トラファルガースクウェア。
週末になると、National Gallery 前の広場でイベントが行われるが、この日も、オランダの何か的なイベントが行われていた。
ちょっとした野外ライブが開催されていたり、棒高跳びが行われていたり。
それにしても、野外ライブは良いとして、オランダと棒高跳びの因果関係が全く分からない。
何故こんなイベントを・・・。
ただ、そこについてはあまり興味が無いので、ここでは割愛。
この日の目的は National Gallery (Sainsbury Wing)でイタリアルネッサンスの絵画を見ること。
3時間ほどかけて、ボッティチェッリ、カルロ・クリヴェッリ、フィリッピーノ・リッピ、レオナルド・ダ・ヴィンチあたりの作品を堪能する。
National Gallery に来た当初の目的は「ルネサンス史実にまつわる絵画を見ること」という何とも味気無い理由によるものだったのだが、実際に色々な作品を目の当たりにすると、感覚的に「グッ」と引き込まれる作品が多数あり、途中から歴史云々はどうでも良くなる。
ちなみに、個人的には
カルロ・クリヴェッリが一押し。
あの立体的な作品は見ていて面白い。
つい、横から覗き込むように見てしまう。
加えて、何がキッカケでクリヴェッリがああいう作風にしようと思ったのかが非常に気になるところ。
一通り見終わり National Gallery を出ると、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」が描かれていた。
精巧な模写とは言えないものの、ただ、このアーティストが「ヴィーナスの誕生」に感化され、それをユニークな形で表現しようとする試みというか、姿勢そのものがユニークだと感じた。自分だったら、こういうことをやろうという発想すら思い浮かばないだろう。
そういう部分も含めて、暫く見とれていた。
それにしても、歴史だとか絵画だとかに興味を持ち始めるのが遅過ぎたと最近よく思う。
もっと早くから興味を持っていれば、イギリスでの任期をもっと有効に活用出来ただろう。
イタリアのみならず、ドイツ、バチカン、トルコあたりもゆっくり見れたはず。
色々な絵画も見れただろうし、もしかすると音楽含めた他分野にも食指を伸ばせたかもしれない。
やはり出会いが遅過ぎた・・・恋愛に失敗した残念な男のセリフみたいだけれども。