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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

タバコを吸う人の60%以上が禁煙に成功する方法

2025-04-04 10:32:56 | 煙草
時々タバコの話を取り上げますが、ここでは禁煙の話です。私は50年以上タバコを吸っていますが、やめるつもりは全くありません。

吸いすぎないよう大体1時間に1本程度にしていますが、簡単に楽しい気分になる方法がタバコ以外にあるとは思えません。私はやや肺が弱くなっているようですが、タバコのために寿命が短くなってもやむを得ないと考えています。

1963年に始まったCIRCS研究は、日本人の健康の普遍的な法則を見出すために1万人を60年間追跡調査した日本の財産的研究です。

医療・統計の技術を駆使して、生涯健康的に長生きする人習慣を定点観測で研究し続けた本研究は、日本人の健康を地域比較で徹底調査した世界最長の研究であり、絶大な信頼性を誇っています。

圧倒的なエビデンス力を誇る本研究が突き止めたのは、健康な人ほど健康になる習慣を無意識のうちに実践しているという事実です。ここで真っ先に出てくるのがタバコを止める、つまり禁煙の話です。かなり前から健康のためには禁煙すべきということが真っ先に出てきます。

どうも喫煙が健康の敵的な図式が出来上がっているような気がしますが、喫煙者が全員何らかの病気になっているわけでもなく、最近は喫煙率がかなり下がっている割には、非喫煙者で病気になる人が多いような気がします。

ここでは禁煙の話ですが、喫煙者はすでに依存症になっているので、意志の力ではなかなかやめられません。実際に意志の力で禁煙できる人は10%程度しかいないといわれています。ニコチンパッチを使うと2倍の20%ぐらいに上がるとしています。

タバコを止めるには、病院の禁煙外来に行くのが最もいい方法のようです。禁煙外来に通うと、60%以上が禁煙できるそうです。いろいろなやり方があるので、まずは禁煙外来を訪ねて相談してください。

禁煙外来ではある程度のお金はかかりますが、たばこ代を出し続けることを考えたら、あるいはタバコが原因の病気治療費を出すことを考えたら、ずっと安く済みます。禁煙したいなら、個人的にも仕組みとして吸いにくい環境にしてしまうのも効果的です。

たとえば自宅に灰皿を置かない、禁煙の職場を選ぶ、こずかいを減らしてそれを貯金するなど、いろいろ考えられます。それでもタバコを止める一番いい方法は禁煙外来に足を運ぶことのようです。

現在はタバコが吸える場所が極端に少なくなっています。少し前までは電車の駅の近くには喫煙所があったのですが、現在は撤去されてしまいました。

私のような喫煙者は、どこで一服できるかを常に考えながら行動しているような気がします。

喫煙は新型コロナ後遺症の原因になるか

2025-02-02 10:32:56 | 煙草
新型コロナは現在は落ち着いているようですが、2020年5月ごろからその後遺症が問題視されています。

私は昨年初頭新型コロナから間質性肺炎となり、2週間の入院生活を送りました。その時肺炎らしい症状(発熱、咳、喉の痛みなど)が全くなく、気付かないままやや重症化してしまいました。

その後後遺症的なものは全く出ませんでしたが、非常に多くの症状に悩まされている人は多いようです。代表的な症状は、疲労感・倦怠感、関節痛、咳、胸痛、記憶障害、嗅覚・味覚障害、動悸、脱毛などが報告されています。

新型コロナ後遺症のリスク要因として喫煙が指摘されています。この喫煙については、入院先の医師とも話しましたが、私は退院後も禁煙する気がないことを伝えました。当然入院中は禁煙していますが、タバコを吸いたくなるというのはそれほど強くありませんでした。

この喫煙の楽しみはなかなか文章にすることはできませんが、私にとって大きなメリットがあると感じています。麻雀仲間は共に80代の2人もまだ喫煙していますので、私同様に一生続ける物でしょう。

さて新型コロナの入院や重症化、死亡は喫煙と強い関係があります。日本の研究によれば、喫煙量が増えるほど新型コロナの重症度が増すことが分っています。新型コロナに感染した人の多くは回復しますが、治療後も症状が続く後遺症は大きな問題になってきました。

イタリアの研究グループが実施した複数の研究を比較し、統合的に分析する論文によれば、女性の方がリスクが高く、基礎疾患(喘息、COPD、睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、肥満)、そして喫煙に発症との関連があるようです。

これらの関係は依然として議論の分かれるところですが、喫煙は新型コロナ後遺症の強いリスク因子とされています。全米の匿名データを用いた研究によれば、喫煙者は非喫煙者に比べて後遺症を発症するリスクが33%高く、過去喫煙者でも21%高くなっています。

