that blog-ish thingy

ブログ的なアレです。

グローバルとは何かを考える

2004年06月29日 | なんとなくアレなやつ
今日はシンガポール最終日。
連日、シンガポール人、オーストラリア人、アメリカ人と仕事をしたが、そこには日本では決して味わえなかったであろう、外国人メンバとの一体感を得る事が出来たと思う。
その総決算として「グローバルとは何か?」という事を再考してみた。










まず、「グローバルとは何か?」を考える前に「グローバルな人材とは何か?」を考えてみたい。何故なら「グローバル化」という現象を引き起こしているのは、いわゆる「グローバルな人材」だからだ。

とある企業において「グローバルな人材育成の目的」が記述されていたので一部抜粋する。

・事業構造の変化を敏感にキャッチし、自ら局面を切り開くことができるリーダーおよびグローバルプレーヤー
・グローバルプレイヤーとしての戦略的思考や目標管理手法の徹底などによる「組織力・マネジメント力の強化」
・海外現地スタッフの育成を図る「グローバル研修の強化」
・事業構造の変化に対して企業・個人が迅速に対応するための「スキルアップ研修やキャリア開発」

今回は上記を例として挙げているが、恐らくどこの企業も似たり寄ったりの事を目指しているのではないかと考える。

そこで若輩ながら、まず思うこと。ここには何かが欠けているような気がする。










「グローバル化」は「人と人とのつながり・触れ合い・相互理解・相互尊重」があってこそ発生し、成り立つものである。
そこに必要なのは「人としての魅力」である。

「自発的な意思」や「局面を読む能力」や「スキルの育成」は確かに重要ではあるが、極端な話しなくても成り立ってしまうものである。
言うなれば、「人と人のつながり=骨」で「スキル=肉」であると考える。

「心があってこそ」の「点心」の精神とも関連性があるように思える。










自分は小学校・中学校の8年間をオーストラリアで過ごした。
最終的にはオーストラリアで授業を理解出来るようになり、友達と遊んだり、地元のサッカーチームなどで親交を深められるようになった。

しかし、そこに辿り着くまでには「日本人だから」「英語が喋れないから」「オーストラリア人の事を分かっていないから」という理由で敬遠されていた時期があった。

無意識のうちに、本能的に、グループに溶け込むために必死になって英語を学ぼうとしたし、相手の事を分かろうという努力がそこにはあったと思う。










しかし、実際には2つの選択肢があったはずだ。
1.日本人としてのアイデンティティを崩して、オーストラリア人としての自分を確立する。
2.日本人としてのアイデンティティを崩さず、グループに交われなかったとしても、それはそれで受け入れる。

自分はたまたま1.を選択した。
しかし2.を選択した友達もたくさん見た。
しかし、そこには「真の相互理解・信頼関係・友情」はあまり存在しなかった。
個人の人生に介入する気も、個人の価値観を否定するつもりもないがとても寂しい事だと思う。










今度は、日本に来ている外人を例に取ってみたい。
1.日本の文化を理解しようとし、頑張って日本語を覚えようとする。頑張っているので、頑張って応援したくなる。いずれ、たどたどしくも日本語を喋れるようになり、お互い楽しい時間を過ごす事が出来るようになる。
2.全く日本を理解しようともせず、日本語も覚えようとしない。「俺はこうだから」と日本人の習慣をまる無視し、迷惑をかけっぱなし。「接点」はあっても「信頼関係」はない。

現実的に、1.の人はとても仲が良く、尊敬もする。そこには「信頼関係」が成り立っているので、お互いに議論をしながら、たくさん学び、たくさん教える、という関係を確立する事が出来た。
2.の人とは、あくまでも「外人に言われたからやる」であって、議論をしたとしても、多くの場合は「外国ではこうやるものだから、そうやってればいいんだ」という意見に従うしかない。認めたくはないが、主従関係のようなものだ。










そこで、改めて「グローバルとは何か?」と問う。
最初にも述べたが、グローバルとは「人と人が互いを理解し、信頼関係を築く事」に尽きるのではないかと思う。
そこにあるのは「スキルや経験」ではなく「理解」であり「思いやり」であり「人間としての魅力」なのだ。

さらに根本的な事を言ってしまえば、日本人・外国人を問わずに「違いを理解して、思いやる」それを基として「お互いに向上する」というのは「人としての基本資質」であり、そこにはグローバルもへったくれもないと思う。
日本だろうが外国だろうが、「スキル・経験」や「ビジネス」はその後に来るものなのではないだろうか?

