けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

裏で糸を引く人と、その手の届かないところ

2013-05-24 23:54:49 | 政治
今日、当初予定されていた橋下大阪市長と元慰安婦との面会がドタキャンになった。何となく、予期されていたような感じで非常に嫌な気持ちになった。今日はその辺をコメントしたい。

まず、キャンセルの理由には二つあり、ひとつは「橋下代表の妄言で胸が引き裂かれそう。もう疲れた・・・。」というもの、もう一つは「橋下代表が土下座をする謝罪パフォーマンスを計画している」と新聞記者から聞いたからと言われている。しかし、巷で囁かれている噂の中で最も説得力ある説明は、「この面会で、橋下代表の評価が復活し、復権することを嫌ったから」というものである。いろいろ探したが、この裏が取れるような情報がリークされるほど先方も脇が甘くはなく、尻尾を掴むことはできないからあくまでも推測の域を出ない。しかし、常識的に考えてキャンセルの理由は当然筋が通っていないから、少なくとも他に理由があるのは疑いもない。韓国からわざわざやってきて、日本中を精力的に回り講演を行い、橋下代表をケチョンケチョンにけなし、自ら望んで面会を求めていたという背景がある。彼女たちからすればまさに飛車角級の重要人物をやっつけるチャンスだったのだから、急に心が折れたというのは明らかにおかしい。橋下代表が土下座するなどというのも、彼のキャラを理解している人はその様なことをしないと知っているし、仮にそれが実際の物になっても、その映像が世界に流れれば韓国側の主張が認められたことを象徴的に世界に示すことが出来るから、それは彼女たちからすれば望むところである。日本国民は馬鹿ではないから、土下座すれば何をやっても許されるなんて思わないし、逆に彼の政治家生命の止めを刺す可能性もある。全く、説明になどなっていないのである。

一方で、私が何となく予期できた理由は、ここで面会をしたら“少なくとも”元慰安婦の二人の女性と橋下代表は“和解してしまう”のではないかと思ったからである。ここまでの橋下代表の発言を冷静に聞けば、沖縄に関する発言を除けば、元慰安婦の女性の主張に100%沿った内容ばかりだからである。だから、元慰安婦の女性と和解するのではないかと期待したのだが、その期待の裏で「それって、困る人いるよね!大丈夫かな?」と感じたのである。

慰安婦問題の歴史を紐解けば、必ず裏で糸を引いている人たちがいる。小渕元首相が知恵を絞り、日本政府としては謝罪するが直接的な補償はできず、代わりに「女性のためのアジア平和国民基金」を作り、民間レベルでの補償を行う提案をした。その「女性のためのアジア平和国民基金」は政府とは縁もゆかりもないものではなく、明確に日本政府が関与したものであることを小渕元総理の手紙を添えて明らかにしている。常識的に、この対応はこの問題を前進させようと思う人からすれば、極めて良く考えられた解決策なのである。これで問題が残るとすれば、韓国側が「一度示談が成立した交通事故の加害者から、さらにお金をもぎ取ろうとしているのに、その可能性を断ち切ってしまうこと」以外に思い当たるものはない。ましてや、元慰安婦の女性からすれば、同じ仲間の慰安婦がそれにより恩恵を受け、自分も恩恵を受けることが出来るのであれば、自分達とは関係ない別件の策略を虎視眈々と狙っている人のためにその提案を拒否する理由はない。そこには、「そんな提案に乗ってはいけない!」と裏で糸を引く人がいるのである。そして、今日のキャンセルに絡んだ記者会見で、その様な人達がしゃしゃり出て橋下代表を罵っていた。もしその主張が本当ならば、元慰安婦の女性が直接記者会見を開くはずである。彼女たちを裏側に押し込め、しゃしゃり出て好き放題言っている人たちは、慰安婦の女性を道具の様に利用している諸悪の根源である。もう少し、彼女たちを解放してやることをマスコミはできないのであろうか?

折角なので、もう少しついでに書かせて頂く。下記の記事が面白い。

BLOGOS門田隆将2013年5月22日「“誤訳”で増幅される『政治家発言』を憂う

あってはならないことだが、誤訳とは様々な所で付きまとい、時として意識的に悪意をもって使われることがある。今回の橋下代表の発言が海外に配信された際にも、下記の様に説明されたのだという。

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Osaka mayor says wartime sex slaves were needed to ‘maintain discipline’ in Japanese military.(大阪市長は、戦争時、日本軍が「規律を維持するため」には性奴隷が必要だった、と語った)
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つまり、橋下大阪市長は、日本軍の直接的に関与した強制連行により「性奴隷」を集めたことを、(橋下市長ないしは当時の世界かは明示的ではないが)必要だったと発言したことになっている。日本では、「必要だった」の主語が「橋下」なのか、「(当時の)世界」なのかが話題となったが、世界への発信では「強制連行が必要だった」という主張に置き換えられていて、既に「橋下」であれ「(当時の)世界」であれ、とても容認できない発言とされてしまっていたのである。アメリカの報道官が非常に厳しい表現で橋下代表を罵倒するのも理解できなくはない。民主主義の国、アメリカとしては、「金でほっぺたを叩いで、自発的に慰安婦になった人は利用した過去があるが、間違っても誘拐・略奪などの強制連行で性奴隷を集めたことはない」という(それもいかがなものかと言う)自負があるから、「強制連行は必要」と言われると当然、ブチ切れてしまうのである。極めて妥当な反応なのである。しかし、意図的に行われるこの様な誤報に対し、それを中々誤報だと指摘してくれる人はいない。だから厄介なのである。

しかし、橋下代表のツイッターでの発言の中に、面白い一文があった。橋下代表曰く、「日本が戦争当時、慰安婦を利用していたことは悪い。ただ、日本だけが性奴隷を利用していたと言うアメリカ政府の批判はおかしい。そしたら今回、僕の発言に対するコメントの中でアメリカ政府は性奴隷と言う言葉を使うことを止めたようだ。アメリカは相手の異議に合理性があれば受け入れる民主国家だ」。

どうやら、アメリカ政府は日本のマスコミや政治家よりはタチが良いらしい。誤報を自浄的に訂正する能力も、それを自らの行動に反映させる能力も、アメリカ政府にはあるということだ。だとすれば、橋下代表が訪米した際に、そこで議論することで誤解が払拭され、大きな動きが何か起こるかも知れない。元慰安婦には彼女たちを鳥かごの中に閉じ込めようとする勢力がいる。しかし、橋下代表が会おうとするアメリカ国内の要人は、その様な鳥かごに進んで入る人達ではない。裏で糸を引く人達も、そこまでは手が届かないだろうから、勝負はそれまではお預けである。

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