日本の研究グループによる報告によれば、喫煙は後遺症の回復を遅らせるリスク要因ということが分っています。

米国の大学生の新型コロナ後遺症の状況を調べた研究によれば、参加者の36%が後遺症を発症し、喫煙歴(現在喫煙者、過去喫煙者)のある参加者の発症リスクは非喫煙者に比べて59%高くなりました。

これはほとんど基礎疾患の無い年代の若い参加者を対象とした研究として重要と思われます。あまり内容のない文章になってしまいましたが、やはり禁煙することが新型コロナの重症化対策や後遺症の予防に重要なのは確かなような気がします。

加熱式タバコに「PM2.5」は含まれている

2024-08-07 10:34:26 | 煙草
このところタバコ関連が多くなっていますが、すべて禁煙を前提にしていますのでタバコの害ばかりになっています。

特に最近は加熱式タバコが増えているようですので、この有害性に注目が集まっています。加熱式タバコのメリット(私は害が減っていると思っています)などが出ても良さそうですが、禁煙の趣旨に反するため誰も取りあげないのでしょう。

大気中の汚染物質であるPM2.5は、タバコ製品にも含まれ、能動喫煙、受動喫煙で健康被害を及ぼす原因のひとつです。ヒトは平常時、1日に1万リットルを超える空気を呼吸していますが、肺などの呼吸器はこうした空気にさらされ、影響を受けていることになります。

微小粒子状物質、いわゆるPM2.5は、大気中に浮遊する2.5マイクロメートル以下の粒子のことで、PM2.5の量は体汚染の度合いを測る指標のひとつにもなっています。

日本の環境基本法によると、PM2.5についての望ましい環境基準は、呼吸器疾患や循環器疾患、肺ガンなどに関する様々な国内外の疫学的な知見を基に、1年平均値を15マイクログラム以下でかつ1日平均値が35マイクログラム以下と決められています。

世界保健機構の基準値によれば、PM2.5が37.5マイクログラムで住民の死亡率が1.2%上昇するとしています。PM2.5のPMは、単に微小粒子のことなので、その粒子がどんな物質なのかは問いません。こうした微小粒子は、それ自体が健康への害を及ぼします。

PM10以下の微小粒子は、喘息や肺炎、COPDといった呼吸器疾患や心血管疾患の原因になったり悪化させることが分っています。工場の煤煙や車の排気ガスなどからも出ますが、タバコの煙からも無視できない量のPM2.5が出ています。

喫煙者が吸い込む主流煙も受動喫煙を及ぼす副流煙にも、1マクロメートル以下の微粒子が含まれています。普通の紙巻きタバコの場合、1本吸うと28〜36ミリグラムのタールを含んだエアロゾルが発生します。

加熱式タバコの場合は、アイコスと紙巻きタバコ、電子タバコを比較した研究によれば、アイコスの微小粒子の割合はPM1が92.1%、PM2.5が1.1%、PM2.5からPM10が6.8%で、アイコスは他のタバコ製品に比べて最も小さいPM1の割合が多くなっていました。

従来の紙巻きタバコと比べると量は少ないものの、加熱式タバコからはどうやら非常に小さな微小粒子が出ているようです。このように加熱式タバコでもPM2.5やそれより小さい微粒子が含まれているようですが、これは当然と言えるでしょう。

問題はここでも「比べると量は少ないものの」という文で済ませていますが、どの程度少ないのか知りたいものです。たぶんこの部分は加熱式タバコのメリットになってしまうため、この程度で済ませているのかもしれません。

しかし微粒子が含まれていることは確かですので、やはり害があると認識すべきでしょう。

タバコの成分ニコチンに発ガン性はないのか

2024-07-23 10:31:42 | 煙草
ニコチンに発ガン性があるのかという議論は昔からありましたが、ニコチンは毒性が強いため投与するとガンになる前に死んでしまうというのが結論のようです。

研究者はなんとかニコチンでガンを発生させようとしているはずですが、そういった研究結果は聞いていませんので発ガン性はないといって良いのかもしれません。ここではニコチンと代謝物などの関連化合物についての話を紹介します。

ニコチンは植物性アルカロイドの一種で、ナス科の植物に含まれており、タバコもナス科の植物です。アルカロイドとは、進化の過程で植物が昆虫や草食動物など他の生物から食べられないように備えた防御物質です。

