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ブログ的なアレです。

浪花節

2007年03月15日 | 仕事とか堅苦しい話
ImprovementではなくKAIZEN(改善)、ComicsではなくMANGA。
このように日本語がそのまま海外で使われているシチュエーションは珍しくない。

その中で、是非ともこの語録に追加して欲しいと思っているのが「NANIWABUSHI」。

現在のボクが置かれている立場というのは、よくよく考えてみると本当に不思議なもので、所属会社は東京・常駐している客先は神戸・扱っている商談はグローバル、と3つの全く違うカルチャーが織り交ざった環境の中で仕事をしている。

普通に考えれば、所属会社の看板を背負って客先に(ある意味人質的な側面込みで)常駐をしているわけなので、帰属意識は所属会社にあるべきなのだが、これが不思議なもので、その意識はあまりなく、客先に対する帰属意識の方が高くなっているのだ。

この意識に陥っている理由はいくつかある。
・本社が東京で、東京からのリモートでのフォローがどうしても弱くなってしまう。
・お客さんが(厳しくも)かわいがってくれる。
・自分自身、浪花節が好きだから。

1点目、2点目は泥臭く面倒臭い話になるので省くとして、3点目については、神戸に来てから実感した、関西特有の素晴らしい特徴だと考えている。

この「浪花節」が何だと言われると説明が難しいのだが、他人の面倒見が良いだとか、豪快だとか、大風呂敷を広げて、自分自身のハードルをあげて、でも結果を出すだとか、多分、そういった人間的に面白味のあるような事を色々とまとめた言葉なんだと思う。
分かりやすく言うと「ぶわーっ!どわーっ!オラーッ!よいしょーっ!」と言ったところだろうか。
(分かりにくい)

実は先日、こういった浪花節を如実に物語っていた出来事があった。

(お客さんが目の前でウチの会社の営業と電話で話をしている場面で)

客「おたくがさっきメールで出してくれた提案書。何これ?どーせいっちゅーねん!おたく、アレか。『うちは責任取らないからそちらに丸投げします』ってゆーんかい。こんなんアカン。もっかいやり直しや。明日の昼までな。

(がちゃん)

おい、けんた!」

け「はい、なんすか」

客「『なんすか』あらへんねん。今の会話聞いとったか」

け「はい、聞いてました。何かウチの営業が使えないみたいで・・・すいません」

客「何でお前が謝んねん。まぁ、ええわ。あのな、分かってると思うけど、草の動きしておいてな」

け「『草』って忍者の『草』でいいんですよね?」

客「そや。この前やってくれたのと一緒や。おたくの営業さん、具合悪いからちょっと本社で根回ししといて」

け「了解です」

客「悪いとは思うけど、『客のことを知っている○○社の社員』じゃなくて『○○社のことを知っているウチの社員』を演じてな。」

け「厳しいこと言いますね。まぁ・・・了解ッス」

なんとなくだが、こういった諸々が「浪花節」を象徴しているような気がしているのだ。

変な話、「豪快でざっくりとしているけど、筋が通って、シンプルかつ明確」な事をやっている・言っている関東人がいたとしても、それは浪花節とは呼べない気がする。関西人が、関西で生まれ、関西で育んできた「何か」がベースにあり、それがあってこその「浪花節」であるような気がするのだ。その「関西特有の何か」が根幹にある「浪花節」は、凍てつくような厳しさはあるものの、強く逞しく、どこか優しく安心が出来て、さらにその浪花節に応えたくなるような、自らを奮い立たせたくなるような「何か」がそこにはあるのだ。
(すごく感覚的ですけど)

若干誇張目には書いているが、実はこれは今のビジネスシーンにおいては見落とされがちだけど、ものすごく重要。特にリソースマネージメント的な観点から見ると、これほどまでにクリティカルな要素が他にあるのかと思ってしまう。

コミットをしない・出来ない人、自分のことばかり考える保守的な人、「会社ってそんなもんだ」と逃げている人、ついて行きたいと思えない人。

(と書きながら自分も結構これに該当しているな、なんて反省しつつ)一体全体、何に夢を持って働けというのか。何でこんな苦しい思いをしてまで働き続けなければならないのか。

人材市場が売り手市場と言われている現在、何故どの会社も相当な危機感を持っていないのか(少なくとも自分が見えている範囲では)。
細かい諸々の話は抜きとして働き甲斐のある環境を創造出来ているのか。
「浪花節」だろうが、その名称は何でも良いのだが、こういった抽象的な人としてのキャラクターにもっと磨きをかけるべきなのではないだろうか。

そんな事を最近よく考えるわけです。

まぁ、「で、結局何を言いたいんだ」と言われれば、特にこれ以上言う事もなくてですね、ひとしきり言いたい事を言ったら満足してしまったというか、これ以上書くのが面倒くさくなってきたというか、まぁ、ぶっちゃけこんな感じでもういいんじゃね?なんて思ってたりするようなしないような感じなんですが・・・もう良いッスかね。

そんなスーパー尻すぼみな感じでアレを色々とよろしくお願いします。

コメント (5)
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