けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

「天下分け目の関ヶ原」は次の参院選である!!

2014-11-23 00:34:33 | 政治
衆議院の解散と前後して、面白い現象が起きている。みんなの党が解党し、その一部が民主党と合流した。生活の党も、その2名が離党して民主党から出馬することが決まっている。元社民党で、前回は日本未来の党から出馬して最終的に無所属となった阿部知子氏も民主党から出馬することが決まった。一部では、民主党を軸にした「野党の再編」と銘打って、民主党が大幅に躍進するとの予想も出ているが、この流れは実は自民党にとっては「これほど好都合なことはない事態」と言っていいだろう。

というか、民主党は「何故、2年前に政権を手放したのか」についての答えを未だに得ていない様だ。民主党が崩壊した理由は誰もが知る通り、個利個略の烏合の衆が「数を頼り」に集まって党を作ってきたことにある。それ故、政権党でありながら右へ行ったり左へ行ったり見苦しい限りであった。まだ政権の魔力に取りつかれていた間は良かった。党の中で多数派を占めれば、国会議員の全員の中では少数派であっても権力を手中に収めることができたから、小沢一郎氏は鳩山元総理を操り人形のように上手く使い、幹事長という極めておいしいポジションで「札束で人の顔を叩く」様なことを好き放題やっていた。その後、主流派/非主流派が逆転し菅元総理が実権を握って以降野田政権まで、小沢一派の議員たちは「そのうちに再度主流派/非主流派の逆転をしてやろう」と思ったのだが劣勢が続き、しかも国民の民主党離れが続いて魔法が解け、次々と離党するに至った。最終的には衆院でも過半数ぎりぎりになり、選挙後には100議席を大きく割った。

今回の民主党への合流話は、このままでは選挙で劣勢の議員が選挙協力という形では折り合いが付きそうもなく、仕方なしに「当選のための合流」をしたに過ぎず、本来優先すべき自分の政治的志向と民主党の選挙公約の方向性の一致を確認してのことではない。というか、その様な議論をした形跡もなければ、民主党はまだ選挙公約の方向性の様なものを示している訳ではない。見るからに「烏合の衆」を臆面もなく続けている訳で、仮にこの政党が政権などを取ろうものなら、日本が今度こそ崩壊するのは間違いないと大半の人が確信している状況である。「私は反省していません!!」と公言している様なものだから、少なくとも民主党が選挙の台風の芽になることは有り得ない。大体、海江田万里代表で選挙を戦おうとしている時点で、無党派層が民主党に一票入れる訳がないのである。

つまり、自民党が怖いのは維新の党である。橋下共同代表が出馬する様な事態があれば、どの様な予想外の事態になるかも分からないから、民主党の票を大きく維新の党が奪っていく状況は予想できる。そこに前原誠司氏や細野豪志氏などが合流すれば、政治的志向性も比較的近い者同士で固まるので、明らかに烏合の衆ではなく、政治的理念に基づいた一大野党勢力になることは予想できる。自民党に満足できない人々の投票の受け皿にはなり得るので、これは自民党が最も恐れるシナリオだろう。しかし、当の本人たちにはその様な離党の気持ちはなく、民主党の旗のもとに野党を結集すべきと考えている様だから、実際にはその様な一大勢力は(少なくとも今回は)実現することはなさそうである。

であれば、野党が勝利するためには民主党と維新の党などとの選挙協力しかない。実際、個別の地方では政治理念を超えての選挙協力が期待できる場所があるという。しかし、大局的には維新の党の橋下共同代表はその様な下劣な談合を好まないから、ローカルな選挙協力以上には発展しない。橋下共同代表の出馬は自動的に今年二度目の大阪市長選を意味するから、3月に市長選を行ったばかりで大阪市民に説明が付くわけがなく、反橋下派の連中は大挙して「勝てる選挙」に注力するだろう。したがって、凄まじく魅力的な代理の候補を立なければ相当の確率で市長の座を維新が手放すことになる。これは「大阪構想の断念」に他ならない。橋下共同代表は大義と結果責任を重視する人だから、ここでの国政の出馬は相当ハードルが高い。大阪構想のとん挫が確定するまでは、大阪を離れることができないのが現状である。多分、前原氏も細野氏もその様な流れを読んで、今は政局を仕掛ける時期ではなく「耐え忍ぶ時期」と割り切り、離党に躊躇する状況なのだろう。

この様に考えると、天下分け目の関ヶ原は今回の衆議院選ではない。明らかに、次回の参議院選が天下分け目の合戦になるのである。もし政局に明るい方なら、(野党サイドにとっては)真の意味で政治的影響力の向上を目指すなら、今回は「捨て石」とすべき選挙であることは明らかであろう。その様な状況で「迫力ある勝負」は出来ない。自然と民主は惨敗し、その大半を共産党と維新の党が分け合うのではないかと思う。

参議院選後の最終的な姿としては、左から右に共産党、社民党や民主の左派系(分党)、公明党、民主右派系議員を取り込んだ維新の会、自民党、次世代の党と並び、政治的な色が比較的分かり易く整理されることになる。この時点では、橋下共同代表も参院選に参戦し、国政の場で暴れまわるだろう。そうなると、案件ごとの是々非々の議論が成立し、反対のための反対ではなくパーシャル連合的な流れが強まり、政治的にはそれほど不安定にはならないだろう。

多分、マーケットはその様な安倍政権の長期的安定性を評価しているのだろう。実際、7-9期のGDP予測値のショックをものともせず、株価をじわりじわりと上向きにしている。この傾向は選挙戦にも有利に働く。結局、議席は多少は減らしても安倍総理は勝負に勝ち、続けてデフレ脱却にも勝利していくことになるのだろう。

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