例えばナス科の青いトマトにはトマチンが、ジャガイモの青い芽にはソラニンが含まれ、どちらも強い細胞毒性を持つアルカロイドです。

品種改良されてきたナス、トマト、ピーマン、ジャガイモなどに含まれるアルカロイドは、タバコのニコチンに比べればごく微量であったり毒性を弱まるようにされ、これらの栽培植物を食べても身体への悪影響はほとんどありません。

ニコチンの毒性は体重1Kg当たりニコチン1〜13mgが成人の致死量とされています。ニトロソアミン類はニトロソ基を持つ化合物ですが、食道ガンや肝障害などを引き起こす発ガン性物質です。タバコにも特異的ニトロソアミンが含まれ、同様に喫煙による発ガンの有力物質として知られています。

栽培タバコ葉は、収穫後乾燥・内部発酵の糧を経て製品化されますが、各種のタバコ特異的ニトロソアミンはこの過程でタバコ由来のアルカロイドから化学的に生成されます。

1990年代後半から、ニコチンが喫煙者の体内で発ガン性物質であるタバコ特異的ニトロソアミンに変化するのではないかという研究が出始めました。これらの中には、マウスやハムスターなどの実験動物へニコチンを暴露させ、発ガン性を検証したものがいくつかあります。

最近の研究からは、ニコチンが代謝されてできるコチニンに肺ガン、子宮頸ガン、大腸ガン、胃ガンなどの発ガン性が疑われるという多くの証拠が出てきています。

またニコチンは細胞受容体に対する多種多様な機能を持ち、染色体や遺伝子の変異、DNAの損傷を促す作用があり、ニコチンによる酸化ストレスで細胞への害がある活性酸素が過剰に作られ、細胞のガン化やその進行を促進する危険性が報告されています。

ニコチンには、ガンの転移を促進したり、ガン治療を阻害したりする作用があることも分かってきました。この様にニコチン自身には発ガン性はないものの、その代謝物はかなり危険といえるようです。

加熱式タバコはガン細胞を増殖させる

2024-07-18 10:45:51 | 煙草
私は喫煙者ですが、タバコの害といった記事は積極的に取り上げるようにしています。現在は禁煙が大きな流れになっていますので、研究者はタバコの害について積極的に取り組んでいます。

実際はタバコ会社以外でも、加熱式タバコの評価などはしているはずですが、結果を取りあげることがないためどんどん減少しているのが実情でしょう。禁煙活動は積極的になっていますが、タバコ税との絡みもあり本当にタバコが減るかというと、かなり疑っています。

実はタバコの研究はかなり難しいものとなっています。タバコは燃焼させて煙を吸うものですが、この吸引速度などによって燃焼温度が変わり煙の成分は大きく変わってしまうものです。昔はタバコを直接抽出して成分の性質を調べるなどと言った研究すらあったようです。

つまり本当に喫煙によって体内に入る物質を調べているのかの検証が必須ですが、ほとんど行われていないのが実情です。またタバコ1回分に含まれる成分は、本当に微量です。

そこで数百本分を集めて成分の分析をするのですが、これで出たタバコの毒性が本当にタバコを吸って出る害といえるのかも疑問に思っています。

ついでに最小有効濃度(MEC)という概念があります。これは主に薬の場合ですが、ある程度以上の濃度にならないと何の効果も出ません。薬の場合はこのMECより高濃度にするためにと多くの研究を行うわけです。

これは毒物でも同じで一定濃度以上にならないと、何の作用も示さないという事がほとんどです。摂取した化合物が排出されずに蓄積するかどうかというのは、全く別な研究といえます。

この様にタバコの研究は非常に問題点が多く、出た結果が本当に信頼できるかは細かい解析が必要となるのです。タバコの煙からの抽出物を使って、ある作用が出たからといって、例えばタバコを1箱吸って同じ作用が出ることはほとんどないといえるような気がします。

ここではタイトルの横浜市立大学の研究結果を紹介するつもりでしたが、前提となるタバコ研究の難しさを思いつつまま書いたところ予想以上に長くなってしまいました。

ここでは加熱式タバコのスティックからの抽出物の細胞毒性を調べたところ、活性酸素の生成と細胞内のカルシウム濃度の上昇という現象が起き、ガン細胞を増殖させるなどの毒性があることが分ったというものです。

この詳細は分かりませんが、まず抽出物とはどんな方法で得た物でしょうか。スティックを加熱して発生する気化物を集め抽出した場合は、それなりの書き方があるような気がします。

繰り返しになりますが、本当に喫煙して体内に入る物質を調べるという事は、かなり大変な作業であることは確かといえそうです。