン入り飲料の適量は

2023-06-10 10:38:52 | グルメ
あまり眠気覚ましを目的にはしていないのですが、コーヒーは好きで毎日飲んでいます。

昔はドリップ式のパックで淹れていたのですが、最近は面倒になりスーパーなどでペットボトル入りやキャップ付きの缶コーヒーを買って飲むことが多くなりました。

カフェインの効果をいろいろ聞くことが多くなりましたが、色々な面で効用が証明されているようです。カフェインは眠気を覚ましたり、集中力を高める、利尿作用によるむくみの改善のほか、脂肪燃焼を促す効果なども期待されています。

一方で多量摂取による中毒の例などもあり、取りすぎには注意が必要な成分でもあります。カフェインはコーヒー、お茶、エナジードリンク、炭酸飲料の一部、チョコレートなどに含まれており、大体の含有量は以下の通りです。

1杯当りもしくは1本あたりの含有量で、単位はミリグラムです。コーヒー60、煎茶20、ほうじ茶20、紅茶30、エナジードリンク50〜150、チョコレート7となっています。

エナジードリンクや清涼飲料水は商品によって含有量に大きな違いがありますが、その記載は任意とされていますので注意が必要です。一般にコーラ類は50程度で、予想以上に多いと言えるのかもしれません。

カフェインは摂りすぎるとめまいが起きる、心臓がどきどきする、吐き気がするなど具合が悪くなったりなかなか眠れないといった状態になります。日本人を対象にした目安となる量は報告されていませんが、諸外国では示されています。

その主なものは、欧州食品安全機関:体重1キロ当たり3以下であれば急性毒性の懸念はなく、1回あたり200以下の摂取であれば健康リスクは増加しない。カナダ保健省:最大1日あたり400を推奨(マグカップ約3杯)。

WHO:妊婦はカフェインが多すぎると低出生体重や流産のリスクが高まる可能性がある。英国食品基準庁:妊婦のカフェイン摂取量は1日200以下とすることがリスクの低下につながる。

かなりばらつきはありますが、60キロの成人がコーヒーを1日2杯を飲んだり、エナジードリンクを2本飲むと1日あたりのカフェイン摂取量の目安程度となるようです。

カフェインの身体への影響(感受性)は、人によって違うことが分かっています。そのため体質にもよりますが、成人の場合でもカフェイン量が多い飲物は1日2杯程度がお勧めといえるでしょう。

摂取したカフェインは通常3〜7時間で濃度が半減するといわれています。結局適度な量をというのはどんなものでも存在しますので、あまり飲み過ぎないよう注意する程度で十分楽しめそうな気がします。

塩化物イオンに隠された味覚・食塩の甘さ

2023-04-09 10:38:54 | グルメ
味覚は不思議なものでメカニズムは皆同じはずですが、どちらが美味しいかアンケートを取ると絶対に100%はなく、偏っても7:3ぐらいになります。個人の好みと味覚とは異なるものかもしれません。

食塩(塩化ナトリウム)は、ナトリウムイオンと塩化物イオンが結びついています。ナトリウムイオンは口の味細胞にある塩味の受容体に結合し塩味として感じられますが、塩化物イオンは甘味やうま味の受容体に結合していることが分かりました。

岡山大学などの研究グループが、メダカやマウスの実験で発見しましたが、ヒトにも同様に塩化物イオンが結合するタイプの受容体があるようです。

ヒトの口の中には甘味、うま味、塩味、苦味、酸味を起こす物質と結合する受容体があります。それぞれの味を起こす物質と対応する受容体の構造が、カギとカギ穴の関係のようにぴたりと結合して味を識別します。

こうして甘味受容体は砂糖、塩味受容体はナトリウムイオンを感知します。この仕組みは人や魚類など脊椎動物に共通しています。ヒトはみそ汁に近い0.8〜1%ほどの濃度の食塩水は美味しい塩味として感じますが、その10〜20分の1ほどだと甘く感じます。

これは60年前の米国の心理学研究で知られてきましたが、その理由は未解明でした。岡山大学の研究グループは、2017年メダカの甘みやうま味を感じるタイプの受容体のカギ穴部分の立体構造を解明しています。

この構造を詳しく調べるうちにアミノ酸が結合するカギ穴のすぐそばに、何らかの別の物質が結合しているカギ穴があることが分かり解明に挑みました。放射光施設やフォトンファクトリーで解析した結果、この物質が塩化物イオンであると判明しました。

しかもこのカギ穴は甘味受容体とうま味受容体の共通の構成要素にあり、ヒトを含むほとんどの動物が持つことも分かりました。甘味やうま味の受容体のカギ穴にアミノ酸などの味物質が結合すると構造増が変化し、味の情報が体内に伝えられると考えられています。

メダカで調べると、塩化物イオンが結合してもこれと同様の構造変化が起きました。マウスの神経を調べたところ、塩化物イオンが甘味受容体を介して甘味の神経を応答させており、味覚として感知していることを確かめました。

塩化物イオンが受容体や味の神経に働くときの食塩水の濃度は0.05%ほどで、これは60年前の研究のヒトが甘味を感じる濃度とよく一致しました。実際マウスはただの水よりこの薄い塩化物イオンを含む水を好んで飲み、好ましい味と感じているようです。

食塩は生命維持にに必要ですが、取りすぎると血圧が上がるなどして不健康です。

薄い食塩水は身体に必要なミネラルを補給するためにこのようなメカニズムとなっており、味覚と健康とが理にかなった形で関連していることがうかがえる成果としています。