我々は「国」として「企業」として生きているのではなく「人」として生きているのだ。










余談ではあるが、昨日、のん兵衛のオーストラリア人がしんみりと感慨深げに言っていた一言がかなり胸をついた。
「前、台湾のハードロックカフェで素晴らしいTシャツを見つけたから思わず買ってしまったよ。Tシャツの背中に

『I dream in a world that there is only one flag, no boarder』
(いつの日か一つの旗、国境の無い世界が来る事を願う)

っていうコメントが書いてあってさ。そういう日が来るといいよねぇ」と。

自分もそのようなグローバルな世界が来る事を願うばかりである。
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うなぎライスバーガー

2004年06月28日 | 企画もの
本日もシンガポール。明日の夜に帰国出来るのでもうひと辛抱。

先日暇が出来たので、市街地に行き、ぶらり一人旅 in Singaporeを決行。
マーライオンやらFountain of Wealthなどなど、いわゆる定番スポットを観光。

高い気温&湿気の中、まるでサウナの中を闊歩しているかのような気分。
スタバのアイスコーヒーをこんなにも上手いと感じた事はありませんでした。










しかしまあ、日本企業のシンガポール進出の目覚しい事!
伊勢丹、高島屋、セブンイレブン、果てはベスト電器までが・・・。
試しに伊勢丹へと行ってみる。

雰囲気は日本の伊勢丹とあまり変わりません。
1階は化粧品や女性用の小物、2階は女性用ブティック、3階が男性用ブランドで、4階がスポーツ用品、といった作り。

さて、実はななほ氏に買い物(レスポのポーチ)を頼まれていたので、伊勢丹を物色するが、レスポのレの字も見当たらず。
仕方ないので店員に聞こうと思い、辺りを見渡すと・・・

1.鬱気味にレジを打つおばちゃん。
2.ぼーっと口を半開きにしながら突っ立ってるおばちゃん
3.爆笑しながら話しをしてる若い2人組


まるでやる気なし!!


まあ、現地の人を雇用しているのだから仕方ないのかもしれないですが、天下の伊勢丹がこんなだとは・・・。ちょっとしたカルチャーショック。

で、2番のおばちゃんに聞いたところ「ありません」と即答
・・・探す気もなし。

悔しいので自力で探してみるが努力も空しく・・・。
次回の高島屋に期待。










さて、ちょいとばかり小腹が減ったので、何かファーストフードを探してみると、
・・・モスバーガーを発見。
・・・ここは日本か。

話しのネタにモスバーガーに行く事にした。
店員は全員現地の人だが、内装や店員の服装などは全て日本と同じ。
しかし、唯一目を引いたのが

Unagi Rice Burger

うさぎでも、うなじでもない。
うなぎ。

これは果たしてどうなのだろうか・・・と思い、迷いに迷った挙句、
てりやきチキンバーガーセットを注文。

しかし、日本とほぼ同じ味のてりやきチキンバーガーやポテトを口にしても、気になるのは「うなぎライスバーガー」。頭からこびりついて離れない。

日本に帰国して、話しのネタにするには食すしかない!!
意を決して、うなぎライスバーガーを購入!!










うーん。










見た目は・・・あんまり美味しそうではない。べたべたしてて、水っぽい・・・。
既にげんなりしている自分。

しかし買った以上は食べるしかない。
思い切って食べると、

「!!」

まずくはない。いや、まあまあ上手い。食えなくはない。
イメージはレトルトの蒲焼。
恐らく日本でも売れる味。買ってよかったと思えました。

というよりも、何故日本では売らずにシンガポールでうなぎを売っているのか?
シンガポールの人ってうなぎ食べるの?
モスバーガーの戦略性がまるで見えない・・・。
誰か知っている人いたら教えてください。
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2004年06月27日 | なんとなくアレなやつ
シンガポールに来て6日が経つわけですが、心底思う事。

日本の米を食べたい!!

よく海外駐在してた人たちが
「外国にいると、日本食が恋しくなるよ~・・・」
と言っていたが、まさしくその通り。

中華料理のぱさついた、タイ米のようなあの米。
もう、あれでは耐えられない。

日本のふっくらとした、水々しい、味わい深い「米」・・・。
炊きたてのお米のあの香り・・・。
なんとも言えない郷愁感・・・。
納豆かけて、米を口の中に放り込みたい・・・。
梅干を乗せてお茶漬けを食べたい・・・。

早く日本にかえりてー(涙)
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点心に込められたその意味

2004年06月27日 | なんとなくアレなやつ
まだシンガポールにいます。日曜出勤でミーティングをやっています。










食後用に月餅(げっぺい:中国の丸い焼き菓子)を買っている時に、現地のシンガポールの人からちょっとした良い話を聞きました。

この月餅も餃子も全て「点心」というカテゴリーになりますが、この点心。

実は、飲茶に出てくるような食べ物を意味するのではなく、「家族や友達と親交を深める時間」という意味だそうです。

「点」は時間、その時、その瞬間を意味し、「心」は心と心のつながり、親交を意味するそうです。

「飲茶」と意味は似ていますが、飲茶は広東語で、点心は北京語だそうです。










そういえば、最近物事をそういう風に見る事が出来ていなかったな、と反省。

昼飯も30分くらいで終わらせて、さっさと仕事に戻ったり、晩飯も食べるのは深夜12:00。
当然のごとく、家族や友達との親交を深める時間などもなく、何かのためにひたすら仕事をする。

その「何か」は何なのか?
何のためにこの自分の人生、つまり「点」を過ごしているのか?
今の「点」に、「心」はあるのか?
自分の人生は何のためにあるのか?
それが何か分からなかったとしても、仕事ばかりが「点」や「心」ではないはずだ。
仮に「点」が仕事であったとしても、そこには「心」があってこそ、健全な仕事を全うする事が出来るはずだ。
その「健全な点」が「健全な線」となり「健全な人生」と呼べるようになるのではないだろうか?

月餅を食べながら、人生の原点回帰を果たす事が出来た、そんな日曜の昼下がりでした。
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シンガポール出張初日

2004年06月23日 | なんとなくアレなやつ
緑が多く、整然と高層ビルが立ち並ぶ街。
これがシンガポールに到着して感じた第一印象です。

また、タクシーに乗ったり、ホテルでチェックインなどを
しながら感じた事は、とてもハイテクであるということ。

よく日本のタクシーに乗っていると、無線で
「新宿駅、○○様、渋谷まで」なんてアナウンスが流れ、
他の運転手が「○○向かいます」みたいな連携プレーを
見せていると思います。

シンガポールではこの情報が、タクシーに常備されている
ディスプレイに表示され、ディスプレイを操作する事で
一連のやりとりを完結させています。
・・・ま、運転中にその操作は危ないんじゃないの?
という話しもありますが。(車の運転中にナビを操作して、
前の車に衝突しそうになる事ってありません?)










また、シンガポールの歴史を紐解くと、色々とおもしろい側面が
あるという事も発見しました。

シンガポールはアジアの中での貿易拠点として栄えてきた背景があり、
その証拠として海にはタンカーが密集しています。
しかもその数が半端じゃない。
ところ狭しとタンカーがうじゃうじゃとひしめいていました。

また、イギリスの植民地として栄えたという背景もあるようで、
町並みはイギリスの建築様式のものが多いと思われます。
(これをColonial様式と言います。ちなみに「Colony」とは
「植民地」を意味します)

同行しているオーストラリア人が、その昔シンガポールに住んでいたらしく、
その事を現地の人に伝えていました。
そこで「何でシンガポールに住んでいたの?」と聞かれ
「父親がイギリス陸軍にいて、シンガポール駐留地にいた」
と話しをすると、現地の人が曇った表情をしていたのが印象的でした。










さて、ここからが本題。

晩飯はお客さんとの会食でシーフードレストランへと行きました。
味はまあまあ。格段に美味いというわけではなく。

しかし、なんなんでしょうね、シーフード=日本食みたいな
イメージがあるんでしょうかね?色々と日本食も出てきました。

まず刺身。

もたついたマグロとサーモンのみ。

もはや刺身ではなく、スーパーで売っているような魚の切り身。
わさびは、なにやら緑の粘土をこねまくったようなもので
おおよそわさびとは呼べないもの。しかも無味無臭。
ガリも「京樽」のお持ち帰りに出てくるような、わりとありきたりな味。

先のオーストラリア人が刺身を敬遠して食わないのに、
ガリが美味いとひたすら食っているのがおもしろかったですね。

しかも「これ、要するに酢漬けの生姜だよね?」
と言われてなんとなくげんなりしました。
・・・そんな簡単な表現で日本の文化を語られるとね。










次にえびと何か濃い目の汁が入ったものが出てきました。
なんじゃこりゃ?と思い、器の底をすくってみると

そば

が登場。汁もそばつゆである事が判明。
えびとそばを一緒にする意味がまるで分からない。

外人に「これはそばじゃない!」ってよっぽど説明してやろうと
思いましたが、もう面倒くさいので放置。










最後に、外人どもが日本酒を飲みたいと言い始めました。
過去、外人が日本に来た際に、日本酒をいたく気にいったことがあったので。
(ちなみにその時は、日本酒をあおりまくり、ものの見事に泥酔、
何名か行方不明になるという大事件が発生しました)

駄目もとで日本酒があるかどうかを店員に聞くと何故か置いてあるとのこと。
嫌な予感がしつつも熱燗(Hot Sake)を注文。










しばらくして店員が酒の入ったおちょこを各人に。
しかもやたら小さい。半口くらいで飲み干せる量。

「ん?ちょっと待て。何で既におちょこに酒が入ってるの?
とっくりはどこにあるの?」と、ごくごく当たり前に疑問を抱く。
思わずとっくりを必死に探してしまいました。数秒後、

とっくりを発見。

ただし、液体が入ったプラスチック容器の中にとっくりが・・・。

何故そんなところに・・・と思いつつ観察をしていると、
プラスチック容器の中の液体は暖めた酒の模様。
さらに観察を続けると、店員がとっくりをその液体の中に
どぼどぼと沈めている光景を目撃。で、沈んだとっくりをすくって、
空いたおちょこに酒を注ぎに来る・・・。
豪快この上なし。
詳細は写真を参照。

もうほとほとあきれてコメントもなし。
もはや外人に日本の「粋」を理解してもらうことも、
それを説得する事も不可能であるという事だけを痛感した一日でした。
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